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姉の場合



「多くの物語で姉っていうと清楚でなんでもできるスーパー大和撫子だよな」

「うちとは大違い痛い痛い耳痛い」

「警察連れられてるとこ助けた姉に失礼だろ」

「本当にありがとうございました!」

「でさ、あんな姉っていないと思うんだよ」

「そりゃあ物語だから」

「それを言ったら終わりなんだけどさ。完璧な人間なんて存在しないって言うだろ?なのに完璧な姉を物語でだすんだなって思って」

「物語だからこそ現実でありえないことを描きたいんだよ」

「けどそんな物語の姉にもよく変なダメな点があるよな」

「天然だったりおっちょこちょいだったり、完璧な人間なんていないってことをあらわしてるのかな?」

「そうなるとなんだ…結局清楚でなんでもできる理想の姉を描きたいんだけど現実的に完璧はおかしいからダメな点を作ってハイオッケー!ってのが物語の姉なのか」

「そうなんじゃない?」

「でもさ。それって私たち現実の姉に喧嘩売ってるってことじゃない?」

「別に売ってないと思うけど」

「売ってるでしょ。現実の姉に満足してないから理想の姉を書いてるんだから」

「あー確かに」

「姉がいる人の場合その姉とは違う理想の姉を求めて。姉がいない人は幻想の姉を求めるってことなのかな」

「で、その求める姉のテンプレが完璧な人間+ダメな点なのか」

「ん?ダメな点はあくまでも物語にするさいに完璧な人間なんていないってことを証明するためのいらない要素だろ?」

「ダメな点を萌え要素って捉える人も少なくないと思うよ」

「おー。じゃあお前も私のダメな点に萌えるのか」

「ご冗談を」

「よし、お前今日は飯抜き」

「な!勘弁して!」

「知らん」

「待ってって!…あー行っちゃった。俺は料理がうまくて優しい姉さんに萌えるからダメな点には萌えないっつーの」



おわり


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