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鉄血女帝アナスタシア 第二十一話

大日本帝国宇宙軍 第二巻 絶賛発売中!

イラストはもちろん湖川友謙先生です!


挿絵(By みてみん)


帯のコメントは湖川先生と紫電改三四三などを執筆されております須本壮一先生の御両名から頂きました。


挿絵(By みてみん)


ご購入頂けると嬉しいです!


 私はロシアの現状をまとめた資料と、数年間分のロシアの新聞を手渡した。現時点でわかる限りの資料だ。蒼龍ならこの情報から方針を決めてくれるだろう。


「あ、そうだ。そういえば首相のストルイピン、今年か来年くらいに暗殺されるんじゃ無かったかしら。出来れば阻止したいんだけどいつ事件が起こるか知ってる?」


 話が一段落ついて三人で紅茶を飲んでたらストルイピンの事を思い出しちゃった。国民の人気はないんだけど、やっぱり暗殺は防ぎたいわよね。


「ストルイピンですか。彼は1911年9月18日に死亡してますね。今日が9月16日だから二日後です」


「えっ?そんなギリギリだったの?ルスラン、すぐに大使館に行って緊急電を打って欲しいの。首相暗殺計画があるって」


「あ、待ってください、アナスタシア。ストルイピンは18日に死亡しますが事件が起きるのは9月14日、日本時間だと9月15日の未明ですね。事件が発生してからもう36時間くらい経過しています。残念ですが手遅れです」


「えっ?」


 マジかぁ。ウラジオストクに着いたときにお父様に注意を促す手紙を送ってはいるのだけれど、10歳の娘からの忠告をどこまで信じてくれているか怪しいわよね。


「ルスラン、外で待ってる護衛の誰かにロシア大使館まで行って確認してきてもらって」


 この時代は直通の国際電話や国際無線なんてまだ無い。電信によって連絡するのだけれど、中継を挟むのでどうしても時間がかかっちゃうのよね。でも、事件から36時間も経過していれば大使館に連絡がそろそろ来ていてもおかしくはないかな。


 護衛の一人が馬で大使館に向かった。ここから大使館まで20分くらいかしら。この時代は信号がないから早いのよね。でも事故には気をつけて。


 1時間後


「姫様、ストルイピン首相がキエフで銃撃され、重傷を負われたようです。詳しい容体に付いては不明。犯人はその場で逮捕されたそうです」


 護衛から聞いた内容をルスランが伝えてくれた。やっぱり防げなかったかぁ。


「私が転入した日にすぐ蒼龍に聞いておけばよかったわね。大失態だわ」


 まあ、ストルイピンが生きていたとしても何かが劇的に良くなるわけでも無いんだけど、やっぱり暗殺とかは防ぎたいわね。


「蒼龍、直近で何か大きな事件って無いの?情報は共有しておきたいわ」


 今の蒼龍じゃ歴史は知っていてもそれを活用する力は無い。でも私だったら少なくともロシア皇帝のお父様に情報を提供できる。少しでも歴史が良くなるかも。


「そうですね。来月には中国で辛亥革命が起こりますよ。最終的に、孫中山そんちゅうざん先生率いる中国同盟会が政権を奪取します」


 ※孫中山 孫文のこと


「中国革命の父、孫文ね。私も何回か会談をしたことがあるわ。晩年、ソ連に接近したのは残念だったけど立派な人ね。そういえば蒼龍が子供の頃、この実家で孫文に会ったって言ってたわよ。そこで三民主義とお菓子の作り方を教えてもらったんだって」


「えっ?孫中山先生がうちに来たんですか!?それは光栄だ。お菓子の作り方?でも何で来たんですかね?」


「さぁ?料理教室でも開いたんじゃ無いの?」


「そんなわけ無いでしょ」


「他には無いの?ロシアに関係すること」


「1912年、来年の3月にレナ川近くの金鉱山で虐殺事件が起こりますね。これは防いだ方がいいですよ」


「あ、レナ虐殺事件ね。これは私も勉強したわ。この事件をきっかけに、急速に労働争議が多発するようになってレーニンの活動も活発になってくるのよね」


「そうです。ストライキをした労働者に対して軍が発砲し150人から200人くらいが殺されます。この事件が起こると、ロマノフ朝の命運は半分以上潰えたと思って間違いないですね」


 来年の3月はまだ私は日本に留学中だわ。でもなんとかして防がないとね。まあ、蒼龍が良い方法を考えてくれるわね。きっと。考えることは頭の良い蒼龍に任せましょう。


「姫様・・・・。未来のことを“知っている”というのは本当だったんですね・・・」


 今年と来年に起こる事件のことを蒼龍と話をしていると、ルスランがちょっと遠慮がちに声を出してきた。ストルイピンの暗殺事件で蒼龍の未来知識が本当だって目の当たりにしたものね。その驚きはわかるわよ。


「その・・・蒼龍・・の持っている知識というのはどのようなものなのでしょう?ロシアの民衆を救うことができるほどのものなのでしょうか?」


いつもお読み頂ありがとうございます。

折り入ってお願いがあります。

今回のアナスタシア編では、アナスタシアの一人称視点で物語を書くようにしています。

新たな試みなのですが、この文体が読みやすいのかどうか不安です。

そこで、コメント欄にてアンケートに答えて頂けると幸いです。

・一人称文体          悪い・普通・良い

・読みやすさ          悪い・普通・良い

・アナスタシアのポンコツ具合  悪い・普通・良い・もっとポンコツでも良い

・話のテンポ          遅い・普通・良い・速すぎる

・情景のイメージが出来るか   イメージ出来ない・普通・情景が目に浮かんで良い

・その他ご意見があれば、ぜひ


神魔大戦編とアナスタシア編が完結したら、コミカライズやアニメ化も狙って、アナスタシア編をベースにしたポンコツ皇女が転生して革命を阻止するというローファンタジー物を書いてみようと思ってるんですよね。舞台は地球の20世紀前半に似てるけどちょっと違う異世界にして、歴史に全く詳しくない人でも読みやすいような作品を考えています。

読者の皆さんと一緒に創っていけるような作品にしたいので、ご意見やアドバイスをいただけると嬉しいです。

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。


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