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桜の季節に君を想う  作者: シズマ
桜の季節に君を想う ~2月26日~
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少女#02

「夢…?」


 小鳥の囀る声が聞こえる。


 記憶にかかった靄に反して清々しい朝だ。


 窓の四隅は白く曇り、室内と外気の温度差を感じることができる。


 吐く息は白く。


 木々は葉を付けていない。


「なんだったんだ?」


 重たい体を動かし、顔を洗う。


 水道から出る水は、氷水のように冷たい。


 そのおかげで、しっかりと目が覚める。


 タオルで顔を拭き、食事を取る。


 いつもと変わらない。


「……」


 起きはじめつつある頭で夢の事を考える。


 あの少女は一体誰なのだろうか?


 夢としては変に記憶がはっきりしていた。


 会った事はない、それは間違いなく言えることだ。


 しかし、知らないわけではない。


 いや、知っている気がするだけかもしれない。


 そんな思考を巡らす。


「桜が咲いたらお別れ…」


 少女の言葉を繰り返す。


 さっぱり意味が分からない。


 何故、桜が咲いたら別れるのか?


「夢の話…」


 夢の話。


 何とも片付けやすい、良い言葉だ。


 夢だから関係ない。


 現実で聞いた言葉ではない。


 だから、そこまで考える必要がない。


 夢なのだから。

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