しし座流星群
「今度しし座流星群が見れるって!!」
「星座?何か願い事でもするのか?」
「別に無いけどさー、見たいじゃん。絶対に綺麗だよ!」
本当はお願い事あるよ。言わないけど、絶対に叶えなくちゃいけない大切なこと。
「仕方ないな・・・いつだよ?流星群」
あきれながら、一緒に見に行ってくれるらしい。実はこういうの好きなんだよね、友樹は。
「なにニヤニヤしてんだよ。ほら、帰るぞ」
鞄を持って部室のドアを開けると、少し冷たさを含んだ空気が部室に入ってくる。
私は急いで鞄を持つと、生徒会室の明かりを消して鍵をかけた。
成田あおい。今年で17になる普通の公立高校に通う「青春」真っ最中らしい女子高生です。
友樹っていうのは、幼稚園の頃からの腐れ縁であり、幼馴染でもある、同い年の・・・私の好きな人。
昔から一緒にいるから、友樹は私をただの幼馴染としか思っていないと思う。でも私はそれで良い。
想いを伝えてそれで離れていくかもしれない。そんなのは絶対に嫌だから。
だったら私は伝えないまま、ずっと友達でいたい。
櫻田友樹。私の幼馴染で、生徒会長をしている頭が良くてスポーツもそこそこ出来てみんなから頼られるすごい人。
そんな幼馴染を持ててうれしい半分、ときどき悲しくもなる。
私は、友樹が好き
幼馴染のあなたが大好きです。