ゲームの誘い。
「未来ぃ!おはよぉ〜」
後ろから弾んだ明るい声がする。
「あっ!里奈ぁ!おはよぉ!なんか今日は明るいねぇ〜。いいことあった?」
私と里奈はごく普通の女子校に通う高校生。
私のことは………まぁいいとして。
里奈は明るくて活発的で男の子にチヤホヤされそうなタイプ…。
でも女子校だから……そんな理由で彼氏ができない。
里奈は好みにうるさいから、なかなか理想が見つからないらしい……。
「だって今日で学校終わりだよ!明日から夏休みだぁ〜〜!」
「なぁぁんだ。そのことで明るいんだぁ!私は進路のことが忙しくてなんか夏休みでも嬉しくないなぁ。」
「ねぇ未来!いい話があるんだけど!」
「(あれ……?流された…)いい話し?なになに?」
「昨日の夜ねっ!インターネットやってたら面白いもん見つけたの!」
「あっ!!私パス!」
「なんでよぉ〜??まだ何も言ってないでしょ!」
「どうせ、男の子とどうたらこうたらでしょ?理想が考えることくらいわかるしっ!」
「すげぇ〜〜!でも今回はいつも見たいな合コンみたいのと違うの!パーティーだよ!パーティー!そこでいい出会いが待ってるってさ。ねっ!いこっ!」
「ふぅぅん!由美と美沙が行くって言ったらね!」
「朝から何盛り上がってんの!」
由美と美沙が後ろから歩いてきた。
里奈は急いで二人の所に行き、パーティーの話をしている。
由美は里奈と似たような所があって、明るいし、可愛いのに彼氏はいない。
好みにうるさいのだ。
結局この二人は男が好きというより合コンが好きなのだ。
美沙はとにかく可愛い。
とにかく。そしてとにかく。性格はすこしおとなしくて何を考えているかよくわからない。そこがまた美沙の可愛さを引き立てる。
里奈が戻ってきた。
「由美も利沙も行くってさ!未来も当然行くよね?」
「強引だねぇ〜〜!まぁ二人が行くなら行こうかなぁ〜!」
「そうだよねっ!進路のことばっかり考えてると青春を逃すぞぉ〜〜!」
青春ねぇ〜〜期待はしてないけど…。まぁ行ってみるか。面白そうだし……。
この選択は間違っていた。
誰が好んであんな醜い所に……。
今の私たちには不安は何一つなかった。
もうすでに罠にかかったことも知らないで……。