1話 死神と会う 鈴香Side
この話を楽しんでもらえたら嬉しいです!
中学3年生の夏。夏休みの中らただただ宿題をやっていた。
遊ぶ約束なんかない。カレンダーを見れば、まだ7月31日。やっと七月が終わる。
八月がやっと始まる。
この宿題も、もう残り3冊…こんなの簡単すぎる。
左手を見れば、昨日新しくつけた傷が適当にまいた包帯の隙間から見えている。
痛さなんて、とっくの昔に忘れてしまった。時計の針はもう9時をさしている。
明日もまた、この退屈な家にいなくちゃいけないのか…
一度愛されてから死にたい…こんな願いをしても、どうせ叶わない。
そんなこと分かってるよ…
「へ〜…それが君の願いか…
人間は本当にわがままだな〜… 」
「あなた、誰?」
「あれ?以外に冷静だね。
僕を見たら最初はみんな怖がったりするのに…残念。」
そうやって私の前にいるのは、黒い羽で少し浮いていて、とても顔が整っていて、その上大きなかまを持っている。
まぁ、普通の女子中学生なら女の子らしく、
「キャー 」
とか、言うんだろうね。
でも、私は何故か冷静だった。
「あなた何者?
何故鍵がかかっている、私の部屋に入れたの。」
「あーあ…本当につまんないね…」
そう言いながら、説明を始めた。
「僕は死神だよ。
あと3ヶ月で死ぬ君の命を天まで送るんだよ。」
「なるほど…」
「ただし、僕が君をこの3ヶ月以内に点に送る必要が無いと思ったら、君の魂をたべることが許されている。」
言ってることが真実なのかは分からない。
だけど、話を聞いている間ずっと気になっていることがあった。
「その話と、私の願いって関係あるの?」
そう。
最初に、死神は私の願いはそれかって感じのことを言っていた。
なら、なにか関係があると思うのは当然のことだ。
「ん〜…そうだね。
これから、君が死ぬまでの3ヶ月、ずっと君といなきゃいけないんだけど、そのあいだに君の願いを叶えないといけないんだよ。」
なるほど…
「じゃあ、もう叶うね。
残り3ヶ月で死ねるんだから。」
そうだよ。だって、いくら死神でも人の心を操ることなんて出来ない。
だから、この願いは叶えることは不可能。
しかも、わたし相手に愛してくれる人なんて一人たりともいない。
「でも、君は愛されたい。
たしかに人の心を操ることはいくら死神でも出来ない。
だから、さ…僕が愛してあげるよ。」
「へっ?」
ここで初めてびっくりした。
だって、普通に考えて死神に愛されるなんて…有り得ない。
どうゆう意図で愛するって言ってるのかすら分からない。
「ふふっ…はははっ…
あ〜あ…信じられないって顔だね?
だいじょうぶ。安心して?
恋人として、愛してあげるから。」
不気味に笑う、死神の言葉の意味を理解するのに30秒はかかった。
この日、死神の彼氏(?)ができました。
楽しんでもらえたでしょうか?
これからも頑張るので宜しくお願いします!