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線の上の冒険者ーSの日記ー  作者: aki.
第6章「機械だらけの宴」
82/106

vs.CB ※ジン視点





「ピーーーーッ!!」


 咆哮のような電子音を響かせ、赤く光る両目を爛々と輝かせたロボットが、アルヴィスへと突進した。

 次の瞬間、鋭い衝撃音が周囲に響き渡る。

 アルヴィスは素早く銃を構え、炸裂音と共に弾丸を放つが、ロボットは黒い靄を纏ってその弾丸を弾き飛ばし、怯むことなく間合いを詰めてきた。


「チッ……!」


 アルヴィスは魔力を練り、弾丸に炎を纏わせて撃ち込む。

 炎弾はロボットの腕を焼き焦がし、鉄臭い匂いと煙が立ち上った。

 しかしロボットは倒れない。黒い靄がじゅうじゅうと音を立てて炎をかき消し、再び姿勢を整えて襲いかかる。


「援護します!」


 ファムがチャクラムを投げ、鋭い弧を描いた刃がロボットの肩を切り裂いた。

 同時にKBが両手を前に突き出し、炎の奔流を叩きつける。

 轟音と共に地面が震え、炎に包まれたロボットが一瞬よろめく。


 だが。


「ピー……ッ!!ピーーーッ!!」


 黒い靄が勢いを増し、まるで意思を持つように蠢いて炎を押し返す。

 逆に靄は触れた床を腐食させ、鉄板を軋ませながら煙を上げた。


[ジン!シオンと共に下がって!]

「……っ、」


 俺は眠り続けるケアテイカーを背負い直し、ピービー、じいさんと共に退避する。

 振り返れば、アルヴィスたちがなおも踏ん張っていた。


 チャクラムが弾かれ、ファムが後退。

 KBの放つ光弾は靄に呑まれ、掻き消える。

 アルヴィスは血を滲ませながらも銃と蹴撃で食らいつき、ロボットの装甲を少しずつ削り取っていく。


「ピーーーッ!仲間返せ!!BB、返せえぇぇ!!」


 ロボットの動きは荒々しく、しかし止まらない。

 互いに傷だらけで、攻防は激化する一方だった。


[ピー!ピー!激しい呪い!呪い!]


 足元で、ピービーが叫ぶ。

 ケアテイカーは未だ目覚めない。

 正直、戦闘に参加出来ないのがもどかしい。


「…………、」


 ちらりと、背中に居るケアテイカーを見る。


 ……その時。


「……?」


 微かだが、ケアテイカーの身体から気配を感じた。

 何かまではわからない。胸の奥を震わせるような、不思議な鼓動を感じさせるようなもの。

 耳を澄ませば、声にならない囁きが俺の意識を揺さぶった。


「なんだ…?」


 その気配を追いかけようと意識を集中する。

 すると次の瞬間、頭の中に強烈な眠気が流れ込んできた。


「っ、」


 まぶたが急に重くなり、視界が揺れる。

 抗おうとするが、足元から力が抜け、世界が遠ざかっていく。


「……くそっ…」


 最後に聞こえたのは、ロボットの咆哮と、誰かが俺の名を呼ぶ声だった。


 そして俺の意識は、暗闇へと沈んでいった。



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