表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冥伝  作者: もんじろう
78/180

78

 自雷矢の指が首を絞めてくるものへと触れた。


「!?」


 腕だ。


 太い腕が自雷矢の首をがっちりと捕らえているのだ。


 腕には本来あるはずの身体がついていない。


 肩口から先の腕だけが自雷矢の首を絞めているのだ。


 自雷矢は、この腕に覚えがあった。


 最初の大鉄砲でちぎり飛ばした骸の左腕である。


 いつの間にまぎれたのか、忍びたちの死体の間から跳ねだしてきたのだ。


 左腕自身が別の生き物のように動き、自雷矢に死をもたらそうとしている。


(何だ、これは?)


 自雷矢は大虫から骸については聞いていた。


 致命の傷を与えても殺せない化け物。


 しかし自雷矢は疑っていた。


 大虫と同じく、何らかの仕掛けがあるのではないか?


 不死身など、あり得ない。


 自雷矢は雲次と骸の戦いを見ていない。


 細切れにされた骸がその身体を再生し、雲次を倒したことを知らないのだ。


 自雷矢は今、自らの敵が本当の化け物であることを確信した。


 そうでなければ説明がつかないのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