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踊る軍神  作者: 美作為朝
3/10

宗教的原理主義派が支配するアフリカの小さな街のはるか後方の掩体壕内第二フェーズ

 この快適ながら、画面だらけの作戦室で画面に近い、一列目は画面を監視する、作戦地区の大隊本管部員によって占められていたが、第二列に、チューリング少尉を更に過激にしたようなギークがラップトップのPCとそのPCにUSBで接続されたゲームパッドとともに、席についた。

 席についたものは、みな、ひ弱で、ダサく、どうみても兵士には見えなかった。

 兵士の基礎訓練過程を二日と耐えられそうにないものばかりだった。

「TADIL Tactical Digital Information Link、戦術データ・リンクに、各員オンライン

。そして各員その情報のスワロー(うず)にダイブ」

 チューリング少尉の命令は的確でしっかりしていた。周囲の状況からくる、インターフェアは皆無である。

 といっても、LANケーブルをラップトップに差し込むだけだった。ギークは全員もう既にし終えていた。

「ROE Roule of engage は事前に説明したとおり、各員がベストを尽くすことを願う、かかれ」

「ログ」チューリング少尉より、さらに輪をかけてダサく醜いギークたちは、応えた。

「我らが戦友フェルマー中尉には、慈悲と救いを、FOEには、あの世と地獄を」

「サー・イエッサー」ギークたちは応えた。

 チューリング少尉は、リー大尉と言い争いになる前より一つの画面を凝視していた。

 上空監視のラジコン飛行機である無人偵察機より各種パッシブの情報が写りださされていた。

 トイ・ソルジャー、おもちゃの部隊がいよいよ動き出した。

 チューリング少尉が後方を振り向き、言った。

「情報の確度を高めるため、前方展開中の小隊の人員を囮として使用する許可は得られるのでしょうか?少佐殿」

「それは、いかん」ターレス少佐が止めた。

 リー大尉がデオドランド一切なしの三日分の悪臭が感じられる距離でチューリング少尉に迫る。

「貴様ーっ、どういうつもりか」

「情報の確度が上がれば、それだけフェルマー中尉以下の小隊の生存確率があがりますが、この不完全なまま実行することは誠に残念です」

 チューリング少尉は、気にかける様子もなく、普段と全く変わらぬ様子で、リー大尉など存在しないかのように画面を凝視しする。

「ところで、、リー大尉はFOEの狙撃兵の位置を把握しておられましたか?」

「なに!?」

「狙撃兵ですよ、その様子だとわかっておられないのですか」

「わかっておったら、無線でフェルマーに知らせておるわ、貴様は、」

「自分は射角と一瞬の温度差で、およその位地はわかっていました」

「貴様ーっなぜ、教えん」

「自分には、発言が許されておりませんでした。また、自分の発言でオペいやミッションそのものがディスターブする恐れもありましたので、黙っておりました」

 等々《とうとう》リー大尉の軽い頭突きがチューリング少尉のデコにヒットした。

「貴様、意図的に秘匿していたのか」

「自分とて、確信はありませんでしたが、囮が許されていないので、少し大雑把に燻り出しましょう」

 頭を正面からリー大尉に押されて、腰を大きく反ったチューリング少尉が命令を下した。

「ポアンカレ特務曹長、噴水の右側から、正面にかけて、クラウド・イーター22(ツーツー)でクラスターの投下を」

「アイ・コピー」

 ポアンカレ特務曹長は、どうやら、多くの子供と同様、ゲームパッドを操る時、一緒に腕が動いてしまう癖があるらしい。

 親指で指向性のスティックを動かすだけのところを腕ごと旋回させている。

 チューリング少尉は、一歩下がり、ようやく、普通の姿勢をとることが出来た。 

「フェルマー中尉には、頭をさげておくようにご命令を、中隊長殿」

「わかっとるわ」リー大尉が叫んだ。

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