生徒会長の場合
「私は思うのよ」
「何を?」
「生徒会長=秀才のイメージはおかしくない?」
「いやー生徒会長は優秀なイメージあるだろ」
「知能に恵まれてない生徒会長に失礼よ」
「うだうだ言ってないで早くプリント終わらせろよ」
「わからないから止まってるんでしょう!」
「逆ギレすんな!教えてあげてるんだからまじめにやってくれよ」
「むー。物語の生徒会長は同級生からでも尊敬の眼差しでみられるのに」
「お前のこと尊敬するのはアリくらいだな」
「人がいい!せめて犬か猫!」
「お前この前うちのニャン廚に思い切り猫パンチされてたよな」
「スキンシップよ」
「とにかくさっさと補修プリントおわらせてくれ。はやく帰りたい」
「不良くんならもっと優しくおしえてくれるのに」
「なら不良くんに頼めば良かったろ?」
「たのんだわよ。でも今日は外せない用事があるって断られたの」
「だから俺なのな」
「そうよ。不良くんの代理なんだからしっかりやってちょうだい」
「なんでお前が上から目線なんだ」
「生徒会長ですもの」
「赤点とる生徒会長なんかだれも尊敬しないわな」
「勉強はできないけど仕事はできるのよ?」
「両方できてこそ生徒会長だと思うんだけど」
「本の読みすぎよ。現実を見なさい」
「だから上から目線をやめろ」
「今勉強してるから静かにしてちょうだい」
「…なんでお前が生徒会長になったんだろうな」
「容姿が美しいから」
「自分で言うな。まあ、否定はしないが」
「否定しないんだ」
「否定したら本当になんで生徒会長になれたのか謎だからな」
「ひどいわ」
「ひどくないわ」
「あーもーやってられないわ!もう私帰る!」
「いや!プリント半分も終わってないだろ!」
「大丈夫大丈夫」
「大丈夫じゃない!」
「生徒会長舐めんなー!」
「その権力絶対使えないからな!」
おわり