表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
時空乃香菜梅  作者: 椿×藤藤
6/14

【第六章】 青龍のちから】

一話】時空の巫女。セイラン

構外あらすじ

かつてこの世界を守る巫女がいた。セイヌス・アリスである。

彼女はかつてこの地を守る。セイヌス。クライン、旭という人間の

青年の娘であった。彼女は父に地上を支配するように命じられた。。けど彼女は支配をしたくなかった。その理由は父の故郷であるからである。だが父はかつて地上にいたことを忘れた。地上と時空国を守るために自らを犠牲にし、この世界にきたからである。彼女は父に行くことを拒みましたが。父はもう地上のゆがみも時空国との調和もできないと言いました。父はこの世界と故郷を時空の力を時空の神、ゼウスに捧げたため時空の力を神託した。そして、その力を使い、時空国と故郷の地上を救い続けたが悪魔ダーラの力は強力であったためゆがみをすべてなくすことができなく父は絶望に陥り、ダーラの闇に墜ちた。私は父を救おうとしたが駄目だった。私の力でも浄化できなかったからである。私は闇に墜ちた父の言うことを仕方なく従った。だが私の心の中にはまだ希望があった。いつか救ってくれると。

そして私は父を救うため地上に舞い降りた。そして時空の力で

地上の力を吸い上げた。だが突如現れた青年、涼宮夕日という男に出会った。彼は私の舞を止めてくれた。故郷、時空国を守るために。

彼は自らを犠牲にし、この世界を救った。そして私と共に時空国に行った。彼は演舞を披露し、時空の力を時空の神から信託された。そしてその力で父と地上、時空国をアルテミス呪詛から救った。父はクライン妃と地上に降り、人として静かに幸せに暮らした。一方、私

セイヌス・アリスは夕日とこの世界、地上を守るため、婚礼し、三人の子供、セイランとセイニア、レイビスが誕生した。二人の姫と王子と幸せな生活を送りながら地上、時空国を守った。

だが時空のゆがみは再び起きた。あのアルテミス呪詛がよみがえったからである。私と夕日は娘たちにいつかこの世界と地上を救ってもらうと決意した。そしていま物語が幕を開ける


【時空の香奈梅】

人はみんな、心の中に能力を持っている。そう思ったことはありませんか。

私も信じたことはありません。けれどこの世界に住む人たちは優れた才能を心の中に封印しているのです。私を含め。

私たち人間は口には出せない夢や希望など、たくさん心の中に眠っている物があります。

それは力、つまりそれは魔法です。一種の生まれ持った能力と言えます。その能力は自分自身が生まれ持った能力とも言えるのです。ですがその能力を利用できる者がいます。

それが願い主です。願い主はこの世界を見通し、人を自分の道具のように操る邪悪な悪魔なのです。彼女は人の心を操り、過去に飛ばすことができるのです。それは突然現われる敵なのです。

人は彼女をこう言う。魔女だと。だがそんな彼女を食い止める勇気を持つたった一人の少女がいました。過去に飛ばされても諦めず、自分の意思を強く持ち、仲間を率いて、戦う少女が。

これはそんな彼女の勇気と感動と愛の戦いの物語なのです。

【第六章】 青龍のちから】

俺は妹を助けるために車を走らせ続けていた。

「待っていろ、香奈梅。今助けに行くからな。」

「どうしますか?」

雷を放ちなさい。車とヤツが撃たれるまで。

「了解しました。」

敵は稲妻を発動させた。激しい光を放ち始めた。雷は車に向かって電流を流し始めた。

「くそ。ここまでか。くそったれ! せっかく妹を助けると約束したのに。こんなところで終わるのかよ。ごめんもう限界だ。紗綾ごめんよ。香奈梅を助けることができなかったんだ。」

俺の頬には涙がこぼれた。そして俺は再び意識を失った。願い主は意識を失った俺の所へ近づいた。願い主の遣いは言った。

「気を失ってるみたいです。どういたします?」願い主は意識を失っている俺に触れ、言った。

「利用価値がありそうだから。使いましょう。」俺は思った。

「ああ。俺、こいつらに捕まるんだ。もういいや…。」鼓動が鳴り始めた。そして、声が聞こえた。

「ここで死んでもいいのですか?」俺は声の主に尋ねた。

「誰だ。この声は? 誰だ、教えてくれ。」

声の主は答えた。

「俺は青龍竜だ。青龍竜だ。」俺は言った。

「青龍竜だと? じゃあなぜ俺だけに聞こえるんだ。おまえの声が?」青龍は答えた。

「私はあなたの心を通して、あなたに話してるのです。」俺は言った。

「なるほど。俺はどうすればいい?」青龍は言った。

「今から私の指示に従ってください。」俺は言った。

「わかった。俺は何をすればいい?」青龍は言った。

「意識がない状態で走り続けてください。」俺は言った。

「わかった。やってみる。」

俺は意識を回復させ、車を動かそうとした。願い主は驚いた。

「こいつ、意識がないのに車を動かしてる!」遣いは言った。

「まだヤツにそんな力があるのか!」

俺は車のエンジンを鳴らしながら。車を走らせ続けていた。

「香奈梅、待ってろ。絶対助けてやるから。」

俺は意識を保ちながら、敵の攻撃を受けながらも車を走らせ続けていた。

「あの青年、あんなに攻撃を受けてるのにまだ死なないわけ? しぶといわね。」その瞬間、友也の体が光った…。

俺の前に光の鍵が降ってきた。

「力の杖の鍵…。」青龍は言った。

「そうだ。さあ友也よ。その鍵で封印された扉を開くがよい。」俺は言った。

「でも呪文がわからない。」青龍は言った。

「では、私の口に合わせて。あなただけの呪文を言ってください。そして今こそ扉を開くがよい。」俺は言った。

「わかった。やってみる。」

俺は目を閉じ、呪文を唱えた。竜とともに。


【呪文】

「爾の断りに命じ、その封印のあるべき姿に移せよ。爾の断りに命じ、その封印のあるべき姿に移せよ。そして、その姿に変え、我が青龍のみなもととなりたまえ。そして、我がみなもとになれ。青龍!」

