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携帯おじさん

作者: 超伝説巨匠じゅんぶんが君

挿絵(By みてみん)


今日もほろ酔い赤提灯

満月揺れる ゆらゆららん

ああ いいね となりのおじさん

携帯って便利だね

誰に電話をしているの

独りで麦酒を飲みながら

聞いてくれる人がいるんだね

独りで飲んでいても

寂しくないね

繋がっているんだね

酔っ払いの話を聞いてくれる誰かさん

おじさんは多分寂しいんだよ 

ちょっぴり迷惑だろうけどきいてあげるんだね

月はとっくに大きな欠伸をしているのに

裸電球は冷やかにおじさんを照らすけど

話はまだまだ続くけど

今日もやっぱり繋がっていたいんだね

「とにかく人は同じだよ 総理大臣も俺もお前も同じさ」

おじさん携帯に怒鳴ったよ

なんだか今日は煙がやけに目に沁みます

大声あげて延々と

おじさん あんた幸せもんだね 

僕はなんだか涙がでてきました

おじさん最後に言いました

「がんばろうなっ」

喋り終わったおじさんは

蟹股の足を小さくおりまげ

背中を丸めて静かになった

小さな木椅子からはみ出た尻を

ぽりぽり掻いて

「ねぎま いっちょ」

と小声で言いました

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