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数字  作者: ねこたつ
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02 暗い街

「はぁ、はぁ、、」


息を切らしながら階段を駆けあがり、ようやく教室の前に辿り着いた。ドアに手を掛けて開けようとしたとき1枚の張り紙が目に入る。


“本日の講義は休みです”


「休…み…?」


急いでメールを確認した。すると1時間前に休講のお知らせが来ていた。ちょうど電車に乗った時刻だった。睡眠不足の私はよく電車で目をつぶる。そのためスマホは滅多に触らない。だから気づかなかったのだろう。


「…遅いって…」


休講のメールが遅いことに少し苛立ちを覚え、教室を後にする。他の教室は授業をやっているみたいで中から声がする。


「休みなのは私の講義だけなのかなぁ

せっかく遠いところからきたのに…

はぁ…早く帰って寝ようかな…」


トボトボ下を向きながら歩いた。外は日がさしており春らしい気候だ。窓から入ってくる日の光に当たりながら廊下を歩き、大学を出て1人駅に向かう。


「晩御飯なににしよう…

お母さんは贅沢してもいいって言ってたけど…

食べたい物思いつかないなぁ…」


そんなことをボーッと考えていると、道を間違えたのか見覚えにないところにいた。駅前の賑やかな街とは対象に、車通りも少なく閑静な住宅街… 足音がいつもより大きい気がする。

どこか不気味な雰囲気のある街に、不思議と居心地がいい気がした。心なしか足取りが早くなる。まるで遠足に来た子供みたいに心踊る自分がいる。

曲がり角を曲がると目に前に苔が生えている石階段が見えた。そのまま近づいて上を見上げた。


「なんだろう…

なにがあるのだろう…」


好奇心にかられた私は登ってみることにした。


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