光が解き放たれた。太陽の輝きのように俺の体が光った…。

俺は目を開けて、自分の姿を見た。青き光の衣をまとっていた。

「これが俺の姿。俺の中に、君が今眠って力を与えているのか。俺を強くするために。君が…俺の中で…。」青龍は頷いた。

「もう一度問う。力が欲しいか。」俺は答えた。

「俺は欲しい、力が。」

青龍は剣を差し出した。

「ではこの刀をあげよう。そしてその刀で奴らを撃つのです。」

俺は車を止め、降りた。手を見ると俺は青く光る剣を握っていた。

「これが妹を助けるための剣…。」青龍はうなずき言った。

「そうです。さあ。友也よ、我が力を受け取るがよい。」握った剣が光っていた。俺は尋ねた。

「なんだ。これは。俺、この剣の使い方知らない。やり方を。」青龍は言った。

「考えるのです。あなたはそれができる方です。さあ友也よ。あなただけの呪文を唱えるのです。妹を救うための呪文を、その剣で。」俺は言った。

「ああ。俺ならできる。」

俺は念じながら術を唱えた。そして、俺は青く光る剣を握り、目を閉じた。

「考えろ。妹を救うために敵の世界をこじ開けるには。そうだ、答えが出たぜ。行くぜ、青龍!」青龍は頷いた。

「はい。」

願い主は術を解き放った。

「地獄に落とすわよ。食らいなさい。地獄術!」

地獄の術が友也に攻撃をしてきた。しかし、友也は諦めなかった。

友也は反撃を仕掛けた。

「青き竜の剣よ、我が問いに答えたまえ。邪悪な主の世界を払いたまえ。ブルーレイト!」

ピカー

友也の放った剣の力は地獄術を無効化した。そして、地面が揺れた。

「なんだ。これは!」

その姿は蒼く、青龍の姿をした自分の金色と混ざりあった。

「これはなんだ?」青龍は言った。

「それは、我が力です。」俺は言った。

「力…。」

そして、俺は青龍の力が宿っている剣を握っていた。

「これは?」

私の青龍の力が宿っています。そう、あなたは先ほど剣の力を解き放ったのです。それがあなたの力です。」俺は尋ねた。

「俺の力?じゃあ、さっきの剣の姿は仮なのか?」

「はい。これは我が青龍の力の杖。」

俺は頷いた。願い主は俺の姿を見て言った。

「貴様が反撃しようとしても無駄よ。なんど立ち上がろうとしてもね。ここで死になさい。ソード!」願い主は闇術を解き放った。しかし、俺は諦めが悪かった。

「死んでたまるか。食らえ、ブルーライト!」

青い光の風により、万人は消え、世界は崩れた。

「香奈梅に届け、兄ちゃんの思いが。行くぜ。氷期。ブルー!」

空に氷の光が放たれた。そして、声が聞こえた。たった一瞬の声が。

「お兄ちゃん!」

俺は妹の声を聞き、さらに叫んだ。

「香奈梅の声だ。香奈梅!」

香奈梅のいる場所に光が届いた。彼女がいる場所に。

「見えたぜ、香奈梅! ブルーソード!」

剣から青き光が空間に流れついた。そして、地面に光が降っていた。地震のような揺れが始まった。

「なんなのこれは?」

その瞬間、世界が揺れた。

「崩れていく」

氷期は言った。

「ご主人様。このままではやつの餌食になってしまいます。」

彼の力は凄まじい力だった。氷期の力を超える力だったからだ。

願い主は言った。「だったら反撃よ。行け、地獄の門よ。友也を再び地獄に落とせ。ダークドアーズダンザー!」

レベル2の地獄の門が現れた。万人も。私は揺れた地面に立ち入った。次の瞬間、門が崩れた。

「こんな揺れ、たいしたことないわ。絶対切り抜けてみせる。私は絶対元の世界に行く。帰ったら君と友たちになるって約束した。だから絶対。私、諦めないんだから。」

私は光に向かって手を伸ばしながら走り続けた。

「門を崩すとはやるわね。けれど行かせはしない。。あの光には闇ソード。」闇が襲いかかってきた。私は闇を跳ね返しながら言った。糸に向かって。

「浩雪君との約束したんだから。だから絶対、諦めないんだから。」

願い主は強力な魔法で攻撃してきた。そして、私は闇により撃たれた。

「こんなところで止まるわけには…いかない。」私はその場に倒れ込み、意識を失った…。

「お兄ちゃん…」


【別世界】

妹の姿が見えた。俺は手を伸ばした。

「香奈梅!」


【高校の世界】

その瞬間、声が聞こえた…別世界に飛ばされた兄の声が。

私は意識を取り戻し、再び兄を呼んだ。

「お兄ちゃんだ。お兄ちゃん、私はここにいるよ。」別世界にいる兄は私の声に気づいた。

「香奈梅!」

しかし、奇跡は消えかけた。私の世界に届いた兄の声が消えた。

兄の声が聞こえなくなった。

「どうして、お兄ちゃん。私の声が聞こえないの、お兄ちゃん…。」手を伸ばし名前を呼びかけた。何度も何度も。

その瞬間、闇の光が現れた。闇の光は再び私を飛ばした。

「きゃー、助けて、お兄ちゃん!」私はこの世界から消えた。

僕は思った。

この世界には闇と光が感じる。あなたは感じたことはあるでしょうか。

今この世界は狂っている。まるで邪悪な魔物に支配されてる世界だ。

僕のいた世界はこんなはずじゃなかった。僕は何度も何度も問いかけた。自分自身に。


【高校の世界】

「あっ、やっと起きたか。香奈ちゃん?」

周りを見ると友たちが私を囲んでいた。私は尋ねた。

「ここはどこ?」

彼女たちは答えた。

「教室だよ。」

私は彼女たちに言った。

「あなたたち。千枝ちゃんたちね。」彼女たちは頷いた。

私は尋ねた。

「ここはどこの世界だろう。まるでさっきとは違う世界だわ。兄の声も聞こえない。」彼女たちは言った。

「香奈ちゃん、もしかして違う世界から来たの?」私は答えた。

「そうだよ。実は私、未来から来たの。」千枝ちゃんは言った。

「どうやって?」私は言った。

「時空を操ってるやつに飛ばされたの。」彼女たちは頷いた。そして私に言った。

「何かできることがあるかな、私たちに。」私は言った。

「力を借りたい。私はこの世界にいてはいけないの。」千枝ちゃんは言った。

「わかった。」

その時、闇が漂い始めた。私は何かが起こった、そう感じた。一方、兄は願い主との戦いで苦戦していた。

願い主は友也を食い止めるために電の光を発動させた。

「届かせてたまるか。ルイージ!」

闇の光を、その光の穴に向かって雷が友也の力とぶつかった。

「香奈梅。諦めてたまるか。香奈梅に届け。」俺は呼び続けた…。

何度も何度も。

「香奈梅…どこにいるんだ。返事をしてくれ。香奈梅!」

世界は半分に裂かれ、私たちは夢の時空に閉じ込められてる。そんな世界だ。一方、私は時空の別世界で作戦を立てようとしていた。

「私たち、何すればいい?」私は言った。

「今、この世界は闇だらけ。私はその闇を解放し、この時空世界から出ないといけない。。その手伝いをしてほしい。」千枝ちゃんは言った。

「理由はわかるけど、それをどう信じて一緒に戦えばいいのかわからない。」私は言った。

「方法は一つある。みんなで円陣を組むことよ。仲間を信じるにはその方法しかない。」みんなは頷いた。

「みんなの手を私の手に添えて。そして、目を閉じ、私とともに呪文を唱えて。」彼女たちは言った。

「呪文がわからない。」私は言った。

「大丈夫。私は呪文を知ってるから。それに合わせればいい。」彼女たちは私に尋ねた。

「どうして知っているの?」

その時、光の空が闇の空に変化した。雨空でもない不気味な雲に変わっていた。クラスメイトたちは空を見上げた。

「あの雲なに? 見たことない。でも今日の気象は晴れのはずよ。天気予報でもそう言っていたはず…。」千枝ちゃんは言った。

「じゃあ、あれは何なんだろう…。」

雲はどんどん広がり、そして、雲から闇が降ってきた…。

私は空を見上げ言った。

「あれは、闇の時空…。」

「闇の時空?」

彼女たちは言った。

「こんなの初めて見たよ。でもはっきりと見えない。」私は言った。

「あなたたちには見えないわ。遙か彼方の世界から来た私にしか見えないの。でもこの世界のあなたたちの力を借りれば。きっと元の世界に戻れる道が築かれるかもしれない。そう私は信じてる、みんなを。だってそうでしょ。あなたたちは私の最高の大親友だったから。私がいた現代の世界でも。だから力を貸して欲しい。」千枝は言った。

「香奈ちゃん…分かった。私たち、香奈ちゃんを信じる。だって仲間だから。けれど信じるには何をすれば?」私は首に掛けている鍵を外し、彼女たちに見せた。

「これは何?」私は言った

「鍵よ。この封印を解けば龍が力を貸してくれる。一緒に合わせれば大丈夫。私を信じて。」彼女は言っ。

「わかった。」

私たちは目を閉じた。そして、呪文を祈った。私たちは精の鍵の封印を解くため、光の呪文の第一条を唱えた。


【呪文】

光の精のりランよ。我が主たちの命に応え、汝の声に応えよ。」その瞬間、声が聞こえた。

「私をお呼びになったのはあなたたちですか?」私たちは頷いた。

精は言った。

「私にどのような用事ですか?」私は言った。

「兄を助けたい。そして私はこの世界から出なければいけない。その力になっていただきたい。」精は言った。

「わかりました。この光の姿では戦えませんので力を貸していただけないでしょうか。」私たちは言った。

「はい。」

精は言った。

「では一緒に唱えてください。みんなで唱えましょう。」私たちは頷いた。そして、私たちは呪文を唱えた…。

光の呪文を…。


【呪文】

「光の精よ。私たちの声に答えよ。あるべき精に移り変わり、その姿を現したまえ。りラン。」その瞬間、光とともに杖が空から降ってきた。

「香奈ちゃん。これは?」私は言った。

「精の鍵よ。さあ、まだ終わっていない。もう一度祈りの理を。一緒に。私たちの平和のために。」彼女たちは頷いた。

「うん。」

再び私たちは呪文を唱えた。

【呪文】

「花の精よ。いまこそ姿を現したまえ。そして花とともに闇を浄化したまえ。ランゲリラン。」花の精が現れた。「はじめましてリランです。状況は伺っていますが念のため見せさせていただきます。どこですか?」私は指さした。その指先の方向を精霊は見た。

なんと闇がこちらの方に近づいていた。その闇は黒い稲妻を鳴らしながら黒い風を吹かし猛スピードで私たちに襲いかかろうとしていた。

私はリランに尋ねた。

「大丈夫?」

リランは言った。

「問題なしです。呪文を唱え防ぎます。精霊よ、我らの問いに答えたまえ。」

その瞬間、リランは花の力を解き放った。闇を無効化させることに成功した。しかし、闇は再び現れた。

「主、きりがありません。もう一つ力を発揮しないと。杖をお貸し下さい。」私は杖を差し出した。

リランは杖をそばに置き、呪文を唱えた。

「我が名はリラン。答えよ。古き姿からあるべき姿に変わりたまえ。ライナ。」杖は光に追われ、そして、精霊の杖に変化した。

「何? この杖、初めて見た。こんな輝きの杖、見たことがない。まるで、魔法少女が持つ杖みたい。」リランは言った。

「そうかもしれない。でもこれは夢ではない。今、現実となっている。けれどいつかは消える。」私はリランに言った。

「それだけは理解してる。さあ、今こそ私たちの力を出し、願い主の闇を浄化しよう。」千枝たちはかけ声を言った。

「おお!」

私は手を上げ言った。

「さあ行くわよ。第三呪文発動!」

私たちはライナ精の杖を握った。そして第三の呪文を解き放った。

その瞬間、杖が光黄金剣に変わった。そして精霊龍リランは、精霊の姿に変わった。

その姿は、太陽と月の輝きを放ち、羽は黄色く、流れ星のような光を放ち、体は黄色く光るドレスをまとい、黒き杖を手に抱え、まるで闇と光の中間の精の姿をしていた。

「これが私たちの祈りでできた杖、そしてその姿が精霊リランの真の姿なの? すごい。」リランは言った。

「この姿で会うのは初めてでしたね。初めまして、主たち。私はあなた方の願いにより封印から目覚めた精、フラワーライナと申します。私は光の花と闇の花の中間力を持つ精霊です。前は仮の姿でお会いしましたが。」

「中間の主…。」

「はい。私は二つ名前があります。そして私はあなた方の願いどおり、私に何でもお命じください。それにより私は動くことができます。」

「わかりました。一つ命じたいことがあります。食い止めて欲しいの、あの闇を。」ライナが辺りを見渡すと、見渡したその方向に闇が攻めてきていた。

「あれがその闇ですね?」

「うん。でもこの先どうやって元の世界に帰れるかわからない。」

「大丈夫です。私が援助します。ここにいるあなたの仲間たちとともに。だから私を信じてください。」

「フラワーありがとう」

「…では最後にお尋ねします。この先どうなるかわからないので。あなたの名前を教えてください。」

「私は桜鞍香奈梅。」

「では香奈梅様。私の後ろについてください。そしてみなさま、私についてください。私とともに祈りの言葉を唱えてください。あの邪悪な力を私とともに食い止めましょう。」私たちは頷いた。

「…わかった。」

ライナは言った。

「では行きます。」


【精霊の祈り】

「太陽よ。あの邪悪な力を月に換え我が問いに答えよ。そして、新月となり我が精に答え、闇を払いたまえ。精の真珠発動。神の導きより門を開きたまえ。」私たちはその理の祈りの呪文を精霊フラワーとともに唱えた。

あの力を…。

その瞬間、光が解き放たれた。そして私たちは彼女とともに再び術を唱えた。

「さあ始めましょう。光の門よ、我が問いに答え、あの迫り寄る闇の門を打ち破りなさい。セイントスリート!」門から光の女神の力が放たれた。

「あの光は危ない。ご主人様。光は我が竜の力を浄化してしまいます。」願い主は氷期に言った。

「なんですって? だったらこちらも反撃しましょう。さあ始めましょう。闇の力を…。」氷期は言った。

「ではあの呪文を発動させます。呪文発動。第三魔法発動!」地面が地震のように揺れた。


【闇の呪文】

「闇の精の呪文よ。我が竜の力となり、あの門の力を封印し、あの少女たちを閉じ込め、香奈梅をこの力で消したまえ。レイントライトー!」闇は光の女神とぶつかった…。

「私たちに危害が及ぶかもしれません。私に考えがあります。幼なじみの声を、目を閉じて感じてください。そして、その声をたどり、見つけ出し、彼の元へ行くのです。」

私はライナに言った。

「でもお兄ちゃんが私を助けて…。」ライナは言った。

「兄は不可能です。別の世界で瀕死状態です。生きてはいますが…。」

「本当? 兄の姿は移すことができるの?」

「はい。ですが兄を助けるにはあなたがここを出るしかありません。まずあなたに兄の声を感じてもらい、兄がいる世界を私が移すことです。そうすれば同時に助けることができます。」私は言った。

「じゃあ、お願い!」

ライナはうなずき術を唱えた。

「ライトオンライズフラワー!」

その瞬間、光の門が開かれた。再び呪文をライナは唱えた。

「その新たなる時空を移したまえ。姿を我が光の命により、ファント!」

透視術は、空や地面に放たれた。そして、その瞬間、別世界が空に映し出された。

「これが別世界にいる兄の姿です。」

私が見た別世界にいる兄は、意識がもうろうしながらも何度も何度も私の名前を呼んでいた。

「お兄ちゃん…。」


【別世界】

「香奈梅…ごめん。俺、香奈梅を助けることができなかった。ごめんよ。妹なのに助けることができなかった。ごめんよ、香奈梅…。」


【時空】

「お兄ちゃん…私を助けるために。」 ライナは言った。

「兄はあなたを助けるために竜を目覚めさせたのです。心に念じたから…。」 私は言った。

「心に…。」

ライナは言った。

「そうです。」

千枝たちは言った。

「私たちにもできるの? 友也に届けることが。」ライナは言った。

「できます。なので私を信じてください。私の透視は見切ることが可能です。私の透視の力で…。」私は巫女に言った。

「ではお願いします。」巫女は笑って言った。

「わかりました。では透視術を唱えます。」フラワーの精は透視術を唱え始めた。【呪文】

「精の光よ。少女の答えに応え、親族の姿を移したまえ。ヒエナールライト!」

ピカー

花の精は透視に成功した。その透視の光は境界の世界へと光を照らした。

「今です、主!」

私は決意した。そして巫女に言った。

「フラワーさん。私、決めた。私を助けようとして戦ってくれたお兄ちゃんのためにも私、がんばる。私、幼なじみの声を探すわ。」ライナは笑って言った。

「よく決断しましたね。時間がありません。始めてください。」香奈梅は手を握りしめ言った。

「…でも少し怖いです。」彼女たちは言った。

「香奈ちゃん、私たちがいるから。」

周りを見渡すと友だちがたくさんいた。一人じゃないと思った。

「千枝ちゃん、栞ちゃん、美樹ちゃん、綾ちゃん…ありがとう。私、がんばるよ」私はみんなと手を握り、こう言った…。

「絶対大丈夫だよ。私が助けるから、みんなと自分と家族を…。」目を閉じた…。

「待っててね、お兄ちゃん。必ず助けるから。」


【別世界】

「香奈梅…。」

私は目を閉じ、遙か彼方の先までの声を探し始めた。聞こえないはずの声を。私は叫んだ。見えない世界にいる彼に。

「お兄ちゃん、私よ。香奈梅だよ。私はここにいるよ。返事をして。」僕は夢を見た。

「ここは何処だ?」

辺りを見渡すと妹が立っていた。

「香奈梅…。」

妹は俺に話しかけてくれた。

「お兄ちゃん、すぐ助けに行くから待ってて。でもそれにはお兄ちゃんの力がいるの。」俺は言った。

「無理だ。戦ったけどだめだった。でも声が聞こえた。青龍の。だから竜を目覚めさせることができた。戦うこともできた。けれど力が奴より及ばなかっただけ。だから行くことができなかった。ごめん。」夢の中の妹は笑ったまま何も言わなかった。

「…。」

夢の中に暖かな光が差し込んだ。そしてその光は現実とつなげる夢の光だった。

その光は俺を照らした。妹は手を広げ立っていた。妹は俺に言った。笑って…。

ピカー

「いいよ、必ず行くから。待ってて。」

俺は夢の中で妹の側に行って言った。

「香奈ちゃん…ありがとう。」

妹は笑っていた。微笑んだまま妹の姿は消えた。

私は目を開けた。兄の声は消えた。ライナは言った。

「道を作って下さい。そして幼なじみの彼を探し、兄を見つけるのです。」私は言った。

「やってみる。」

私は語りかけた。透視術を使いながら。その透視術は時空乃彼方へと広がり、光を解き放った。私は探した。

「大好きな浩雪君。どこにいるの? 私の声が聞こえる? 浩雪君…。」その時、奇跡が起きた。声がした。聞こえないはずの声が。

「香奈梅? そこにいるのか?」

一瞬だが聞こえた。彼の声も。けれど兄の声は消えたままだ。

しかし、彼女は諦めなかった。彼女は願った。みんなと自分と家族を…。

私は目を閉じ、遙か彼方の先まで声を探し始めた。聞こえないはずの声を。

私は叫んだ。見えない世界にいる彼に。そして消えたはずの兄の声を。

「お兄ちゃん、私よ。香奈梅だよ。私はここにいるよ。ここにいる。ここにいるよ。生きてるよ。私の声、聞こえないの? 浩雪君、お願い。どっちでもいいから私の声に答えて。神様…。」

