シンデレラと女神様の交渉
私は長い長い夢を見た。
私は魂の状態でこの世界に来た。
両親の恋愛事情をつぶさに観察した。
まあ、とにかく魅了の魔眼で周囲に混乱と不幸を振り撒くアバズレが許せなかった。
私をこの世界に連れて来たのは女神様だ。
女神様は清く強い魂を持つ者が好きだ。
清々しくて良い臭いらしい。
それに比べて邪で欲深い魂は嫌いだそうだ。
とにかく、臭くて鼻が曲がる臭いらしい。
アバズレは臭くて臭くて鼻が曲がる臭いの魂で魂が消滅指せたい程嫌っていた。
アバズレを何とか消滅指せる為女神様は輪廻の環の順番待ちしている私と夫を見つけ交渉して連れて来た。
最初女神様は私だけを連れて行きたかったみたいだけど夫がキレた。
私と夫は運命の赤い糸で頑丈に繋がっている為片割れだけが別の世界に行くわけにはいかない。
幸い夫も強い魂だったので一緒にこの世界に来た。
女神様は力を世界に振るう際強い魂の媒介・代行者がいるそうだ。
だが、この世界に生きている人間も死んでいる魂も女神様の力に耐えられる者がいなかった。
私達はてこの世界に来て観察し飽きるまで媒介・代行者になった。
私達は女神様に色々入れ知恵した結果アバズレの一族は滅亡した。
私達はこの世界に産まれる事にした。
世界はシンデレラの童話と似て非なる世界。
まだまだ、臭くて鼻が曲がる臭いの魂の者が一杯いるらしい。
私達はどういう人生を生きようが私達次第だ。全てが全て童話と一緒は詰まらない。
運命なら前世の夫とはいずれ出会うだろう。夫が私を放って置くとは思えないし。
少なくとも私が大人しく虐げられるようなお人好しな性格ではない。
目には目をだ。
私は王家の血を引く侯爵家の令嬢だ。
私に歯向かう者は王家の血を蔑ろにし王の権威を歯牙にもかけない連中なのだろう。
大抵そういう不届き者は悪どい事をしている。
それ、そういう不届き者は相応の報いを受けて貰おう。