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白詰草のスペルアート  作者: 佐々木 空
1/4

-100.the last scene

   ‐それは私にとって一時の憂さ晴らし‐

 

 「ああああああ!ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!ああああああああああああああああああああ!ああああああああああああああ!ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

 業火に包まれて。瓦礫に潰されて。未来を潰されて。

 誰かとも分からない悲劇が繰り返される。

 少年の足元には命を失った誰かが転がっていた。

 瓦礫の上で一人の男が立っている。

 少年の目には光も涙もなかった。

「シントウ……」

 少年は男の名前を呟く。

「シントウ、お前を……殺そう」

「殺しにくるといい……」

 

        ‐この世界の罪は繰り返すこと‐


 少年の前に竜が姿を現す。

「小僧、化けてでも殺しに来ることだ……」

「必ず……」

 竜が少年を襲った。

 はずなのだが、竜はその姿が消えてしまった。

「シントウ、お前を殺して……」


‐さあ、今度はどうだろうか‐


 既にシントウの姿はなく、少年は業火に囲まれて一人取り残された。

「父上……」

 足元に倒れている人を見てそう呟いた。

 少年の左手には一冊のノートが握られている。

「母上……」

 少年はノートを見つめそう呟いた。


 ‐今はいつだって過去を越えなければならない‐


 ノートの最後のページを開いた。

 三つ葉のクローバーの栞が挟んであった。

「べ……ル……」

 

‐楽しみにしている、次の英雄を‐


 少年の背後の建物が崩れる。

 少年に瓦礫の塊が迫った。

「神よ、答え給え」

 少年の右手には青白い宝玉があった。


            ‐さあ、幕が開ける‐


 少年の身駆(からだ)は神秘の光に包まれた。


   ‐君も見ておくといい、これが世界だ‐

プロローグを読んでいただきありがとうございました。

引き続き第一話を読んでいただけると幸いです。

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