奇跡が起きた。私は耳を澄ませた…人の歩いてくる音が聞こえた…はっと私は目を開けた。

「どうしました?」

私はライナに言った。

「足跡が聞こえたんです。」ライナは言った。

「主。あなたの願いが届いたのです。もう少しです。声をもう一度たどってください。」私は頷いた。

私は再び目を閉じ、声を探し続けた。

ライナは微笑みながら言った。

「…それでこそあなたです。」千枝たちは言った。

「香奈ちゃん。私たちもついてるわ。」香奈梅は言った。

「うん。みんな、私がんばるよ。では行きます。」

私は再び耳を澄ませながら目を閉じた。その瞬間、再び彼の声が透視の光とともに流れてきた。

「香奈梅、そこにいるのか?」私は答えた。

「いるよ。あなたは誰?」彼は言った。

「浩雪だよ。無事なのか?」私は答えた。

「無事だよ。浩雪君は無事なの?」彼は言った。

「ああ。すぐ行く。君を必ず帰す。元の世界に。」香奈梅は言った。

「うん、待ってる。」

彼の声は消えた。私は再び目を開けた。

「どうしましたか?」 ライナが言った。

「彼の声が聞こえたの。」

「それは本当ですか。聞こえるということは奇跡が起きたのですよ。あなたが起こしたのです。」私は言った。

「本当です。ちゃんと聞こえたの。それって、私の力なんですか?」

「そうです。ではもう一度呼びかけてください。彼があなたを迎えに来てくれます。」

「でもそんな力、浩雪君にはないわ。」

「彼には力があります。」同級生たちは言った。

「香奈ちゃんの幼なじみに力があるってどういうこと?」ライナは言った。

「そうです。彼女を助けたことにより彼は愛の力を持っています。ただ時空の世界にいる彼しか使えないのです。」私は言った。

「愛の力が浩雪君に…。」ライナは言った。

「はい。彼ならあなたをきっと返してくれます。この時空の世界から。たとえ彼が過去の時空の少年でもね。助けられる時間もありますが問題ありません。」私は言った。

「フラワーありがとう。私、信じるわ。彼を。そして帰る道を彼と作ります。不安で不安で仕方なかったの。もう帰れないのと思うと怖くてたまらなかった!」

ライナは言った。

「よく言えましたね。ではお別れです。さあ行きなさい。帰るための世界に。彼は来ています。反対側の世界に。」私のろに鏡が現れた。

「香奈梅…。」

私は涙を流しながら言った。

「浩雪君…会いたかった…。」鏡が光った。声は答えた。

「俺も君と同じだ、香奈梅。」ライナは言った。

「最後の通しです。道を作るから目を閉じてください。はっきり彼の声が聞こえます。耳を澄ませ聞いて下さい。後ろの透し鏡に届くように言うのです。」

「はい。」

私は目を閉じ語り始めた。

「浩雪君。聞こえる? …私の声。」彼は言った。

「ああ聞こえるよ。君の声が…。」香奈梅は言った。

「私も聞こえる。けれどあなたの声しか聞こえない。」彼は言った。

「俺は声だけではなく君の姿も見える。」香奈梅は言った。

「私には見えない。浩雪君、どこにいるの?」彼は答えた。

「君の後ろだよ。目を開けて後ろを見てごらん。」

私は聞こえる彼の声をたどりつつ目を開け、後ろを振り返ってみた。

その瞬間、透視の鏡が光った。その鏡の中に彼が映し出されていた。

「浩雪君…。」彼は言った。

「やっと見えた…君の姿が。」香奈梅は尋ねた。

「どうして?」彼は言った。

「君を探すため、僕は敵の時空をさまよいっていたんだ。もちろん、友だちも君を探していたよ。僕は友だちと合流して君を再び探していたら君の声が聞こえたから、声をたどりつつ仲間と歩いていたらここにたどり着いた。」彼女は笑って言った。

「浩雪君…ありがとう。今はちゃんと見えるよ。」僕の顔から涙がこぼれ落ちた。

「よかった…。」

香奈梅は涙を流しながら言った。

「でも怖かった! 飛ばされたとき、もう会えないんじゃないかって思うと。」

私が鏡に手を伸ばした瞬間、鏡が強い光を放った。それは太陽の光のように輝いていた。

「鏡が光ってる…香奈梅!」

浩雪君の声が鏡に響き渡った。

今、彼の声が聞こえる。

「目の前に見えるわ、姿が。浩雪君。」手を伸ばしながら叫んだ。

彼は言った。

「香奈梅、一緒に帰ろう。」

「うん」

彼は手を伸ばした。鏡が光った…。

「あれは光の鏡。彼の力が鏡に宿って現れたのね。」ライナは言った。

「はい。」

香奈梅は言った。

「みんな、ありがとう。」ライナは言った。

「礼を言うのは早いですよ。私もあなたについて行きます。私はあなたが友だちとともに産みだした力です。今後もあなたの力となり、ついて行きます。」主は言った。

「フラワーありがとう。今後もよろしく。」ライナは言った。

「…さあ主よ。参ろう、彼のいる世界に。」

「はい。みんなありがとう。さよなら。」彼女たちは言った。

「香奈ちゃん、気をつけてね。」

私は笑顔で頷いて鏡の前にライナと立った。

ライナは言った。

「香奈梅さん。私は今からあなたと融合し力となります。体内に入らせていただきます。そしてあなたに防壁のバリアを張りたいと思いますので許可をお願いしてもいいですか。」

「いいわ。許可します。」

「ではさせていただきます。その間あなたは手を伸ばし彼の手をつかんでください。そうすれば通り抜けることができます。私が体内に入り結界を張りサポートします。」

「了解。では行きます。」

ライナが頷いた次の瞬間、鏡の中から声がした。闇の声が。

「ふふふ、行かせないわ。」

私たちは言った。鏡を見つめながら。

「この声は…あの声は彼と私を引き離した願い主の声だ。」ライナは言った。

「主、答えてはいけません。私の声だけに答えてください。」私は言った。

「わかった。」

ライナは私の中に入った。ライナは体内から語りかけた。

「主よ。光り輝く鏡の向こう側に手を伸ばし、彼の手をつかんでください。」

私が鏡に手を当てた次の瞬間、鏡が光り私はすり抜けた。そして私は彼の手をつかんだ。すり抜けた瞬間、精霊の言葉を信じ、糸をつかんだ。糸をつかみ向こう側に手を伸ばしたその瞬間、私は糸を通り抜けた。手を伸ばしながら…。


【向こう側の世界】

俺には香奈梅が通り抜ける瞬間が見えた。

「香奈梅の姿が見える。香奈梅、僕の手をつかんでくれ。香奈梅!」俺は鏡の向こう側に手を伸ばした。


【反対側の空間】

「浩雪君…今行く。浩雪君。」

私は彼の名前を呼び、手を伸ばしながら鏡の中を走り続けた。

そして、私たちは互いの手を取ることができ、再びあの時代と同じ形で出会おうとした。その瞬間、鏡が闇の鏡に変化した。

「香奈梅。俺の手を離すな。」香奈梅は言った。

「うん。また会えるね。」俺は言った。

「ああ、この手を離すな。」香奈梅は言った。

「わかっている。でもこれは何?」彼は闇を見て言った。

「わからない。でも必ずお前を助ける。だから姿が見えるまで手を離すなよ、香奈梅。」私は頷いた。

「…うん。」

彼の姿が光とともに見えた。

「見えたわ。来てくれてありがとう。」彼は言った。

「ああ。だけど油断はするな。来るぞ。」

私は頷いた。次の瞬間 願い主は姿を現し言った。

「行かせない…。」

願い主は闇を解き放った。その瞬間、鏡の中の時空間が揺れた。

「大丈夫か、香奈梅。」私は言った。

「うん。何が起こってるの?」

彼は言った

「奴が香奈梅をまた時空に飛ばそうとしてるんだ。そんなことをしたら香奈梅が二度と戻れなくなるんだよ。俺はそんなこと、絶対にさせない。」私は言った。

「そんな…私は嫌よ。過去は過去よ。未来は未来よ。」彼は言った。

「そうだな。俺はあの時、お前が来た瞬間、やつが現れて言ったんだよ。お前を思い通りにすると。」私は泣きながら言った。

「そんなことさせない。願い主、私はこの世界では生きないわ。あなたの思い通りにはならない。お願い、私たちの邪魔をしないで。」願い主は言った。

「お前は私の物よ。行かせてたまるものですか。闇の鏡よ、彼女を攻撃しなさい。」鏡の闇は私を包み込んだ。光の映し鏡が闇に染まった。

「ううっ、苦しい。息ができない。助けて、浩雪君!」私は彼の手を握りながら意識を失いかけた。

「香奈梅、死ぬな。俺のために生きてくれ。ここでお前が死ぬのは見たくない。諦めないでくれ。香奈梅!」俺は叫びながら香奈梅を片手で抱きしめた。彼女の手を握りながら…。

