第14話 決着?
やあ、みなさん。また読みに来てくれてありがとうございます。沖田です。
今回は新選組の鬼副長 土方歳三さんについてお話します。
土方さんは武州多摩郡の石田村に生まれました。
家は農民で武家の子ではありませんでした
石田散薬という骨傷打ち身に良く効くと言われる行商をしながら生活してたらしいんだけど、やっぱり武士になるのが夢だったんだな〜
清川八郎という人が結成した上様を守るための集団組織、浪士組に加わって京にのぼったんです
後に新選組を支えた副長の土方さんは鬼副長と呼ばれるんだけど長くなるから続きはまた今度
お待たせしました
本編です
どうぞ
やや下段に剣先を置くこの体勢が天然理心流の構えだ
対する頼朝は両手に刀を持ったまま仁王立ちだ
頼朝が全速力で向かってきて右に持った刀を振り下ろしてきた
総司は半歩後ろへ下がり、太刀をはずす
同時に突きを神速のごとく放った
みぞおちを狙った一撃は見事に決まった
頼朝は後方へ吹き飛んだ
鋼鉄の鎧に穴があくほど強烈な一撃だった
にもかかわらず一滴たりとも血は流れていない
総司は右肩に激痛が走った。
出血している。
総司が突きを放ったと同時に頼朝は左手に持っていた刀を振り下ろしていたのだ
あの神速の突きに合わせて同時に一撃を放ったというのだろうか
頼朝はムクリと起き上がり何事もなかったかのように突進してくる
総司も向かって走り出した
互いに渾身の一撃を叩きつけあう
しかし相手は二刀流だ。
動きが読みにくい
右肩の激痛に耐えながら総司は必殺三段突きを放った
頼朝も先ほど義経に放った三段突きを放ってきた
2人は弾け合うように吹き飛んだ
頼朝は起き上がり刀を納めた
「久しぶりに本物の侍にあった。ここで殺すのはつまらん。」
やはり目的の悪霊に違いない
「お前は何者だ!名乗れ!」
総司は逃がしてたまるかと 一足飛びで斬りかかった
しかしあざやかな胴一直線の太刀は空を切り裂いたにすぎなかった
悔しそうに総司は菊一文字を納刀した
そしてノボルの体と分離する
グッタリとノボルは座り込んだ
まるで地球を何周も全速力で走ったかのように信じられない疲労がドッときた
「ノボルさん。義経さんを助けに行きましょう。彼を死なせてはならない。」
ちょっと待ってくれ
あんた息一つ乱さずよくそんな平然と…
「ここで休んでいてかまいませんよ。私がいってきます。」
総司は源氏軍や平氏軍が乗り捨てた舟に乗り込み、海に出た
強烈な一撃を喰らって海に叩き落とされた義経が生きている可能性は少ない
しかし義経を死なせてはならない
すでに歴史は踏みにじられ始めているが義経は必ず助けだす
任務意識よりも仲間意識のようなものが総司を動かしていた
「…(?…肩に受けた傷がない。)」
先ほど同化しているとき、受けた攻撃の痛みは確かに感じていた
しかし傷はない
全て総司にいっているのだろうか
少なくともあの肩に受けた傷は致命傷のはず
霊とはいえ大丈夫なのだろうか
息をするのも苦しみながらノボルは大の字になってその場で眠りについた
ああ
ここの空も真っ青だ
時代が変わっても、見上げる空はちっとも変わっていない