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キラふわO Lの萬屋さんは心の口が悪い  作者: 杉崎 朱


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6/10

6話:2位と3位


 私は萬屋(よろずや) 聖子(きよこ)。24歳華のO L。


 今日はキラふわな私が怪力だと言うことが見た目からしていかにも口が軽そうな社内イケメンNo.2の南波(なんば) (つかさ)にバレた気がしてそれをどうにか誤魔化そうと会社のエントランス付近でうろついておりました。考え過ぎて鉄柱にぶつかりそうなところを今度は社内イケメンNo.3に助けられてちょっとお話しをしてたんです。そうしたらNo.2が現れたという前回のあらすじです・・・



 じゃないんだよ!!!


 ヤベェ、まだどうやって誤魔化すか決めてないのに本人来ちゃったよ!どうする?!マジかよ?!


「あれ?何?聖子ちゃん、俺の事待っててくれた系?」

 どうしよう、顔ぶん殴りたい。

「あ、えーっと、今日のお渡しした資料でちょっとお話ししたい事がありまして・・・」

「あの鬼重い資・・」

「あっちでお話ししませんかっ?!あ!美井さんありがとうございました!今度から目の前は気をつけます!」

 スーパー営業スマイルを送りつけてNo.2を引っ張って人通りの少ない通路へと向かった。私は今から何てこの男に言い訳というか説明というか誤魔化そうか必死で、No.2が何か言っていたが全部無視をした。


「あ!なんか美井が言いたそうだけど?!」

「・・・萬屋さん!また今度話し掛けますねっ!」

「ヒューっ!熱烈!やっぱりモテるんだねー聖子ちゃん!!・・・もしもーし?」


 とりあえず走って人のいない奥まったスペースまで来た。



「ちょっと・・・俺のこと気になるのはわかるよ?俺No.2イケメンだからね?でもね、これは頂けないかな。みんなにバレたら聖子ちゃん袋叩きだよ?ただでさえさっきみたいにやっかまれてるのに?」

 私が腕を掴んで引っ張ってきた事に対して文句を言ってきた。クソっなんだよ今のセリフ。さっき美井さんに助けられた時から見てたんじゃねぇかコイツ!!

「腕を引っ張った事はすみません。で、ですね」

「あのバカ重い資料の事でしょ?男の俺でもモテなかったもんね!ねぇ、聖子ちゃんて」

「あれは!!ファイルを持つのにコツがあるんです!!」

 言わせねぇぞ?!言わせねぇからな?!コイツが言ってやる前にこっちから言ってやったわ!!でももう何言ってんだか自分でもわかんねぇよ!!


「ほら、リュックでもあるじゃないですか!重く感じない荷物の詰め方!!背中から遠い方のポケットにいっぱい荷物入れると重く感じるとか!リュックの紐も長いより背中にくっ付く長さにすると安定して重さを感じないとか!!そういう感じですって!持ち上げ方もありますし!一応事務の仕事自体は2年近くやってますから!コツです!()()!!」

「なるほどねぇ・・・コツね。まぁそういう事にしておいてあげるよ。そういう事にしておいてあげるからさ、今日このまま飲みにいこうよ!」

「行きません」

 何言ってんだコイツ。自分でもびっくりするくらい言い訳の時と温度差出ちゃったよ!


「嘘でしょー!!ココで俺と一緒に飲みにいかないと『バラされちゃう・・・!?』とか思わないわけ?!」

「No.2のイケメンがそんな姑息な手を使うんですか?」

 絶対使う。絶対使うに決まってる!!わかってんだよ!でもそれに一回でも従ったらもう最後。ずっとそれを餌にされかねない!!ここは強気だ!!


「なるほどねぇ・・・他の女とは違うって事か」

「南波さんが何を言おうと、別に私の価値が下がるわけではありません」

「じゃあ言っていいの?」

「そんな事をわざわざ何の為に?私を陥れて、他の女性社員は楽しいかもしれませんけど、南波さんは何が楽しいんですか?それとも、そういった事がご趣味で?」

「ヒュ〜!言うねぇ!可愛いだけじゃないってか?」

 やべ、ココで可愛いとか言うなよ。言われ慣れてるけど嬉しいじゃねぇか。



「・・・ねぇ、何してんの?」



「「えっ?!」」

 私と南波さんは二人で驚いて声のした方を見た。


 山 崎 さ ん が い た ! !


 まずい!結構挑発的態度をとってしまった!いや、別にメンチ切ってたわけじゃないし、言葉遣いも悪くないし?多分、かなりのこうなんていうか、(したた)かさっていうの?!したたかって強いって書くじゃんか!なんだよ結局強さってことはなんがゴリ押しみたいなやばい頭がこんがらがってきた・・!!


「司、萬屋さん虐めるなよ」


 ギャーーー!!山崎さんが私と南波さんの間に・・!!私を背に隠してるっ!!ヤバイ!!これは・・!!


「嫌だねー?!いじめに見えるの?!どう見ても口説いてる最中じゃん!お前の方が野暮だよ!人が口説いてんのに間に入っちゃうなんて!!」

 この野郎何言ってんだ今すぐ撤回しろ!!

「えっ・・・?!マジっ?!ゴメン!!」

 待って山崎さんそんなわけないでしょ?!南波さんは焦った山崎さんを見てニヤニヤした。

「まぁ、また改めてアタックするからいいよ、しらけちゃったし!」

 白けるも何も元から警戒心しかないんだよ!!ココはなんか言わないと気が済まないけど何を言えば正解なんだ!!クソ!!イケメンNo.2は面倒臭さはNo.1だなぁっ?!


「・・・萬屋さん。ゴメン、俺、なんか弱み握られてて脅されてるのかと思っちゃって」



「・・・!!その通りです!!いえ、別に弱みじゃないんですけどっ!」

「聖子ちゃんなんで言っちゃうのー!!」

「司、お前やっぱり・・・」

「可愛くて面白い子だからちょっとちょっかい出しただけじゃん!怒るなよー!美井も気に入ってる感じだったから余計に興味出ちゃってさー!・・・アッ・・」

「えっ?美井が・・・?」


 コイツ余計なこと言いやがって!!許さん!!!


 とりあえず山崎さんが見えないことを良いことに般若より怖い顔で睨んでやった。


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