その瞬間、うっすらと消えかけた闇に覆われた香奈梅の姿が見えた。俺の胸の中にいる香奈梅の姿が。

「見える。香奈梅がうっすらと。香奈梅!」

俺はもう片方の手で抱きしめていた手を離し、香奈梅のもう片方の手をつかんだ。そして、香奈梅を俺の方へ引き寄せることに成功した。

俺はぼろぼろな香奈梅を抱きかかえた。

「浩雪君…。」

香奈梅の意識が戻った。願い主は驚いた。

「なぜだ。だがまだ手はある。この世界から消えてしまいなさい!」しかし、その言葉には耳を傾けなかった。僕たちは。

「…うん。私、生きてる。ちゃんとあなたの元にたどり着いてる。」俺は抱きしめながら言った。

「ああ。ちゃんといるよ。香奈梅は俺の腕の中に。」

少女の瞳から涙がこぼれ落ちた。彼女はうれしそうに泣いていた。

「よかった…。」

私は彼の頬に手を伸ばし、触れた。

「香奈梅…。」

少女は言った。

「やっと浩雪君の顔に触れることができた。空から落ちた時以来…うれしい。」俺は少女に触れて言った。

「香奈梅…俺もだ。おかえり。」光が僕らを照らした。

「まぶしい…怖いわ、闇が…。」

夕日が僕らを照らしながら、そして太陽が消え闇になった瞬間、香奈梅は目を閉じた。

「香奈梅。どうしたんだ。まさか…。」

私は視野が少し狭くなった…敵の力を浴びて…。

俺はライトで少し香奈梅を照らした。

「何があった?」彼女は言った。

「私、敵の力を受けて目の視力を失ったみたい。」俺は言った。

「香奈梅…俺の姿は見えるか?」少女は笑って言った。

「…見えるよ。」彼は言った。

「…よかった。」

私は彼に抱きしめられた。

「浩雪君…ありがとう。でも大丈夫。私、人は見えるから。死なないよ。だから…。」彼は私を抱きしめながら言った。

「そういう問題じゃない。香奈梅は次にあいつの力を浴びたらこの世界から消えるんだ。」香奈梅は涙を流しながら言った。

「じゃあ私、死んでしまうってことでしょう。そんなの嫌よ。」

俺は香奈梅の手を握りしめた。言葉が出ず、ただ彼女の名前を言うしかなかったからだ。

「香奈梅…。」

香奈梅は俺に言った。

「もう終わったのね。死なないなんて嘘よね。ずっと帰れるって思った…でももう無理。私の人生ももう…。」黒い涙が溢れ落ちた瞬間、闇の泉に変化した。

「諦めちゃだめだ。香奈梅! 香奈梅…。」私は彼に願いの口づけをされた。

「浩雪君…。」彼は言った。「簡単に諦めるな!香奈梅。俺が守ってやるって言ったろ。それに必ずお前を戻すと約束したろ。そんなことも忘れたのか。

香奈梅!」彼女は言った。

「浩雪君…ごめん。私忘れかけてた。あなたの言葉を信じるわ。ごめんね。」彼は言った。

「…香奈梅。前に言ったろ。俺は君を帰すまでこの世界だけの何だ?」香奈梅は言った。

「私の恋人でしょ。」

彼は笑って言った。

「正解だ。いいか香奈梅。ここで自ら消えてしまったらあいつの思い通りになってしまう。それだけはするな。」香奈梅は言った。

「ありがとう、浩雪君。たとえ未来が違っても私たち友だちよね。」彼は答えた。

「ああ。俺たちは友だちだ。その未来になるには君を帰す。元の世界に。」彼女は言った。

「…私、浩雪君、大紀君、昌紀君を信じて前に進むわ。ここで諦めるわけにはいかない。」彼は言った。

「俺もだ。お前を帰すまで一緒に歩む。だからそれまで諦めないで前に進む。」香奈梅は笑って言った

「私たち似たもの同士だね。それに考えも同じ。」彼は笑って言った。

「そうだな。香奈梅、行こう。この先に俺の友だちがいる。俺の友だちが道を探してくれてる。そこまで一緒に行くように大紀に頼まれてるんだ。」私は彼に尋ねた。

「でもその後はどうするの。もし、道の糸が見つかったら。浩雪君はどうなるの?」彼は答えた。

「その世界まで君を連れて行く。そこでお別れだ。」香奈梅は言った。

「そんなの嫌よ。浩雪君がいなきゃ私帰れない。」私はしゃがみ込み、泣き崩れた。

「香奈梅…。」

僕は彼女を抱きしめた…。

「浩雪君…。」彼は言った。

「僕の話を聞いてくれ。今から君に伝えるから。もし飛ばされたときのことを。」私は言った。

「わかった。」

彼は私に指示を伝えてくれた。

「ありがとう。一つ目は俺のことを忘れないこと。二つ目は成人式に出ること。そして、ブロックごとに分れてるから中学校名を探し、俺を見つけるんだ。」私は尋ねた。

「見つけたらどうすればいい?」彼は言った。

「まず、その世界の俺に会いたかったと言う。たぶん向こうの俺には今ここで君と話している俺との記憶があるから。覚えてるはずだ、未来の俺の記憶も。だから事情を話せ。そして、連絡を取りながら、いいな。それからもし、願い主、セイランが現れたら、君の中に眠っている巫女の力と仲間の力、その世界の俺の力を借りて、戦うんだ。それでも駄目なら身内に頼むこと。」香奈梅は言った。

「でもお兄ちゃんはもう助けることができないわ。別世界で意識を失いかけて生きてるのよ。見て。フラワーお願い。力を貸して。」ライナは頷いた。

「…はい。」

私はフラワーの力を借り、透し術を発動させた。彼に…兄の姿を見せた。

「香奈梅…待ってろ。」私は言った。

「お兄ちゃんはいつも助けを求めている。私の名前を呼びながら。どうやって助けを求めるの?」彼は言った。

「香奈梅…大丈夫だ。まだ姉ちゃんがいる。きっと助けてくれるはずだ。友也のことを姉に伝えるんだ。そうすればきっと助けてくれるはずだ。」彼女は言った。

「…うん。じゃあ言うね。」

彼はうなずき、香奈梅に言った。

「僕をその世界で探して欲しい。その世界では君は大学生になってるはずだ。その生活は長いかもしれない。けどそこで仲間を作り助けてくれる。そして、もう一つはやつと戦うことだ。おそらく俺には力があるから、向こうの世界でも。」香奈梅は言った。

「わかった。必ずがんばる、向こうの力も借りて。でも浩雪君の力はすごいね。」彼は言った。

「まあな。けど別にたいした力じゃない。戦う力でもない、君を守る力だよ。」香奈梅は尋ねた。

「私を守る力…?」彼は言った。

「ああ。じゃあ行くぜ。目を閉じてくれ。そろそろ反撃しないと奴に食われる。」私は頷いた。

「…分かった。」

私は目を閉じた。

「じゃあ行くぜ。愛の呪文発動!」

僕は呪文を唱えた…。


【呪文】

「僕の愛する愛しき友の言葉に命じ、我が友の身内をこの我が主に答え、移したまえ。ミラーズホワイト!」その瞬間、地面がピンク色に染まり、太陽の光が照らされた瞬間、鏡の扉が開かれた。

「目を開けていいよ。」

私が目を開けて見ると、鏡の扉があった。

「浩雪君。これは何?」彼は言った。

「これは鏡の扉だ。俺が作った。その扉を開けてみろ。そこには香奈梅の大切な物が入ってる。君の大切な物が見えるはずだ。」香奈梅は扉を見ながら言った。

「私の大切な物?」彼は言った。

「大事な物でもあるし、大事な人がいるはずだよ、その扉の向こうに。」私は言った。

「もしかしてお姉ちゃんがいるの?」彼は言った。

「ああ。彼女は今何をやっているか知っているか?」香奈梅は言った。

「知らない。」

彼は言った。

「じゃあ見せてあげる、俺の力で。」香奈梅は言った。

「浩雪君。魔法持っているの?」彼は言った。

「魔法じゃないよ。守る力だ。」

彼は扉を開け呪文を唱えた。次の瞬間、扉の中が光り、私の姉の姿を映してくれた。それは姉が、私と兄が戻ってくるのを待っている姿だった。

私は気づいた。姉をあの扉の中で呼べば道が築けることに。

私は彼に言った。

「私、行くわ、あの世界に。そこで、お姉ちゃんを呼べばいいんだよね。そして、声がしたらその声をたどり、仲間と浩雪君とともに別世界に行けばいいんでしょ?」

彼は言った。

「ああ。けれど助かる道はその世界が長い可能性がある。それは帰る道にもなるから。行こう、香奈梅。俺とともに。俺の手を離すなよ。大紀たちのところへ行くまで。何が起こるかわからないから。」私は頷いた。

「…うん。」

私たちは扉の中に入り歩き続けた。仲間の元まで。その時、闇の竜が現れた。再び、願い主のセイランだ。

「行かせん。ライトスノー!」

願い主の竜、セイランは闇の雪を発動させた。

「浩雪君…。」彼は言った。

「大丈夫だ。バリアグレイ!」

結界を張って攻撃を防いだ。だがセイランの力は強かった。

「くそ!」

ライナは言った。

「お任せください、香奈梅様。結果術を。」私はうなずき術を唱えた。


【呪文】

「いにしえの神の光よ、我が命に応え汝の二人を守りたまえ。エルジーバリア!」その瞬間、彼が放った結界と私が放った結界がセイランの攻撃を無効化した。

「ありがとう、香奈梅。よし、その先にもう一つの扉がある。行くぞ。」

私はうなずき。彼とともにその先の扉に向かって歩いた。そしてついに扉にたどり着いた。

「これが扉?」彼は言った。

「ああ。時間が無い。開けるぞ。」私は言った。

「うん、開けます。」

私が扉を開けた瞬間、その先が光った。そしてある人が映った。

「香奈ちゃん…友君、何処にいるの。友君が香奈ちゃんを連れて帰るって言ったのに戻ってこない。香奈ちゃん、友君」私は巫女に言った。

「お姉ちゃん…ずっと私たちを探して待っててくれている。ごめん。私、誰も助けてくれないと思っていた。ごめん。」僕は姉の姿を見つめる彼女に言った。

「香奈梅。やっと気づいたんだね?」彼女は言った。

「浩雪君、ごめん。私、やっと気づいた。私、一人で戦っているんじゃないって。友だちや家族や。それに浩雪君がいるから帰る場所があることに。」彼は言った。

「ああ、そうだ。だから僕らは歩かないといけない。行くぞ、香奈梅。」私は頷いた。

再び願い主がやってきた。

「見事に我らの術を無効化したわね。だが無効化できても我らの術には及ばぬ。」彼は少女の前に立ち、言った。手を広げ、バットを片手に持ち。

「それはどうかな。俺はお前の相手をする余裕がない。彼女を元の世界に戻さないといけないからな。」願い主は笑って言った。

「なるほど。でも行かせないわ。あなたは私の支配によりここで死ぬのよ。食らいなさい、我が秘伝を。スノースノー!」セイランは闇の雪を闇の氷に変え、香奈梅の上に落とそうとした。

「させない! 氷と雪を燃やし、融かせ。ファイアリーライト!」光の火が放たれた。光の竜は氷の上に落下した。

「香奈梅! 伏せろ!」

私がしゃがみ伏せた瞬間、氷は激しく水になりながら融けていった。まるで雨水のように…。

「香奈梅。大丈夫か?」香奈梅は言った。

「うん。何したの?」彼は言った。

「氷を融かしたんだ。これには特殊な力がある。闇の力を浄化し、そして火で浄化するという感じだ。」彼女は驚いた。

「すごい。でもありがとう。」彼は深刻な顔で言った。

「お礼を言うのは早いぜ。言うんなら奴を突破してから言ってくれ。」香奈梅は言った。

「了解。私も戦うわ。現代では社会人だし強いわよ。」彼は言った。

「香奈梅、下がってろ。確かに未来では君は社会人で強い。けど今の自分の状態を見ろ。俺と同じぐらいじゃないか。それにその体でさっき別の時空世界で戦ったから体力が尽きてる。だから今は休んでろ、香奈梅。」

香奈梅は頷いた。だが香奈梅の笑顔はいつもと違っていた。戦おうとする目をしていた。

「…うん。」

彼は私の手を握り、バットを構え、術を唱えた。

「行くぜ。龍聖の炎!」

龍聖の炎が発動した。瞬間、炎を纏った剣が手から出てきた。

「どんな技でも私には効かないわ。そのバットと剣でどうやって戦う気? 無駄よ。」願い主と騎士は私たちの目の前に舞い降りた。

「願い主…浩雪君、危ない!」彼は言った。

「大丈夫だ。俺に捉まってろ。」彼女は頷いた。

「…うん。」

騎士はセイランに命じた。

「我が主よ。奴を殺し支配せよ、再び。」願い主は羽の魔力を発動させた。

「アイスライト!」

セイランは氷の羽で攻撃をしてきた。彼は羽の攻撃をよけた。

「なかなかやるわね。」

しかし、彼の体力は限界に近づいていた。

「はあはあ…」

騎士は言った。

「ここからは一発勝負で戦うしかありません。それはダークウォーティです。闇の水は少し効果があります。」セイランは笑って言った。

「いい提案ね。それでいきましょう。ただし、それにはあなたの協力がいります。手伝っていただきますね。」騎士は言った。

「わかりました。サポートするわ。」セイランは尋ねた。

「ちなみにその力は凍らすこともできるの?」騎士は答えた。

「はい。ではいきますか。」

セイランは頷いた。騎士は青き剣を抜き、青年に言った。

「浩雪といったな。貴様の攻撃は我には通じない。食らえ。ダークスノーソード!」騎士が僕に襲いかかってきた。

「速い。このままじゃやられる。ここで死ぬわけにはいかないんだ。ライトソード!」彼は光の剣で騎士の攻撃を無効化した。

騎士は言った。

「まだだ。セイラン様。今です!」

セイランは剣を抜き、浩雪に攻撃してきた。

「了解だ。母様のために我は天明を解き放つ。食らいなさい。死ね、浩雪。ライトオブジェクトコール!」

光の天明術が僕に襲いかかった。そしてその光は騎士の剣に融合した。そして騎士は僕に襲いかかった。

「食らえ。これで終わりだ。天明剣の攻撃で死ね。青年よ、ここで食らえ。ダークオブジェクトライトーソード!」僕は反撃した。

「食らえ、ライトオブ天界ブルーソード!」

バットと剣の光を融合させ、騎士の攻撃を無効化しようとした。

しかし、僕の力は押されかけた。

「まずい!」

私は危ないと思い、結界を解き放った。

「危ない! ラースエンジェルライトバリア!」私の結界で奴らの攻撃を防ぐことができた。

「助かったよ、香奈梅。ありがとう。」香奈梅は言った。

「うん。でもちょっとピンチだわ。奴ら、さっきより強くなってる。連繫攻撃してるんだわ。なんとかあれを防がないとここを突破できないかも。」彼は言った。

「ああ。それにはこいつを倒してからだね。」香奈梅は言った。

「そうだね。」

願い主は私らを見て作戦を練り始めた。

「私の氷を融かしただと? あの者がなぜ? 連繫で我らの動きを止めてるとは。それに奴はなぜいるのだ? この空間に…。」騎士は言った。

「ご主人様。あの者には覚えがあります。以前、あの少女と引き離したことがあります。ですが、その時はまだ無能力だったはずです。」セイランは言った。

「確かに。でもなぜあんな力を? なぜ?」騎士は言った。

「おそらく意思です。意思があれば可能です。やつは力を発揮できるはずです。」セイランは言った。

「彼にどういう意思があるわけ?」騎士は言った。

「彼女を守るという強い意思です。愛する彼女を守るために持つ力です。すなわち愛の力です。ライトスイートという光の結晶の力です。強い意志がないと保ちません。おそらく彼にはあったんじゃないかと。」セイランは言った。

