お祓いしたら歳下君と出会いました
四条鈴音(高校3)に向かってものが飛んで来た。
咄嗟にその場にいたお坊さんが助けてくれた。
「大丈夫ですか?」
「はい、すみません、ありがとうございます。」
じっとお坊さんがこちらを見てくる。
「あの、何か?」
「普段からこのようなことが起こりますか?」
「え?どうして分かるんですか?私、運が悪くてよく物がぶつかったり、怪我をしたりするんです。」
「あなたはお祓いをした方がいい」
「え、ひょっとして何か憑いてます?」
「ええ、かなり。」
そう言われ、無料でしてくれることになった。
お経を聞いていると、低い声に自然と心地良くなってきた。
なんだか体が軽くなったみたい。
お祓いが終わった次の日。
弓道部の練習を終えた私は下校中、一人の男のコに出会った。
自転車に乗った坊主頭の男子高校生が具合悪そうにしているなと思った次の瞬間転倒してしまう。
ガシャーン!!!
「あの、大丈夫ですか?」
近寄って声を掛けたが体調が悪そうで、
その男子高校生は吐いてしまった。
「うえ・・・すみ、ません・・・。」
鈴音は自分の手が汚れたことなど気にも止めず、
すぐに救急車を呼んだ。
男性高校生は野球部で部活中に熱中症なってしまったとのことだ。
ずっと我慢していたが下校中、ついに倒れてしまったのだった。
それ以来、同じ帰り道なことを知り、私は一緒に帰るようになった。
「高校生活始まったばかりでギアがかかる気持ちは分かるけど、無理はダメよ。」
「はい!すみません!」
七条光(高校1年)。隣の高校に通う2個歳下の男のコ。
元気が良い、明るく社交的なコだが自分の限界がまだ分からず無理をし過ぎてしまう面もある。
「父親がお坊さんなの?」
「はい。◯◯神社の。」
二週間前に通った神社の名前だ。
私をお祓いしてくれた人だろう。
それで目元と声が似ていたのか。
あれから不運な事が無くなっただけでなく、
出会いまで運んでくれた。部活で怪我をすることも減ったし。
七条君、あなたのお父さん、凄い人よ。
二人は次第に惹かれ合い、恋愛に発展する。
半年後。鈴音の部屋。
「先輩!卒業したらサヨナラなんてしませんよね?」
「しないわよ。」
「本当ですか!!」(キラキラ〜)
ぎゅーっと抱き付かれ、背中が仰け反る。
「うぐっ。」
「先輩〜、卒業しちゃ嫌です〜!」
そんな七条の背中を鈴音がポンポンする。
「卒業は仕方ないでしょう。」
「先輩!ずーっと一緒にいて下さいね!」
「はいはい。」
七条君は、時々ちょっと面倒くさい。
でも、そんなところが可愛いかったりもする。




