背中
嵐の夜も
涙の朝も
わたしの小さな背中は
誰かを守るために立っていた
声にならない祈りを抱きしめて
折れそうな心を隠しながら
「大丈夫」と笑う顔で
灯火を消さないように
その姿は 無防備で
その強さは 儚くて
それでも――しなやかだった
頑張って守ってきた人
あなたがいたから
いま わたしは息をして
優しさを信じている
だからもう
自分を守ることを
忘れないでほしい
あなたが守ってきた世界が
今度はあなたを
そっと抱きしめる番だから
そしてその瞬間
やさしい月の光が降りそそぎ
あなたの頑張りを
静かに 永遠に 照らしてゆく
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