「なるほど。倒す方法は?」騎士は言った。

「ありません。しかし、可能であれば一つだけあります。彼は別世界には入れないのが弱点なので。」セイランは言った。

「なるほど。それでいきましょう。」声がした。

「待ちなさい。それでは不可能よ!」

セイランたちが振り返るとセ二アが立っていた。

「セイ二ア。どうしてここへ?」セイ二アは言った。

「父に命じられたの。サポートするようにとね。」

セイランは言った。

「助かるわ。それでどんな方法なの?」

「小娘を支配するのよ。そうすれば彼に攻撃する隙ができるわ。また彼を時空に送り込むことができる。」セイランは言った。

「わかりました。セイ二ア、あなたに任せます。」セイ二アは言った。

「承知しました。騎士よ、セイランのサポートを頼みます。」騎士は頷いた。

「さあ反撃しましょう。」

セイ二アは術を唱えた。闇術を。


【術】

「いにしえの闇よ。少女に闇の時空を与え支配せよ。汝はセイ二ア。我が問いに答え、闇を解き放て。ダークワークルジャーズ!」セイ二アは私に闇を解き放った。

一方、私と彼は作戦を新たに考えた。

「やつを倒す方法はあるの?」彼は言った。

「一つだけある。別世界の声の主を倒すことだ。それがバリアだ。この光で奴の闇の力を跳ね返す特殊な効果がある。そうすれば…。」香奈梅は言った。

「すっごいね。浩雪君…私…。」

彼女がつぶやいた瞬間、倒れた。

「香奈梅! しっかりしろ! おい!」声が聞こえた。

「その子は目を開けないわよ。」振り返ると皇女が立っていた。

「どういうことだ?」セイ二アは言った。

「私が支配して凍らせたの。」浩雪は言った。

「なに! お前、何をした?」セイ二アは言った。

「心を凍らせただけよ。さあ、次はお前よ!」浩雪は言った。

「お前!」

僕は剣を抜こうとした。

「待って…。」

僕が振り返ると香奈梅が立っていた。体を押さえながら。

「殺しちゃだめ。大丈夫…私は凍ってなんかいないから。」僕は香奈梅に触れて言った。

「まだ戦えるのか。香奈梅?」彼女は頷いた。

セイ二アは香奈梅を見て言った。

「私の氷を融かすとは。なぜだ?」香奈梅は言った。

「私には効かない。あなたの氷は時空間でできてる。たとえ凍らせても私はすぐ復活する。なぜなら、あなたたちは姉妹で私を倒さないと私を殺せないから。」

セイ二アが怒りと悲しみにあふれたその時、姉のセイランが彼女の肩に触れた。

「お姉様…私…。」姉は言った。

「私に任せなさい。」

セイ二アは頷いた。そして彼女は僕らに刃を向け、言った。

「よくも我が妹に傷をつけてくれたわね。この姉がここで成敗してやる。学生どもよ。ここで死になさい。」セイランは時空術の水の魔術を発動させた。


【呪文】

「我がセイランよ。我が問いに答え、少女を水で覆い凍りづけにすることを許可する。汝の命に応え、いにしえの力を発動せよ。ウォーティスロー!」地面が揺れ、地面から闇の水が現れた。

そして、猛接近して、私たちのほうに近づいてきた。

「くる!」

少女は彼の手を握り、尋ねた。

「どうするの。浩雪君?」彼は言った。

「これを使うんだ。ジャストーライト!」

浩雪は剣を地面に突き、剣の特殊な術を解き放った。空全体、そして地上、周りなど全てに光が放たれた。その光は水の力を浄化していった。

セイにアは言った、空を見上げて。

「お前、まだ戦えるっていうの? なんてしぶといのかしら。だったらこちらも邪魔させるわけにはいかないわ。彼女を取り返すまでは。サーズクローを発動させるわ。いいよね。お姉様?」

セイランは妹に触れ笑って言った。

「はい。我が妹よ、二人でやりましょう。」妹は言った。

「はい。二人なら…。」騎士は言った。

「私もサポートします。」姉妹は笑って言った。

「ありがとう。ではやりましょう。」騎士は頷いた。

姉妹は騎士とともに融合術を解き放った。

「癒合術発動! 我が主よ、我が身とその身を真の姿となり、奴を滅ぼせ。ユーザソード!」稲妻が飛んできた。稲妻はセイ二アたちの力を跳ね返した。

「てめえの力は終わりだ。俺が全て跳ね返した。貴様に勝ち目はない!」セイランは言った。

「あがくのも今のうちよ。後ろを見てごらん。」僕が後ろを振り返ると、香奈梅が倒れていた。

「香奈梅、起きろ! どうしたんだ!」セイ二アは言った。

「我が力の影響を受けたの。確かに貴様の力は我らの力を無効化したが、その衝撃の影響を受けたのよ。でも死んではいないから安心して。もうじき我が一族の願い通りの幸せを手に入れるのだから。」

彼は香奈梅を抱きかかえ立ち上がり、セイ二アに言った。

「許さない。俺はこいつを見捨てて行かない、絶対にな!」その目は守る意志を願い、戦おうとしている目だった。

セイランは言った。

「確かにあなたの力は私の力をほとんど跳ね返した。でも残念だけど、私の能力は無の能力。前にも言ったけど。私はこの騎士と一つなのよ。彼は竜。今の姿は仮よ。私たち姉妹はね、彼と一体化したもの。それが我が

一族の技。だから私たち姉妹を倒すには彼女の意思じゃなきゃ倒せない。私はそういう願い主。無の闇を操る守護者。レインとセイ二ア・セイラン。闇と光と願いを操る。悪魔の精霊よ。」浩雪は追い詰められた。

僕は嘆き叫んだ。泣きながら。香奈梅を抱きかかえて。

「くっ…俺はどうすればいいんだ? 香奈梅…香奈梅…俺は…。」私は凍り付き眠っていた…。

…あれ? 私どうしたんだろ。また氷になったの? …そうか…私、突然倒れたんだ、衝撃で。でもどうして、浩雪君が泣いてるの? そうか私が倒れたから。それじゃ、早く起きなきゃ。でも体が動かない。どうすればいいの…。

僕は諦めが悪かった。

「香奈梅…そうだ。契約術だ!」

僕は立ち上がった。彼女を抱きかかえて。

「お前、セイニアとセイランっていったな。よく聞け。俺はお前らを許さない!」僕は光る剣を出した。一方、私は夢の中で巫女の声を聞いた。それは、あの世界で契約した巫女の声だった。

「起きて下さい。」

私は夢の中でライナを見た。

「フラワー、生きていたの?」彼女は言った。

「生きているのは当然です。私はあなたが仲間と呼び出した精霊です。それにあなたの力であります。」私は言った。

「そうだったのね。ありがとう。」フラワーはうなずき言った。

「さあ反撃しましょう。そしてここから目覚め、帰る時空に行くのです。」私は言った。

「はい。」

その瞬間、扉が開いた。私はその扉をくぐり、歩き始めた瞬間、光の底に落ちた、その瞬間、願い主の体は光り、ついに闇の竜レインと合体した。

「さあ始めましょう、青年よ。」浩雪は言った。

「…こんなところで死んでたまるか。香奈梅、俺はこの空間から君を連れ出す。そして、守る。目が覚めなくてもいい。俺は君の力を借りたい。力を貸してくれ!」

眠っている香奈梅の上に僕の涙が落ちた瞬間、香奈梅の体が光った…。

「なんだ? これが俺と香奈梅の契約術の力なのか?」

眠っている私は光に覆われていた。夢の世界の光を走っていた。奇跡が起きた。

…この光は、浩雪君の私に対する思いの力…応えないと…でもどうやって答えればいい…?ライナは言った。

「私をお使いください。」

私はうなずき、術を唱えた。夢の中で。


【術】

「いにしえの光よ。この邪悪な闇の夢空間を解き放ちたまえ。フラワーツバキ!」

その瞬間、闇の夢空間が消えた。そして眠っている私の氷が半分融けた。さらには僕の体も光った。

「これが俺たちの力か。よし行くぜ。香奈梅!」セイランは驚いた。

「何ですか。あれは? 私の力が跳ね返されただと? いったいどういうことだ?」騎士は言った。

「わかりません。ですが少し様子を見ましょう。今、彼とあの小娘に触れるのは危険です。」セイランは言った。

「わかったわ、セイ二ア。彼に接近しないように。危険だから。」

セイ二アは頷いた。夢の中では私は光の空間に立っていた。

「フラワー、ありがとう。」フラワーは言った。

「礼を言うのは早いです。彼が呼んでいます。これは、彼の力です。あなたは彼と無意識に契約し契約術を解き放ったのです。」私は言った。

「だとしてもどう答えたらいいのかわからない。」フラワーは言った。

「手を伸ばし、唱えてください。あなたはもう私を自動で使えます。たとえ、眠っていても。」私は言った。

「私が?」

フラワーは頷いた。

「そうね。やってみる。いくよ、フラワー。」

深い眠りの中、私は夢の中で呪文を唱えた。


【呪文】

「我が守護者のフラワーよ。契約時に基づき我が問いに答えよ。光の精のフラワー。私と浩雪君に力を貸して。フラワースイートライト。」凍り付いた私の体が光った。再び。僕はその異変に気づいた。

「香奈梅…。」

声がした。香奈梅の声だ。

「浩雪君…あなたに力を貸すわ。」僕は君を呼んだ。

「香奈梅…。」

彼女は言った。

「私はまだ眠っているけど、あなたと戦える。一緒に倒そう。そうすれば私はあなたの力で目を開けられる。さあ、私の手を取って。そして私に触れて。そうすれば封印が解ける。」僕は言った。

「…わかった。」

僕が凍りついた香奈梅に触れた瞬間、再び声がした。

「ありがとう…。」

僕は彼女の名前を呼んだ。

「香奈梅…。」

セイランは言った。

「泣くのも今のうちよ。真の術を唱えても無意味。我らの能力には勝てないわ。ここで死になさい。いくわよ。くらえ、雷神青龍ソード。これが真の闇の力よ。

消えなさい、青年と少女よ。」

闇の雷は勢いよく攻めてきた。

「こんなもんで俺たちが死ぬわけないだろう。食らえ、花の光の契約術発動。ライトファイアリーフラワー!」花と光が交わった力と闇の雷がぶつかった瞬間、敵の力は跳ね返された。

真の姿になった願い主は、癒合解除を攻撃の影響でしてしまった。

「レイン!」

セイランはレインに手を伸ばし叫んだ。

「ご主人様!」

願い主は竜とともに吹き飛ばされた。

「くっ、次は容赦なく、お前を二度と彼女を助けられなくしてやる。我々がね。覚悟して待っていなさい。おほほほ…。」笑いながら願い主は消えていった。

「終わったのか?」

その時、奇跡が起きた。再び香奈梅の声がした。

「そうよ。やっと二人きりね。なれたね。さあ私を起こして。」

「香奈梅……香奈梅…。」

僕は香奈梅に触れた。その時、香奈梅に放たれた闇が割れた。香奈梅の体が光り始めた。そして、香奈梅は目を開けた。

「…浩雪君…会いたかった…。」

彼女は僕を抱きしめた。温かかった。僕も嬉しさのあまりに彼女を抱きしめた。

「香奈梅…。」私は言った。

「浩雪君どうしたの。急に抱きしめるなんて。私は平気だよ。」僕は言った。

「違うよ。君は倒れたんだ。香奈梅は死んだんだよ。俺の胸の中で氷ついた状態で。」私は彼に触れて言った。

「浩雪君…。」

彼は泣いていた。彼は涙を流しながら言った。

「俺はお前を失うかと思うとすごく怖かったんだ。だから俺は涙を流しながら言葉に出した。」彼女は笑って言った。

「ありがとう、浩雪君。浩雪君のおかげで私、救われた気がする。私を夢から救ってくれてありがとう。あなたの声が夢の中まで聞こえたわ。だから私、救われた。浩雪君の能力で。私のためにその力を持ったのでしょう。ありがとう。」僕は謝った。

