表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冥伝  作者: もんじろう
127/180

127

 それが一番良いと直感したのだ。


 身体は動かさず、柚子は侍女たちの視線の先を見た。


 襖があるだけで何の異常も感じられない。


 部屋を移した様子はなかった。


 襖の向こうには屈強な侍たちが居るはずだが。


 襖が、すーっと音も無く開いた。


「!!」


 室内の五人は凍りついた。


 老人が立っていた。


 口をだらしなく開け、両腕をだらりと下げている。


 眼の焦点が合っていない。


 四人の侍女の背筋を悪寒が走った。


 謎の老人の身につけているものが、部屋を警護している侍たちと同じものであることに気づいたからだ。


 しかし、侍たちの中に老人は一人も居なかったはず。


 信竜が柚子を守るために選んだ精鋭であるから、自然と若く体力のある者が選ばれていた。


 では、この老侍は何者なのか?


 部屋を見張っていた侍たちは何をしているのか?


 四人の侍女たちは疑問を感じながらも反射的に動いた。


 この侵入者を排除せねばならない。


 侍女たちの手から小型の手裏剣が飛んだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