勇聖の試験
レミスとの特訓を始めて1か月がたった。レミスはありとあらゆる魔法を操ることが出来るようになった。魔法は大きく分けて4つの属性があり、その内訳は火、水、風、土である。レミスはこの4つの属性すべての上級魔法を覚えた。一応、光と闇という属性があるらしいが使える人なんか見たことない。
「失礼します。レイ様本日も特訓よろしくお願いします」
「うん。だけど今日は座学だ」
「座学ですか? 覚えることはほとんど覚えましたよ」
「いや、今日は勇聖の試験についてだ」
レミスは試験と聞くなり顔つきが変わった。
「レミスに一つ質問だ。勇聖の試験の合格条件は? 」
「3日間森に潜伏し生き残ることです」
「そう。ではどうなったら不合格になる? 」
「魔物に殺されます」
これが勇聖の試験で最も恐れることだ。魔法学園を卒業したらほとんどの人が駐屯兵になり成績上位者は王都で騎士団となる。どちらにせよ半端な心構えではなれない職業だ。そういった環境でも生きていける精神と技量を持っている者だけが入れるようにするためこのような試験となっている。
「正解。だから、今日は作戦会議だ」
「作戦会議? 」
「勇聖の試験における規則は何かな? 」
「他の受験者の妨害をしないことです。それ以外に実戦で関係しそうなものは無いです」
勇聖の試験は実践を意識しており、規則は極力無くしている。
「そうだ。規則がないなら自由にやらせてもらおう」
「と、言いますと? 」
「俺とレミスでタッグを組むんだ。そうしたら、魔物との戦闘も楽だし作業の効率も良い」
「なるほど! 名案です」
「だから、今日から来月の試験までは連携して魔法を使えるようにしていこう」
「はい! 」
◇◇◇
レミスとの特訓を始めてから2か月が経った。今日は勇聖の試験当日だ。
「うぅ。緊張する……」
「レミスの実力なら大丈夫さリラックスしていこう」
レミスは頷き深呼吸をする。
「勇聖の試験受験者の方はこちらにお集まり下さい」
係の人らしき人が集合をかける。
「レミス行こうか」
俺とレミスは係の人の方へと向かった。
「これから勇聖の試験についての説明を行います」
係の人が諸注意や森についての説明をした。
「最後に、クゴウ魔法王都学園学園長ダリエル・ダーレー様のお言葉です」
係の人がそう言うなり白髪の長老が前に出た。
「諸君。君たちは国の未来を担うことになる人間だ。死を恐れず、魔物に立ち向かう勇気のある者だけが森へと向かえ。そして、この中から未来の勇者が誕生することを期待している。これより、勇聖の試験を始める」
学園長の号令と同時に受験者は森へ入る。
「レイ様、私たちも」
「そうだな。行こうか」
俺とレミスも遅れながら森へ入る。
面白いと思ったら、ポイント、ブックマークお願いします。