「香奈梅…でも、ごめん。」

「いいよ。もうどこにも行くな、俺の前から。最後まで。それだけは約束してくれ。」彼女はうなずき、僕に言った。

「…うん。じゃあ約束の印をしよう。何がいい?」僕は考えた。僕はその答えを言った。

「目印に口づけするのはどう?喉に。」

香奈梅は笑って言った。

「いいよ。きっといい約束になるわ。目をつぶるね。」

僕は頷いた。そして僕は香奈梅にキスをした。喉に目印の約束を。

香奈梅は僕に言った。

「私、守るから。浩雪君との約束。」僕は頷いた。

香奈梅は僕に尋ねた。

「願い主はどうなったの?」僕は香奈梅に言った。

「消えた。俺たちの力により。」香奈梅は言った。

「そうなんだ。私たちの契約術により吹き飛ばされて消えたんだ。」

「でも香奈梅、まだ油断できないぞ。いつ奴が現れるかわからない。この先も、君の身にも。だから俺から離れないで欲しい。俺の友たちからもだ。みんなで守るから、香奈梅のこと。」

「…うん。行こう、私の帰る道の世界へ。」

「ああ。行こう、香奈梅。」

僕たちは歩き続けた。しばらくすると光の線みたいなのが見えた。

「浩雪君見て。線が沢山あるように見える。」彼は言った。

「香奈ちゃん、あれは線じゃない。君には線に見えるかもしれない。けれどあれは糸だ。しかも百本ある。」私は空を見上げ言った。

「どうして百本あるの? 帰る道は一本しかないはずよ。」浩雪は言った。

「おかしい。何か変だ。嫌な気配を感じる。さっきとは違う気配だがなにか変だ。」香奈梅は言った。

「どんな気配を感じるの?」僕は言った。

「わからないけど、すごく嫌な感じだ。」声がした。糸の奥から。

「助けてくれ…。」

かすかな声が聞こえた。

「この声、大紀と昌紀の声じゃないか。どこから聞こえるんだ?」私たちが上を見上げると、二人が糸に縛られていた。

「浩雪君、みんなが…。」彼は剣を抜き、言った。「わかっている。けどどうやって下ろせば?」邪悪な声が聞こえた。

「下ろすことはできないわ。全て私のエネルギーだから。」上を見上げると願い主が立っていった。空中に。

「お前は願い主…。」セイランは言った。

「私の攻撃を防ぎ、妹を追い払い、騎士まで追い払うなんてさすがね。だがもう無駄。貴様たちはここで見ていなさい、貴様らの仲間が死ぬところを。さあ我が力を彼らに与え、そして破壊せよ!」

闇が放たれた。セイランは時空の光の闇を解き放った。


【呪文】

時空の闇、青龍竜よ。我が命に従い、花とともに奴を滅ばす封印の力を解き放て。ブルーフラワーストーンダーク!」その瞬間、空が暗くなった。空は闇に包まれた。

「なにこれ。夜なの。青空が急に真っ暗に!」彼は言った。

「違う。あいつが暗闇に変えたんだ。」

「なんだって?」

セイランは言った。

「そうよ。私が全て闇に染めたの。もうこの空間は我らのものよ。さあ準備ができたわ。闇夜、この世界を我が支配下にせよ!」その瞬間、この世界が揺れ始めた。

「なんだ、これは? 俺たちの力が吸い取られていく。わーっ!」私は仲間がやられる瞬間を見た。

「みんな! 浩雪君、みんなが!」彼は言った。

「わかってる。香奈梅、魔法だ。お前の巫女の力と俺の力で昌紀たちを助けよう。」私は頷いた。

「うん。でもどうやって?」彼は言った。

「風だ。風と弓で奴の糸を解く。それであいつらを奴から解放できるはずだ。それが終わったらあいつらから別世界の糸を教えてもらう。それができたら俺以外の糸を切る方法だ。」私は言った。

「わかった、やろう。いくよ、浩雪君!」

彼はうなずき。剣を地面に突き、目を閉じて。祈った。

その瞬間、剣が地面に光を解き放った。

僕は目を開けて、剣をしまった。

「準備できたぞ、後は頼む。」

香奈梅はうなずき、呪文を解き放った。


【呪文】

「花と星の精よ。いにしえに基づき、私の命に応え、私に精の力を与えたまえ。フラワー!」花の精の剣が現れた。

「浩雪君、この剣を。」

彼は言った

「ありがとう、香奈梅。行くぜ!」

僕は剣を受け取り、呪文を唱えた。


【呪文】

「いにしえの力よ。我が花の応え、闇を光に解き放て。その剣に応え、彼らを救い出したまえ。バブルライト新星術。スターボーズスセレレードソード!」その瞬間、空の闇が浄化された。

しかし、闇の空は再び暗闇に染めていった。

「やっとの…。」

彼は言った

「いや。まだだ。次の策を練らなければみんな死んでしまう。」私は言った。

「浩雪君…お願い、みんなを助けて…。」

「考えがある。香奈梅、愛の契約術は使えるか? 俺は攻撃しか持ってない。香奈梅のサポートで使えたが。それ以外はできない。でも香奈梅は持っているはずだ、浄化のやつを。」

「持ってるけど。あれは一人では使えない術で…。」

「いや、大丈夫だ。俺がサポートするから。二人で唱えれば…。」

「そうね。やろう。」

僕はうなずき彼女と契約術を唱えた。


【契約術】

「第二解放発動。いにしえの光よ、我らの命に応え、いにしえの光を空に与えたまえ。イリュージョンライトネスソード!」その瞬間、剣から青い花と光が空間に放たれ、風を吹かせた。

「させないわ。闇の雨よ、風を壊せ。レインダーク!」

闇の雨が降り始め、風を破壊しようとしていた。風の威力が弱まってきた。

「そんなことさせない。食らえ、フラワーレイジス!」

花の光が放たれ。雨をはねよけ糸を破壊した。その時、昌紀君たちを縛っていた糸が外れ。二人は地面に着地した。

「お前ら。大丈夫か?」

大紀は言った。

「大丈夫だ。俺たちを助けてくれたのか。ありがとう、浩雪、香奈梅。」香奈梅は言った。

「うん…あなたたちがいないと私、帰れないでしょう。」昌樹たちは言った。

「そうだったな。ごめん。」浩雪は言った。

「謝るのは後だ。今はあいつを倒して、この世界から別世界へ香奈梅を送り届けてからだ。」昌樹は言った。

「そうだな、話はそれからだ。それでさ。別世界の糸はどれだ?」浩雪は空を指差した。

「あれだ。」

上を見上げると、セイランが別世界の糸を操作していた。

「どうするの?」浩雪は言った。

「考えがある。」

一方、セイランは糸を操作しながら怒りに満ちていた。

あー、この私ごときがやられるなんて。あの小娘、覚えていなさい。お姉様とともにお前を殺してやるから。覚悟していなさい。おほほ…。」笑いながら消えていった。

香奈梅はセイランの声が聞こえた気がした。

「ねえ、さっき願い主の声が聞こえた気がするんだけど。セイランはどうなったんの?」浩雪は言った。

「消えたが。まだ油断できない。上を見ろ。」

上を見ると。見たことがない巫女が上空に立っていた。

「何あれ?」

昌樹は言った。

「わからない。さっきのやつとは違うやつだな。」大紀は言った。

「なんだって? 俺は噂で聞いたことがある。特別な力を持つ巫女がいると。それがあの巫女だ。名前は知らないが危険な巫女だって。」浩雪は言った。

「なんだって。だったらみんなで倒すしかないな。」香奈梅は言った。

「そうだね。でもどうやって倒すの?」昌樹は言った。「考えがある。みんなで連繫して倒すんだ。」大紀と浩雪と香奈梅は頷いた。

その時、巫女が舞い降りた。

「はじめまして。私は巫女のセイリア。この世界を監督する巫女よ。」浩雪は言った。

「監督だと?」

セイリアは言った。

「そう。けれど見ていると、あなたたちは私の生徒を壊したから少し罰を与えないとね。これで死になさい。レイトンダーク!」セイリアは闇の風を解き放った。闇の風が僕らに襲いかかろうとした。

私は浩雪君に手を握られた。

「俺がいる。俺が香奈ちゃんの力になるよ。」昌樹たちも言った。

「俺たちも力になるぜ。仲間だろう?」香奈梅は言った。

「ありがとう、みんな。じゃあ行くよ!」

僕らは手を握った…香奈梅とそして、呪文を唱えた。


【呪文】

「いにしえの愛よ。我が主、香奈梅の命に応えよ。汝あるべき姿に替え、邪悪な敵を私たちの愛により浄化せよ。ラブフラワーライト!」ピンクの花の光がセイリアを照らした。

風を吹き飛ばした。

「くっ、行かせないわ。ハーレンラート!」

セイリアが私の力を無効化した瞬間、私はその影響で吹き飛ばされ、闇に包まれた。

「きゃー! 助けて、浩雪君。みんな!」僕らは手を伸ばし叫んだ。

「香奈梅!」

僕らは吹き飛ばされている香奈梅の手をつかみ香奈梅を抱きしめた。

「浩雪君…みんな…。」浩雪は言った。

「まだ諦めるな。それと、ここで死ぬなって言ったろ?」香奈梅は言った。

「浩雪君…ありがとう。私、諦めない。」彼らは言った。

「大好きだ、香奈梅。」

「…私も好き…。」浩雪と香奈梅が口づけをした瞬間、香奈梅の体が浄化され、僕らが放った力が強力に放たれ、セイリアの力を押しつぶした。

「なに?」

そして、帰る時空が開かれた。

「入口が開いた。行け、浩雪。香奈梅を連れて。香奈梅を送り届けたら必ず戻ってこい。待ってるから。信じてる。」 浩雪は言った。

「わかった。必ず戻る。友たちだから。」昌樹は言った。

「あたりまえだ。必ず戻って来いよ。待ってるから、いい報告を。香奈梅、元気でな。元の世界に戻れたら墓まで会いに来いよ。待ってるから。ありがとう。」彼女は微笑んだ。

大紀は言った。

「浩雪。後のことは頼んだぞ。香奈梅を死なせたら俺たちが許さないからな。」浩雪は言った。

「ああ。じゃ、行こう。」香奈梅は言った。

「ちょっと待って。セイ二アはどうなったの?」浩雪は言った。

「消えたみたいだ。俺らが放った光で。それより香奈梅、けがはないか?」香奈梅は言った。

「うん。私は大丈夫。引き留めてごめんね。それより浩雪君はけがしてない? 大丈夫なの?」彼は言った。

「平気だ。」

昌樹は言った。

「おい、お前ら。」

昌紀、大紀が駆け寄ってきた。

浩雪は言った。

「どうしたお前ら。さっき別れたばかりだろう。お前らこそ怪我の心配をしたらどうだ、自分の?」昌樹は言った。

「大丈夫だ。浩雪たちが助けに来てくれたし、一緒に戦ったしな。それより先に進まないと。俺たちはあの糸の先の扉にはいけない。意思の力で。もうこの世界までしか発動できないから。」香奈梅は言った。

「そんな…。じゃあここでお別れなの?」昌樹は言った。

「ああ。香奈梅、さみしいがすまん。この先は浩雪が連れて行ってくれる。一緒に帰って来いよ、別世界の別世界まで。」香奈梅は僕たちに言った。

「ありがとう。みんな一つだけ言うね。大紀君ありがとう。また成人式で見つける。ここで話したことを忘れないで。」

昌樹は言った。

「俺はいないが。お前もな。香奈梅、俺たち友たちだよ。」香奈梅は言った。

「うん…忘れないよ。ありがとう、昌紀君。この先の世界では会えないかもしれないけど、別世界の別世界に行った報告をするね、墓の前で。その時は私の声を聞いてね。」

指切りをした。私は二人と。

「香奈梅…。」

私は彼に言った。

「浩雪君…ありがとう。」彼は言った。

「おう。みんな、任せとけ。じゃあ行くぜ。行こう、香奈梅。」みんなは手を振ってくれた。

「この先に別の空間があるんだね。けど、私を別世界の浩雪君が。」浩雪は言った。

「…だから行くんだ。君はここにいてはいけない。帰るんだ、君の居た世界に。過去は変えられない。」香奈梅は言った。

「ここまで私はずっとあなたを信じてともに歩んできた。だから見つけるわ。この世界で待ってて。必ず見つけるから、別世界で。ここで。大紀君と昌紀君と生きて。何が起こるかはからない。」浩雪は言った。

