始まりの話。
なんか頭に降って湧いてきたので供養じゃないけど投稿します。
個人的に、転生課のほうが優先度高いのでそんなに頻繁な更新はできないかと思いますが、よろしくおねがいします。
その魔王、地の果てまで焼き、空を蹂躙し、残虐の限りを尽くした。
人類は為すすべもなく追いやられ、魔王は世界征服に後一歩まで進行した。だが、人類の中に光が現れる。
光の正体は勇者。かの者は疾風怒濤の勢いで魔王軍を押し返し、勇者は魔王城へと辿り着いたのだ。
しかし、一騎当千の実力を持つ勇者にも誤算があった。魔王が強すぎたのである。
仲間と共に魔王城へ乗り込んだ勇者は、魔王の手によってその仲間を喪い、勇者自身も瀕死の重症を負った。
勇者が死なずに逃げおおせることが出来たのは魔王の油断を突き、仲間達が力を振り絞って転移點せたからだ。
勇者は仲間を喪い1人逃げたことを悔やみ、嘆き、そして仲間を犠牲に生き残った自分に強い憤りを覚えた。
再び魔王城へ乗り込みたい衝動を抑え、各国の王と話し打開策を考えたがついに勇者は魔王を討ち倒す事を諦めてしまう。魔王と戦った勇者は文字通り痛いほどその強さを理解していた。自分がどうあがいても倒せないと。
そして倒せないのであれば、せめて封印は出来ないかと考えた。
結論から言えば、封印は成功した。ただし、各国の精鋭魔道士を総動員してその生命を代償にすることで。生命を代償にするとだけあって凄まじい効力があった。なんと魔王に一切抵抗させること無く、魔王を城ごと封印したのである。
封印は盤石なものであったが、時によって劣化するのは判っていた。だから人類は封印が解けるまで、力を蓄え、刃を研ぐことにしたのだ。
それから数百年の時が絶ち、魔王の封印が解かれる。