第三章 激震
世界が揺れるほどの衝撃が走った。どこからともなく現れた強敵、闇の魔王ザルクス。彼の力は圧倒的で、瞬く間に数多の国を滅ぼし、平和を脅かしていた。人々は恐怖に包まれ、各国の騎士団や魔法使いも手をこまねいていた。
「どうにもならない……この魔王に立ち向かえる者などいない」
「世界が終わる……」
人々の絶望の声が、耳をつんざく。だが、リオはその状況を冷静に見つめていた。彼は過去の経験から、今の自分の魔法がこの最悪の状況でどれほど効果的であるかを理解していた。
「俺の雑魚敵殲滅魔法が、ザルクスの軍団に通用するはずだ。あの魔王の力を分散させ、群れを壊滅させることができれば……!」
リオは心の中で決意を固めた。彼の魔法は強敵には通用しないと思われていたが、彼はその特性を活かすことで勝機を見いだすことができると信じていた。
決戦の場は、荒れ果てた平原。ザルクスの軍団が押し寄せ、圧倒的な数でリオを取り囲む。リオは一人、挑む決意を固めた。
「行くぞ! 雑魚敵殲滅魔法!」
リオの魔法が発動すると、周囲の小さな敵たちが一斉に消えていく。しかし、リオの目はその先を見据えていた。雑魚敵を一掃することで、ザルクスの注意を引きつけることができる。そして、その瞬間、彼は心の中で一つのアイディアが閃いた。
「これだ……!」
彼は魔法の効果を最大限に引き出すため、次々と戦略を立てていく。小さな敵を一掃し、ザルクスの軍団を分断していくことで、彼はその圧倒的な力を逆手に取ることに成功した。
次々と敵を消し去ることで、ザルクスの目の前に残るのは彼一人。彼は一瞬の隙をつき、全力で突撃する。
「俺の力で、世界を守る!」
リオの声が空に響き渡る。彼の魔法が爆発的に発動し、ザルクスの真下に落ちた瞬間、強大な力が解き放たれた。彼の雑魚敵殲滅魔法が、ザルクスの力を打ち砕き、彼は崩れ落ちる。
「……俺が最弱ではないことを、証明してやる!」
その瞬間、世界は静寂に包まれた。闇の魔王ザルクスは、その圧倒的な力を持ってしてもリオには敵わなかった。彼は、ついに自らの魔法が最強であることを示すことに成功した。