「そうだね。けど慎重に行かないと。敵が潜んでる可能性もあるし。」香奈梅は言った。

「そうだね。行こう。」

しばらく歩いて行くと、糸が広がっていた。

「これが糸?」

私が糸に触れた瞬間、扉が開いた。

「行こう、この先に。」

俺と香奈梅が扉の中に入ると道があった。僕らが道を歩いていくと、再び扉があった。僕たちが見た扉の中の世界は別世界になっていた。

「ここが君の行く三つ目の帰る世界だ。」香奈梅は言った。

「ここがそうなのね。浩雪君も行こう。だって守るって言ってくれたじゃん。」彼は彼女の手を離して言った。

「ごめん。僕はこの先に行くことができない。僕にできるのはここまでなんだ、香奈梅。」彼女は尋ねた。

「どうして…そんなこと言うの? だって約束したでしょ。」彼は言った。

「ああ。けどここまでなんだ。もう一人の俺が言ってる。別世界の俺が。」

香奈梅は言った。

「…別世界の浩雪君がそう言ってるの?」彼は言った。

「ああ。ただ君を待っている。それと敵が潜んでるから気をつけろ。いいか、俺の声を探すんだ。彼は君の声を探してる。」香奈梅は言った。

「私の声を…?」彼は言った。

「ああ。だから俺を探すんだ。」香奈梅は言った。

「うん。」

彼は言った。

「香奈梅、ありがとう。お別れだ、ここで。大好きだよ、香奈梅。この世界で俺に会ってくれてありがとう。」香奈梅は言った。

「私も…会えて良かった。私を助けてくれてありがとう。未来でまた会おうね。」彼は笑ってうなずいた。そして私は浩雪君に抱きしめられた。

「ありがとう。」

彼は私を抱きしめた手を離した。そして私は扉の中へ入り、歩き続けた。

その時、私は意識を失った。光を浴びながら。

どれくらい眠っていたのだろう。目を開けると。また空を飛んでいた。

「前と同じだわ。でも着地しないと。どこがいいのかしら…あそこがいいわ。あそこはたしか五号館だわ。いきましょう。」私は目的の場所にたどり着いた。

「ここはどこ? 校舎が多いわ。学校みたい…大学ね。料理系みたいだわ。この状況だと大学二年生ね。つまり成人式が近いってことだわ。まずは何かあったらいけないから仲間を作らないと。あいつから逃げるために。」私が歩き続けていたとき。

声がした…。

「おはよう。」

振り返るとショートカットの髪をした少女が立っていた。

私は尋ねた。

「あなた誰?」

「何言ってるの? 私よ。人美だよ。」

「人美?」

私は現代の大学時代を思い出してみた。その瞬間、私が彼女と友たちだったということに、そして一緒にご飯食べたりしていたこと。そして、大好きな事務の職員とお話ししたり、三年の時にゼミの先生に図書館のインターシップに参加させていただいたりしたことを思い出した。

それが、私がたどり着いたこの世界と同じだということに。

「覚えてないの?」

「覚えてるよ。だって初めてできた友だちですもの。ところで香奈梅ってさ。空から降ってきたんでしょ?」

「なんで私が空から降ってきたってわかるの?」

「見たからよ、降ってくるの。それに香奈梅ちゃん、そんなシンプルな服着てないし。」

「さすが私の親友ね。人美の言うとおり、私が空から降ってきたのは確かよ。服装が違うのも。でも自分で飛びたいって思って飛んではいないの。」

「どういうこと? 私には魔法をかけられたようにしか想像がつかないんだけど。」

「確かに。魔法かもしれない。でも本当のことを言うとね。悪の魔法にかけられ現代から過去の世界に飛ばされた。」

「誰に飛ばされたの?」

「願い主」

「ひどいことをするわね。邪悪な願い主はどんなことができるわけ?」

「人を殺したり、時空へ飛ばしたりする。それ以外は知らない。だからこの世界で幼なじみを見つけ、奴らを倒し、この世界から脱出し元の世界に帰るの。」

「待って一人じゃ無理よ。」

「大丈夫。仲間がいるわ。」

「そうだけど。誰がいるの。」

「豊田先生と愛野美由紀先生と赤城先生、原井、三保、佐藤亜由美ちゃんがいるわ。私が掛け合うからついてきて欲しいの。」

「わかった。でも私たち人間よ。」

「例えそうであっても絆があれば勝てるの。そしたら私はこの世界から去り、別世界で救いを求め合い、帰ることができるから。もし足止めされたら? 誰かに私たちと力を合わせて戦っても相手が強かったらの話。その時は彼に助けてもらうわ。」人美は尋ねた。

「彼って誰? 香奈ちゃんの恋人?」

「違うわ。幼なじみよ。幼少期の頃から一緒だった浩雪君よ。彼はね。未来から降ってきた私を助けてくれたの。」

「そうだったの。その人、今でも助けてくれてるの?」

「そうだよ。彼はね、私が別の空間に連れて行かれたときも、別の空間から救い出す道を作ってくれたの。彼は強いわ。私をこの場所に命がけで戦って、守りながら私を連れてきてくれたの。未来の世界に。」

「そうだったの。ごめんね。変な勘違いして。」香奈梅は言った。

「気にしなくていいわ。それより仲間を集めましょう。」

「うん。ねえ、どんな奴が襲ってくるの?」

「悪魔ね。そんな悪魔、私が退治する。でも契約は結んでるの。この世界だけの恋人でいようと。それが彼との契約。」人美は言った。

「なるほど。でも戻っても恋人でいようとは思わないの?」

「そんなことはない。友だちでいようという約束はしたわ。目印はしてるわ。」人美は尋ねた。

「どんな目印?」

「喉に目印よ。そうしないと戻れない。だから私は彼といないといけないの。」

「じゃあその彼も後から行けるのね。」

「彼は来ないわ。」

「どうして?」

「いざという時にしかこちらに来れない。彼の力は私を守るための力。だからこの世界の時空の道に私を連れてくることしかできなかったの。」

「そうだったの。でもどういうときに現れるの?」

「私に何かあったら。だから今は自分の力で歩くしかないの。だから力を借りたい。」

「納得したわ。じゃあまずはどうしようか。」

「力を持つ少女がいるわ。その子は私がいた世界でも支えになってくれた人なの。性格はまじめで明るく、優しいけどすごく頭がいいのよね。頭脳的な力を持つ人よ。同じ学科よ。急ぎましょう。食堂にいるはずよ。」

「いいわよ。何ていう人?」

「佐藤亜由美ちゃんよ。」

「どんな力を持つの?」

「それは知らない。向こうでは普通の子よ。この世界では知らないけど…でもまじめな子は確かよ。」

「そうなんだ。」

私たちはその子がいる聖徳天にいった。

「いたいた。亜由美ちゃん。久しぶり。」亜由美は言った。

「久しぶりじゃなくてはじめまして、でしょう?」香奈梅は言った。

「なによ。昨日会ったのに。」亜由美は言った。

「別人だから。それに昨日会った香奈梅はそんな格好してないし。」

「すごいね。亜由美ちゃんは」

「…別に」

「あっ、紹介するね。私の友だちの人美。教育学科の。」人美は挨拶した。

「よろしく。」

亜由美は言った。

「はじめまして、佐藤亜由美です。よろしく。」人美は頷いた。

香奈梅は亜由美に言った。

「早速の話だけど私、亜由美ちゃんの言うとおり別世界から来た香奈梅だよ。」亜由美は言った。

「ほらな。」

香奈梅は言った。

「でも自分で来たわけじゃないから。」亜由美は言った。

「確かに。誰かの攻撃で来たんでしょ。それをする奴は何でも願いどおり変える敵。願い主でしょう?」香奈梅は驚いて言った。

「ちょっと! なんで詳しいの。まだ何も話してないのに。」

「そうだよ。」

亜由美は言った。

「決まってるだろ。私はあいつと強敵同士なんだぜ。」香奈梅は尋ねた。

「どういうこと?」亜由美は言った。

「簡単に言うと、あいつは時空と君を自由自在に邪悪に操ることができる。」香奈梅は言った。

「亜由美ちゃん。話してくれてありがとう。あなたなら力になってくれるって思ってる。だから力を貸してほしい。」亜由美は言った。

「なるほど。まずは仲間だな。私は力貸すけど。彼女の力も必要だし。」香奈梅は言った。

「三保を探さないと。」人美は言った。

「その人を探しに行くのね?」香奈梅は言った。

「学生会に所属してるはずよ。この時間だと授業前よ。行きましょう、彼女を探しに。」人美は言った。

「これで仲間が私と亜由美ちゃん、合計二人になったね。」亜由美は言った。

「これだけじゃだめだ。まだまだ集めないと。」人美は言った。

「そうだね。この戦い、終わること可能なの?」亜由美は言った。

「可能だろ。今度は倒す。だって奴と同じ能力持ってるし。逆に言うと、私は時空を自由に操り、香奈梅を元の世界に戻せるってことだよ。」人美は言った。

「なるほど。前に戦ったことあるの?」亜由美は言った。

「あるよ、時空間で。陣取ろうとしてきたけど、私の方が強かったから。奴は撤退し新たな支配の道が作った。だから今度は私が押され、時空は半分になった。まあ時空は私が作り上げたようなものね。」

香奈梅は言った。

「それが原因で私、未来から消えたのね。」亜由美は言った。

「うん。ごめんよ、巻き込んで。」香奈梅は言った。

「いいよ。そのおかげで幼なじみと会えたし。」亜由美は言った。

「まじで! じゃあ、例の救世主に!」香奈梅は言った。

「まあね。でもまた助けてくれるの、この世界で。で、亜由美ちゃんにお願いがあるんだ。」彼女は尋ねた。

「なに?」

香奈梅は言った。

「成人式の世界に連れて行ってほしいの。彼に会わないといけないから、帰るために。」亜由美は言った。

「いいけど。今の私の力じゃ無理だけど、仲間と身内と君をここまで連れてきてくれた彼にも頼まないと。」香奈梅は尋ねた。

「どうやって?」

亜由美は言った。

「まずは先生に頼んでみるんだ。きっと力になってくれる。他の奴はそれから集めればいい。先生の力は特別だから。」香奈梅は言った。

「わかった。あと頼むね。」亜由美は言った。

「おう。俺たち、ここで待ってる。」香奈梅は言った。

「ちょっと待って。行く前に聞きたいことがあるの。」人美は言った。

「なに?」

香奈梅が尋ねた。

「蘭ちゃんは、どうして言葉がおかしいの?」

人見は笑いながら、

「ああ、それね。亜由美ちゃん、兄が二人もいるからその影響かもね。でも亜由美ちゃん、女らしいところもあるから大丈夫。」

「そうなんだ。」

香奈梅は言った。

「じゃあ私、行くね。」

人美は頷いた。

私は笑って先生の元に行った。

亜由美は言った。

「私たちも行こう。私たちからも頼めば信じてくれるはず。」人美は言った。

「そうね。行こう。」

人見と亜由美は香奈梅が向かった事務所に行った。

「こんにちは、豊田先生。」先生は言った。

「こんにちは。あれ? 香奈梅さん、服装変わった?」香奈梅は言った。

「うん。でも先生は変わらないね。」先生は言った。

「ですね。それで、授業の単位は取れていますか?」香奈梅は言った。

「まだ取れていないのが必修科目に何教科か残っています。」先生は言った。

「卒業は難しいですね。あと半年ですよ。」香奈梅は言った。

「知っています。」

「よろしい。それで、今日は何しに来たの?」香奈梅は言った。

「先生に助けてもらおうと思って来たんです。」先生は言った。

「そうですか。内容によりけりですが、私が何を助けるの?」香奈梅は言った。

「私、時空に行きたいんです。」先生は尋ねた。

「難しいことを言うんですね。ちなみにどうして時空のことを知ってるんですか?」香奈梅が答えを考えていたその時、亜由美たちが来た。

「着いたぜ、人美。あの先生に声をかけてみてよ。そうすれば道は開ける。」人美は頷いた。そして先生に声をかけた。

「…先生。」

私が後ろを振り返ると亜由美たちが立っていた。

「亜由美ちゃん。」

亜由美は先生に言った。

「私たちは彼女を助けたいと思っています。」先生は言った。

「あなたたちは?」亜由美は言った。

「香奈梅の友だちの亜由美と人美です。香奈梅はこの世界の人ではないです。それは先生もご存じのはずです。」先生は言った。

「そうですね…。」

亜由美は言った。

「香奈梅は化け物により飛ばされてここに来たのです。幼なじみの助けを借りて。今も香奈梅は家族や友たちの力を借りながらここにいます。香奈梅を助けてください。私たちも香奈梅を 助けるためにここにいるんです。」香奈梅は言った。

「みんな…。先生、お願いします。時空のことは聞いたことがあるでしょう?」先生は言った。

「そうですか。わかりました。ではみなさんを信じて助けてあげましょう。」香奈梅は言った。

「では助けてくれるんですね。ありがとうございます。」先生は言った。

「けれど先生の力には難点があるんですよ。」香奈梅は尋ねた。

「難点とはいったい何ですか?」

「先生は別の時空で瀕死状態になっている人を助け、力を与えることしかできないの。仮に、もしけがが癒えて歩けるようになっても、その世界を出ることができない。連れ出すことも。本人の力と最も大切な人の救いがないと不可能なの。ごめんなさい。」香奈梅は言った。

