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キラふわO Lの萬屋さんは心の口が悪い  作者: 杉崎 朱


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13/15

13話:邪険


「いやぁ・・その・・・。悪かった。美井から話は聞いた。ちゃんと熊田にも報告して、この通りこの場を設けてもらった・・・」

「部長、違います。ちゃんと謝罪してください」

「申し訳・・・!ありませんでした・・・!!!」


「いや、私そんなに気にして無いんで・・・。日本酒苦手だったんですよね?聞きましたから」

 向かいに座っている麻田部長が深々と頭を下げた。


 私の名前は萬屋 聖子。華の24歳OLは先日経理部の麻田部長が接待にて苦手な日本酒を飲んで酔っ払いまくった挙句に私にデコチューをかましてきた事を謝罪されてます。別にこんなに改まらなくたっていいのにって思ってる私だが、隣に立っている熊田さんが今まで見た事のない形相です。


「麻田くんね。萬屋さんだからよかったものの、萬屋さんだからこそ許されないのよっ!!!」

「熊田も意味わかんねぇ事言ってんじゃねぇって」

「美井くんから聞いたわよ、麻田くん相当な意味不明な事口走ってたらしいじゃないの。新婦がどうとか」

「ぐうの音も出ねぇっ・・・!!」




・・・ーーー



「まったく!麻田くんには参っちゃうわ!大変なこと頼んでおいたのに萬屋さんには悪いわぁ〜!もう打ち上げとか無しねっ!お酒のせいにして次は何をしでかすか・・・!!二人きりにさせられないわ!」

「いや、麻田部長もそんなつもりはないと思いますけど・・・」

「ダメよっ!油断ならないわっ!もうこうなったら麻田くんから今回の件のお礼は現金支給にしてもらわなくちゃねぇ〜」

 真面目にとんでもない事を言っている熊田さん。この人やっぱり凄い。


「で!これが今日頼みたい事!本当いつも荷物運びみたいな事させちゃってごめんなさいね?でも、コレ、山崎くん宛だから!」

 だから熊田さん好きっ!!!



「お疲れ様でーす」

 さて、今週も週始めから可愛い私が来ました・・・


 《ーーーギロッ》



 よっと?!?!

 そうだよ!私、麻田部長となんかいい感じになってる女って認識だったんじゃん!あれ?!これ誰が弁解してくれるの?!麻田部長と付き合ってる疑惑のまま山崎さんのところにまたのうのうと来た女扱い?!いやこれ普通に仕事なんですけどっ!?



「・・っ!!萬屋さん!!この間のっ!!」

 私が資料を持ってやってきた事に山崎さんが気が付いて、その場で何か口走ってる。そして周りの女子の殺気が溢れ出した!それに気づいた山崎さんが口をつぐんだ。

「・・っあ!・・・ちょっとこっちで・・・」

 手招きされた。ヤバい、周りの女子の目がヤバい。ここにも沢山刃物がある。銃刀法違反にならないといいなこの会社。




 

 デスク集合地からは少し離れた場所。

「あの後、麻田部長とは・・・」

「あ、金曜日以降は特に何もないですよ?さっき朝イチで熊田さんと美井さん同席のもと謝罪会がありましたけど・・・」

「謝罪会?」

「はい、深々と頭を下げてもらいました。酔っ払ってしたことなのにあんなに謝ってもらってなんか逆にかわいそうに思えてきちゃいました」

 酒の失敗なんて誰にでもあるだろう。あと、あんなの可愛い方だ。私は学生でまだ酒に慣れてない時はよく下心全開の男の先輩に対して歯止めが効かずに投げ飛ばしたもんだ。今はちゃんと『やだ〜っやめてくださいよぉ〜〜っ』って可愛く言えるけどな。 


「・・・それって、嫌じゃなかったって事・・・?」

「? 酔っ払ってましたし、嫌とかそういう次元じゃないかなって思ったんですけど・・?」

 あれ?私変なこと言ってる?


「嫌じゃないってことは・・あの、ごめん。変な事聞いてる自覚はあるんだけど、もしかして・・・麻田部長の事・・・」

「聖子ちゃんだ!!ねぇ!!この土日の間に麻田部長に何もされなかった?!」

「っ・・!司っ!!」

 南波さんが話を遮ってやってきた。お前本当仕事しろな。


「何もされてないですよ、大丈夫です。金曜日はみなさんのおかげで無事に帰れましたし、土日は連絡もない、今山崎さんにも言いましたけど、朝イチで謝罪会がありました。以上です!」

 山崎さんがいるのでちょっと可愛く言いました。


「・・・なんか聖子ちゃんの事だから逆に”ご馳走様(ハート)”くらいに思ってるとか?!」

「私の事なんだと思ってるんですか」

「百戦錬磨っ!!」

 ヤバい、ピンヒールで足踏みたい。話を遮られた山崎さんの顔を見たら、何か腑に落ちない顔をしていた。なんで?なんか変な事言った?ご馳走様とも思ってないけど、なんとも思わなかったのって私おかしいのかな。『嫌って感情より、無関心で興味ないって思われる方が辛い!!』とか言わない?あ。逆に冷たすぎるとか心がない女って思われたとか?!


「百戦錬磨だなんて、私南波さんとは違いますので」

「俺だって百戦錬磨なんかじゃ」

「嘘とか要らないんで」

「辛辣〜〜〜!!拓也今の聞いた?!」

「ちょっ!コレは対南波さんだけで他の人にはそんなに」

「俺だけ?!なんで俺だけっ?!」

「・・・仲良いね。二人」


「「えっ?」」


 山崎さんがムスっとした。えっ!?なんで?!なんでっ?!私のこと実は好きとか?!だから南波さんとの言い合いすら仲がいいとか勘違いして嫉妬しちゃったっていう王道の勘違いって事でいいの?!何回勘違いした?!

「いえ、仲良くはないです」

 こういう事ははっきりと言わないと!!

「だって萬屋さん、俺と話す時と態度が違うんだけど」

「・・・南波さんは割と騒がしいので少々邪険に扱っているのですが、山崎さんはそう言ったのがお好みです・・か?」


「邪険ってはっきり言ったー!!」

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