表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
桜の季節に君を想う  作者: シズマ
桜の季節に君を想う ~3月3日~
18/29

それぞれの変化#03

「亜子は何処だ?」


「亜子? …あぁ、芳野か」


「そうだよ」


「芳野ならまだ来てないぞ」


「来てない?」


 おかしい。


 河野より先に向かったはずだ。


 学校で用があると言っていた。


 なのに来ていない。


「そうか」


「あぁ」


「ありがとさん」


「礼には及ばん」


 河野は木之本から離れる。


 席に戻り椅子に手を掛けた時、河野は抱いた疑問を口に出していた。


 それは木之本へ向けた疑問。


「なぁ?」


「ん? 俺か?」


「そうだよ」


「どうした?」


「今日のお前なんか変だぞ」


 それだけを伝え椅子に腰を掛ける。


 授業が始まるまで、ボーっとする。


 今日は静かだ。


 いつものように、芳野が話しかけてこないから。


 皆の話す声が聞こえる。


「あの人って誰?」


「さぁ?」


 何の話をしているのだろか?


 詳しい内容は聞こえないため分からない。


 でも関係のないこと。


 しばらくすると授業が始まる。


 しかし、芳野は学校に顔を出していない。


「あいつなにしてんだ」


 授業が始まり、だいたい20分経っただろうか?


 その時、教室のドアが開き芳野が入ってきた。


「遅れました」


 その一言だけ発して席に座る。


 河野の視界に入らないように、一番後ろの席へ。


 まるですぐに逃げることが出来るように。


 あえて一番後ろへ。


「変だよな…」


 授業を全て済まし。


 今日は学校が終わった。


 河野は芳野のところへ向かう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