「それでもいいです。助かります。」先生は笑って言った。

「ええ。生徒のためなら何でもしますよ。ではまた連絡ください。」香奈梅は頷いた。

亜由美は言った。

「これで一人確保ね。」

「そうね。じゃあ後は三保ね。たぶんまだ食堂にいるはず。行ってみよう。」

「先生ありがとうございました。また連絡します。」先生は頷いた。

私たちは食堂を目指した。そして、食堂にたどり着いた。

「こんにちは、香奈梅。ずいぶん変わった服着てるね。褒めてるのよ、これ。」

振り返ると少女が立っていた。

「ちょっと気になってただけ。」私は少女に言った。

「これ未来の服よ。」少女は言った。

「だと思ったよ。見かけない服だから。」亜由美たちは少女に言った。

「私たちさ、香奈梅の付き添いで動いてるんだ。」少女は尋ねた。

「そうなんだ。それで、みんなしてどうしたの?」亜由美は言った。

「君には関係ない。行こう。」少女は言った。

「…わかった。」

香奈梅は頷いた。

私たちは再び事務室の前に行った。

その時、先生が再び声をかけてきた。

「香奈梅さん。」

香奈梅は言った。

「先生。先ほどはありがとうございました。」先生は言った。

「いいえ。何かできたらと思って言っただけです。」香奈梅は言った。

「先生。ありがとう。」先生は言った。

「力不足ですが助っ人に沙織先生も連れて行くよ。赤城先生は扉を開けることもできるから連れて行くよ。三人先生がいれば安心でしょう?」亜由美は言った。

「ありがとうございます。」先生は尋ねた。

「いいえ。それで決行はいつですか?」香奈梅は言った。

「あしたの十二時です。池の前です。扉の入口が開きそうな場所なんですが、明日お伝えします。今、亜由美ちゃんが調べてくれています。」先生は言った。

「了解です。」

香奈梅は言った。

「それと、あと二人来ます。原井三保ちゃんと美由紀先生が来てくれます。」人美は言った。

「赤城先生は調理の先生よ。きっと力になってくれるはず。」香奈梅は言った。

「そうよね。」

先生が言った。

「ただし、卒業単位も取ることですよ。」香奈梅は言った

わかっています。ではまた明日会いましょう、先生。」

「では、また明日。赤城先生にはあなたたちが頼みに行くといいですよ。明日は連れて行きますけど。」人美は言った。

「わかりました。」

事務室を私たちは去った。

香奈梅は言った。

「ひとまず揃ったかな?」人美は言った。

「いや。あと一人赤城先生が。紗綾と豊田先生は揃ったけど。三保もなんとかなるわ。」人美は言った。

「そうね。とりあえず実習室に行こう。」私は頷いた。

実習室にたどり着いた。

「ほら、席についてください。」

私たちは赤城先生のところへ行った。

「先生、こんにちは。あの、話があるんですが。」赤城先生は言った。

「授業が終わってからです。」香奈梅は言った。

「はい。わかりました。」亜由美が来た。

「何やってるの、香奈梅?」私は言った。

「授業を受けないと聞いてくれないみたい。」亜由美は言った。

「わかった。人美、あんたは自分の授業を受けに行っててくれない? 終わったら合流よ。五号館で合流ね。」人美は言った。

「わかったわ。」

授業が始まった。

亜由美は三保に授業中に尋ねた。

「三保、ちょっと聞いていい?」

「なに?」

「剣だよ。ただし、もし手伝えるなら魔法になるけど…。」亜由美は言った。

「その魔法戦争だよ。」三保は言った。

「じゃあやるよ。私の能力はこの剣よ。召喚魔法少女も出せるのよ。」三保は剣を出してくれた。

「手から剣が出てきた。どうやって手から剣が?」三保は言った。

「それはね、私は、昼間は勇者で朝は普通の学生なの。でも学生が本来の姿なのよ。」亜由美は言った。

「へー。いろんな姿するんだ。」三保は笑って言った。

「これは勇者の剣。人助けの剣だけど、敵を倒すのにはちょうどいいかな。」香奈梅は言った。

「どう? 役に立つかな?」三保は言った。

「立つわよ。」

亜由美は言った。

「三保は強い。前回の戦いも助けてくれたから。」香奈梅は言った。

「そうね。亜由美ちゃんの言うとおりだわ。三保ちゃん、じゃあ明日、あの池の前に来て。明日詳しいことは連絡するから。」三保は言った。

「了解。ねえ、どうしてそこまでするの?」香奈梅は言った。

「世界を浩雪君が救ってくれるから。」三保は言った。

「なるほどね。」

一方、反対側の世界では大学生の浩雪が空に向かって香奈梅に想いを伝えていた。

「君が望み過ぎたら君を返せなくなり、君はこの世界に閉じ込められるはめになる。そんなの僕は嫌だよ。だから俺を信じてくれ。別の空間にいるんだろう。香奈梅、もしいるのならこの場所まで名前を呼んでくれ。香奈梅…俺は君を救いたいんだ。」


一方、私は三保の話を聞きながら窓を見ていた。

誰かが私を呼んでる声が聞こえたからだ。

「浩雪君…。」

三保は私の様子が変だと思い、肩を叩いた。

「香奈梅、香奈梅!」私は我に返った。

「なに?」

三保は言った。

「どうしたの。ボーっとして。なんか名前呼んでたけど。」香奈梅は言った。

「なんでもない。誰かの声が聞こえたような気がして…でも、気のせいだったみたい。」三保は言った。

「そうなんだ。それよりこのあと先生と打ち合わせよね。何があるの?」亜由美は言った。

「明日のことだよ。」三保は言った。

「わかった…どうすればいい、私?」

「とりあえず、授業が終わったら一緒に来て。まず授業が終わってからね。」

「わかったわ。」

「私さ、人美のところに行ってくる。明日の打ち合わせ。すぐ戻る。」香奈梅は言った。

「うん。気をつけてね。」

亜由美はうなずき、人美のところへ行った。

人美はまだ近くにいた。

「人美。」

人美は振り返って言った。

「亜由美ちゃん。どうしたの?」亜由美は言った。

「明日十二時に池の前で集合だ。それと先生が二人参加する。あと、原井三保も参加する。先生はこれからするところだ。」人美は言った。

「わかった。明日、予定どおり行くね。」亜由美は言った。

「ああ。よろしく頼む。」

「うん。あっ、香奈梅。私、子供教育の授業があるから行くね。また明日。」

亜由美は言った。

「うん。また明日。」

亜由美は人美と別れ、授業に参加した。

「今日は何作るのかな?」亜由美は言った。

「あっ、今日はハンバーグとプリンだよ。あと炒飯かな?」香奈梅は言った。

「じゃあ私、プリン作るよ。」亜由美は笑って頷いた。

私は思った。

( ああ、こんな世界でみんなと過ごすのも久しぶりだな。ずーと過ごせたらいいのに。) …声がした。

( そんなふうにのぼせたらだめだ、香奈梅。)私はあたりを見渡しながら尋ねた。

「懐かしい声…。誰?」彼は言った。

「俺だよ。」

「浩雪君…。」

「ああやっと連絡がきた。今、俺は君を助けるために世界を光で包み込んでる。ああ、時間がきた。また後で話す。」私は手を伸ばし叫んだ。

「ちょっと!」声は消えた。

三保が来て私に言った。

「香奈梅、今誰と話してたの? 叫んでたけど?」香奈梅は言った。

「別に…話してないよ。」三保は言った。

「いやさ。行動が止まっていたときがあったから。もしかして過去の人と話してたかなって。」香奈梅は頷いた。

三保が尋ねてきた。

「なんて言ってたの、その声の人?」

「話はそれからだ。また後で必ず連絡するって。」

「わかった。それってなにか事件が起こりそうってことかもよ。」

「…うん」

料理とプリンが完成した。

「おいしい。香奈梅が作ったプリンも美味しいぜ。」香奈梅は言った。

「本当? ありがとう。」亜由美は言った。

「お菓子作るの好きなんだな。」香奈梅は笑って言った。

「お母さんが作ってるからかな。」三保は言った。

「親の影響か。じゃあ将来はお菓子屋にでも勤めるの?」

「違うよ。掃除だよ。」亜由美は尋ねた。

「なんで掃除? もしかして香奈梅、未来では掃除の仕事についてるの?」

「…うん」

亜由美は言った。

「だからか。いいよ、その答えで。帰る道が開けるなら。なあ、三保もそう思わない?」三保は言った。

「まあ、さっきも話したからいいか。」亜由美は言った。

「…まあね。人と話してるのかなって思ってさ。」香奈梅は言った。

「亜由美ちゃんには隠せないよ。亜由美ちゃんの言うとおり、過去の人と通じてたんだ。」亜由美は言った。

「もしかして例の契約した幼なじみ?」 香奈梅は頷いた。

三保は言った。

「で、なに話したんだ?」香奈梅は言った。

「まだ。でも彼は今、光をこの世界に送り続けてるの。私の帰る道ができるように。それが仕事らしいよ。」三保は言った。

「なるほどね。で、他には?」香奈梅は言った。

「また後で話すと。授業が終わってから。」三保は言った。

「了解。私たちも香奈梅を助けるから、聞く権利はあると思うの。聞いてもいいかな?」香奈梅は笑顔を振り巻きながら言った。

「もちろんよ。」亜由美は言った。

「サンキュー!」


【授業終了後】

私たちは先生のいるゼミ室に行った。

「先生、お願いがあります。」先生は言った。

「授業が終わってからでしたね。用件はなんですか?」香奈梅は言った。

「私を助けてください。」先生は言った。

「急に言われても困るわ。原因を言ってからにしてもらえない?」亜由美は言った。

「原因ならあります、香奈梅に。根拠は香奈梅がこの世界の香奈梅でないことです。」赤城先生は言った。

「それが原因ですか。ではどう助けてほしいの?」香奈梅は言った。

「道を作る手助けをお願いしたいのです。」赤城先生は言った。

「わかりました。でしたら、協力します。大した能力ではありませんがよろしいですね?」亜由美は言った。

「構いません。」

赤城先生は言った。

「ありがとう。ではまた明日。」

私たちはお辞儀をしてゼミ室を後にした。


【帰り道】

「緊張したよ、先生と話するの。」亜由美は言った。

「まあしょうがない。でも協力してくれるんだし、ありがたいじゃん。」香奈梅は言った。

「うん。」

三保は言った。

「ねえ、例の幼なじみから連絡きた?」

香奈梅は言った。

「まだだよ。でももう来ると思う。」再び声がした。

私は耳を澄ませた。

「浩雪君…。」彼は言った。

「その声は香奈梅か。すまん、敵の影響で連絡がうまく通じなくて時間かかった。」香奈梅は言った。

「いいよ。だって私のために動いてくれてるんだから、罪ないよ。」彼は言った。

「ありがとう。ところで現状報告を頼めるか。今どんな様子だ?」香奈梅は言った。

「仲間を集めたところ。で、明日みんなで別空間の入口の扉を開く予定。」浩雪は言った。

「そうか、順調だな。今から君の援助に行く。」香奈梅は言った。

「大丈夫だよ、私は。」彼は言った。

「大丈夫じゃない。危険なんだ。」香奈梅は言った。

「どういうこと?」彼は言った。

「光の糸が出ないからだ。」香奈梅は驚いた。

「そんな!」

「おそらく奴の仕業だ。」

香奈梅は窓を眺めながら言った。

「願い主…。」

一方、願い主は別空間の支配を考えていた。




登場人物 桜綾香菜梅 この物語の主人公 時空を超える力を持つ

     多田浩雪 過去の世界の青年 香菜梅の幼馴染

亜由美 時空の力を持つ



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あとがきみなさま、お久しぶりです。椿と申します。このたびは「蒼天乃王」を手に取ってくださりありがとうございます。本編は読んでいただけましたか? 楽しんでいただけたなら幸いです。 この本が形になるまでにはたくさんの方にお世話になりました。 担当のPさん、校正の方、イラストを担当してくださった鶴山先生、本当にありがとうございました。 そんなスタッフのみなさんの恩に報いられるようにこれからも頑張っていきたいと思います。 次週からイラストを担当する人が替わりますが、まだまだ椿シリーズは続きます。みなさまの応援、よろしくお願いします。 というわけで、またお会いできる機会があれば、その際にはまた色々とお話させていただきますので、今回はこのあたりで失礼します。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