表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/19

第13話 二刀流

どうも。私、沖田総司です。

今日からみなさんに新選組についての話をしていきます。


知らない方も少しは覚えてもらえたら嬉しいな〜



新選組は幕府の護衛集団のようなものです。元は江戸のあぶれ者たちの寄せ集めでしたが厳しい鉄の結束の下、京都の治安を守るために結成されました。

敵対するのは長州や薩摩など幕府に不満をもつ藩全て。


そんな中、新選組を大きく支えた2人の方たちがいます。

その人たちについての話はまた今度。



では 本編へどうぞ

総司は義経の兄の頼朝を目指してひたすら目の前の敵を斬った



同化しているノボルは、このあまりにもあざやかな流れるような総司の動きをしっかり感じていた



平氏は源氏に負けるなど考えていないらしく、より一層激しく突撃してくる



義経は頼朝に近づいていない



やはり実の兄を斬るなどできないのか



頼朝は両手に持った刀を振り回し、こちらに向かってくる



まるで総司のみを狙いに定めたかのように…







戦闘から1時間が経っただろうか




源氏軍と平氏軍は、いったん戦闘を止め、向かい合った




義経と頼朝が顔を合わせる



「兄上! 一体どうされたのです!?あなたは源氏の総大将です!お気は確かか!!」



義経の悲痛な呼びかけが周りの海全体に響き渡る




「この世に源氏も平氏もいらん。最強の男は1人で十分だ。」



頼朝の背後に感じる不気味な気配




恐ろしい剣気を感じる




苛立ちを隠せない義経のとなりに総司が立った



「でてこい。お前は存在してはならない。その者の体を返し、おとなしく霊界に戻りなさい」




はいわかりました。というはずがないのは承知の上だが、一応聞くのがこの場にふさわしい




「そなたは一体何者だ?」



もしも、今、目の前にいる頼朝の体に何者かが総司のように同化して乗りうつっているならば頼朝もろとも斬らねばならぬのだろうか




義経が刀を抜いた


今まで唯一の肉親の兄を信頼し、源氏を共に盛り立てようと約束したはずの頼朝が、敵対関係にある


怒りと悲しみが入り混じり、義経は涙があふれでた



「兄上…目をお覚ましください。あなたと刀を交えたくはありません」




源氏側の兵士も、平氏側の兵士も、その場の雰囲気を悟ったのか、皆、刀や槍を納めた



誰も抜こうとはしない



「来るがよい。ぬしの刀で我を黙らせてみてはどうだ?」




両手に持った刀が義経に狙いを定めた



歯を食いしばり、悲しみを押し殺し、義経は刀を抜いた



「お覚悟! 兄上!」




義経はいつもの華麗な舞で宙を飛んだ



重力が義経の体を引き寄せる



刀を振りかぶり、兄頼朝をめがけ一刀両断!






血しぶきが飛んだ







海に叩き落とされたのは義経だった




刀を振り降ろす直前に、頼朝の素早い突きが義経を貫いた




総司は震えが止まらない



あの突きは、まさしく天然理心流を極めた己の必殺、三段突きだ



目にも止まらぬ早さの

「突き」を瞬時に三度繰り出す天才剣士、総司ならではの必殺技だ






それを目の前の男はいとも簡単にやってのけた




もしも総司の目に狂いがなければ、今見た三段突きは 目にも映らぬ恐ろしい突きであった




「元、新選組一番隊組長沖田総司。来るがよい。次はお前の番だ」




やはりこの男は頼朝ではない



あきらかに誰かが乗り移っている



総司は刀を抜いた



海に叩き落とされた義経の安否が気になったが、今はこの男を倒さねばならない




総司は菊一文字則宗に何かを語りかけるように静かに抜刀した




二刀流の構え



三段突き



全てが謎のこの乗り移った霊が目的の悪霊…



なのか?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