7/60
6話
まず、食べ物がいらない。
あれだけ走ったけど、やっぱりお腹も空かないし、喉も乾かない。
だから食べ物を探す必要がない。
普通に考えたらおかしいんだろうけど、この期に及んでそんなことは言ってられない。
でもこれは本当に良かった。
見たことがないものばかりで、どれを食べたらいいか分からなかったから。
次に、モンスター。
声も聞こえないし、この近くにはまだいないみたいだ。
でも、いつ現れるか分からないので、なにか対策を考えよう。
逃げ回っているだけじゃ、いつか限界がくる。
腹をくくろう。
こうなったら戦わなくちゃ。
何か武器になりそうなものはないか。
罠を仕掛けようか。
いろいろ考えていると、不意に眠くなった。
あれだけ走った疲れが出たのだろうか。
どうしようかな。
周りにモンスターはいないみたいだから、ちょっと怖いけど、少し眠ろうかな。
どうか無事に起きることができますように。
そうやってツバサは眠りについた。