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桜の季節に君を想う  作者: シズマ
桜の季節に君を想う ~2月27日~
10/29

日常#01

「桜が咲いたらお別れ」


 またこの夢だ。


 昨日と同じ夢。


 河野と謎の少女。


「何処なの…?」


 だが今回は少し違う。


 もう一人いる。


 顔が見えないが声で女性なのはわかる。


 誰だろうか?


 声は聞いたことがある。


 それも、昔から知ってる。


「全ては夢物語」


「何処に行ったの?」


「……」


 何かを伝える少女とは異なり、もう一人の女性は泣いているようだ。


 年は河野と変わらない。


 そんな感じだ。


「寂しい?」


 少女は女性に声をかける。


「ずっと好きだった」


「そう」


「ようやく想いも伝えることが出来たのに…」


「でも、彼はもういない」


 彼。


 誰の事だろうか?


 泣いている女性を見るなら、とても大切な人だったのだろう。


「全ては、桜」


「もう… 会えないの?」


「わからない」


 話の内容がよく分からない。


 何故、女性が泣いていて。


 少女と会話をしているのか。

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