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200文字で行こう!

気化熱【200文字】

作者: 薄桜

扇風機のそよぐ風は、僕達の汗を僅かばかり乾かしてゆく。

古くてボロい、アパートの暑い一室で、やる事なんて他に無い。


次から次へと噴き出す汗は、肌を流れて染みを広げる。

それでも僕には抗う気は無い。

遥か太古に刷り込まれた、脳の記憶に素直に従い、ただ汗を滴らすだけだ。


次第に世界は色を無くし、僕の中から消え去ってゆく。

…やがて張り詰めた糸が切れるように、僕はその場に崩折れ、そよぐ風は、熱と汗とを徐々に奪った。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 描写が物凄く上手い。 [一言] これだけでは無く、200全作品通して描写が上手い作者だと思います。 毎度毎度作者の200を見る度、何かは書きたいのですが、俺の様な落書きマンがこの様にシッ…
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