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奴隷転生の俺、最弱ステータスを敵にコピーできるチート能力で王国最強へ  作者: 賢い兄者
序章 最弱で最強の奴隷?

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第16話 格の差

ダンジョンの奥。


通路の空気が変わった。


重い。


まるで水の中にいるような圧力。


カイルが剣を握る。


「来るぞ」


暗闇の奥から――


黒い霧。


そしてその中から、あの魔族が姿を現した。


赤い目がこちらを見ている。


魔族はゆっくりと笑った。


「来たか」


リュナが弓を構える。


「待ってた?」


魔族は頷く。


「もちろんだ」


そして俺を見る。


「特に貴様をな」


俺は肩をすくめる。


「人気者ですね」


カイルが低く言う。


「ここで終わらせる」


魔族は小さく笑った。


「できるものならな」


次の瞬間。


魔族の周囲から影が溢れた。


床の影が盛り上がる。


そこから現れる。


影の魔物。


ゴブリン。


ウルフ。


スケルトン。


数十体。


カイルが舌打ちする。


「また影縫か」


俺は前に出る。


「いや、むしろ助かります」


手を上げる。


「ステータス転写」


影の魔物が一斉に光る。


筋力

3


敏捷

2


影の魔物たちは急に動きが鈍くなる。


リュナが矢を放つ。


ヒュン


影のゴブリンの頭を貫く。


カイルも剣を振るう。


次々と影が消えていく。


だが魔族は笑っていた。


「なるほど」


そして俺に言う。


「雑魚相手なら無敵だな」


俺は答える。


「まあ、そんな感じです」


魔族は一歩前に出る。


その瞬間。


空気がさらに重くなった。


カイルの表情が変わる。


「……気をつけろ」


俺は魔族を見る。


そして試す。


「ステータス転写」


魔族に向けて魔法を使う。


だが――


やはり何も起きない。


魔族は笑う。


「言ったはずだ」


俺はため息をつく。


「魔力差」


魔族は頷く。


「その通りだ」


そして続ける。


「貴様の魔法は面白い」


「だが格の違う相手には通らない」


俺は頭をかく。


「ですよね」


カイルが低く言う。


「下がれレオン」


俺は答える。


「いや、もう少し試します」


魔族が眉を上げる。


「試す?」


俺は周囲を見る。


ダンジョンの壁。


天井。


影の魔物の残骸。


そして魔族。


俺は呟く。


「正面からは無理」


カイルが言う。


「当然だ」


俺は続ける。


「でも、俺の魔法って対象を選べるんですよね」


魔族が目を細める。


「ほう?」


俺は地面を指さす。


そこには影の魔物の一体。


巨大なオーガの影が残っていた。


俺は言う。


「ステータス転写」


オーガの影が光る。


筋力

3


魔族は笑う。


「だからどうした」


俺は答える。


「いや別に」


そしてカイルを見る。


「カイルさん」


カイルが振り向く。


「何だ」


俺は言う。


「押してください」


カイルは一瞬固まる。


「は?」


俺は続ける。


「このオーガ、筋力3です」


カイルの顔に理解が浮かぶ。


オーガは巨体。


だが筋力は3。


つまり――


自分の体を支えられない。


カイルは剣の腹でオーガを押す。


ドン


オーガの巨体が倒れる。


そのまま転がる。


そして――


魔族の足元へ。


魔族が一歩下がる。


その瞬間。


天井の岩が揺れた。


俺は笑う。


「巨体って便利ですよね」


魔族が上を見る。


オーガの巨体が


天井の柱にぶつかっていた。


柱が折れる。


ゴゴゴゴ


天井が崩れる。


岩が落ちる。


魔族は後ろへ跳んだ。


だが完全には避けきれない。


ドォン!!


岩が魔族の肩に直撃する。


魔族が初めて顔を歪めた。


リュナが小さく言う。


「効いた」


俺は肩をすくめる。


「直接は無理でも」


「間接ならいけるかもしれません」


魔族は瓦礫の中から立ち上がる。


赤い目がこちらを睨む。


「面白い」


俺は笑う。


「ありがとうございます」


魔族の魔力は圧倒的。


正面からのステータス転写は効かない。


でも――


周りを使えば戦える。


俺は思う。


この魔法。


もしかすると。


まだ俺が知らない使い方がある。


魔族がゆっくり言う。


「では次は本気で行こう」


ダンジョンの奥から


さらに濃い闇が溢れた。

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