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9.変わりすぎ


『んー?おばあ様の欠そんした足をどうにかしたい、ですか??』


「えぇそうですわ、イン様だって女性なのよ。

女性たるもの人生にダンスは必要不可欠。例え影で代わりをしてもリズム、ステップ、ターン、男女のシンクロ、全て感覚のある両足があって出来るものなのです。聞けばあの影は踏むという感覚がないと聞きましたわ、ダンスでは足で踏む、足でリズム、ステップを踏み、そして、信頼しているからこそ…!!」


『もうやめてください、耳がいたい、わかりましたからやめてください』


御婆様が拾ってきた女性が突然、俺の部屋に入ってきた。入ってくると彼女は御婆様の片足が必要、作れと言われ、今に至る。


『なんで、とつぜん入ってくるんだよ…………』

「あら、ちゃんとノックをしましたわよ」

『いや、俺が返事する前に入ってきたじゃんかぁ』


実際、目の前のこの女性は、何処にでも居るような淑女に見えるがここ最近世間を騒がせていた切り裂き魔だとは、言われなければわからないものだ。


『………でも、たしかに必要だね』

「でしょ!私は人形なら、作れるけど動かす足は作ったことがなくて、構造がよくわからないのですわ」

『足…を作るぅか、…………』

物作りは得意だ。しかし、人の部品は作ったことはない。人の構造を知るには解体か人体本を読むかだけど、理解すること、御婆様のサイズを測る、作る、調整…足を作ることを考えると他にもすることは山ほどある。


『さい低でも、これは三年はかかるなぁ』

「たしかにぃ…」

『どうしたものか…あ』


そういえば、御婆様が俺の中に入っていた時に御婆様の記憶が頭の中に流れ込んできた。


その時に木に囲まれた孤児院で、御婆様は子どもと仲良く遊んでいた。足は地面に立って。

しかし、先程まで地面に立っていた片足は部屋に隠すように収納していた。


孤児院の場所は、わかっている。

でも、俺は行きたくない…隣の女は行かせたらきっと、いや確実に問題を起こすので、却下。


「あら、何を思い付いたの?是非とも協力させて下さい!』

『やー、ぜったいに、やーー』


ん?

遠くから足音がする

時間はまだ数十分しかたっていない

え、まさか…そんな


「あ"!!?」


汚く醜い俺のがらがら声が部屋に響く


喉がとても痛い、飴がないのが苦痛だが、そんなことは今は関係ない。


「ぢょっど!ご、ここに、がいっで!!」

「え、えぇ?わ、わかったわ」


部屋の隅、周囲にはガラクタで溢れている。

そこに女性を座らせ、上から昔作った中のものの魔力を消す布をかける。


「ちょっとなにをするのですか!?」

「も"んくはあとできぐから!しずがに!!」


ガチャリ、と扉が開く、女性はピタリと動きを止めた。


良い判断………勘が良い人だ。

きっと、この勘のお陰で今まで捕まらなかったんだろうなぁ



「ココアー、はーい返すー」

『ん、あ…………はい』


部屋に入ってきたキシュリュナは右手に持ったものをこちらに渡す。

『もどき…』


体は真っ黒で顔の表情は無いが、俺にはわかる。

顔が死んでいると、猫の首を持つように御婆様とどきは、プラーンとピクピクしながらも死んでいた。



『ど、どうだった?』

「うーん、そこらの兵士よりは強かったけど、闇魔法の使い方が雑、無駄な動きが多い、反応が少し遅い、あとはー魔法へ使用する魔力の調整をちゃんとした方がいいかな」

『ふむ、やはりちょうせいは必要だよな。

ちょうせい以外に何処をなおせばいいか解らな

かったんだ、ありがとうこれでかいぜんできるよ』


もどきをベットの上に置き、何かを感じ取ったように辺りをキョロキョロと見渡すキシュリュナ。



「それはよかった、ん?なんか変な…見知らぬ魔力がここから…」

『あ!そうだキシュリュナ!!ちょーとかお使い頼んでも良い!?』

「え?いいけど、なーに?」

『ここにいって、おばあさまの足と、あともうおばあさまの所有物だと思われるものをとりあえず回収して!!あと、市場でこのメモにか書かれたものを買ってきて』


ぐちゃぐちゃの机の上でモ用紙にリストと行き方の地図を書き込み、メモをそのまま渡す。


「へー?わかった、足…うぅん??、足?」

『探してみればあると思うから、見ればわかるから大丈夫!!』

「へーー今から?」

『うん、今から』

「…いーよ、行ってくるよ…………あ、そうだ」


いつからかは忘れたが、いつの間にかいつもニコニコと笑うキシュリュナの瞳は閉じられあまり見ることは無くなった、が、この一瞬、俺と同じ色の瞳が細く鋭く開いた。



「ココア、もしも御婆様が拾ってきたものを見つけたら僕に教えてねぇ、じゃあ行ってくるよー」



そう言い残して、

キシュリュナは部屋を出ていった。



足音かが消えた。


魔力探知機を使った、部屋の中、一人の反応しかなかった。



きっと、瞬間移動でもしたのだろう。


「はーーづがれた」


あの女を隠して正解だ。

もし、見つかると…………


「はぁ」




…一体、いつから、ああなってしまったのか、いつから、変わってしまったのか。



俺の弟、妹は何故、ああなってしまったのか、どうして、こうなったのか…………俺が弱いからか?それとも双子だから?それか、御婆様のことか、


人はいつかは変わる、変わらない人はいない


でも、二人はいつも一緒だったのに、気が付けば互いに正反対なことをする。これは、もう




「がわりすぎだよぉ…、あれ?」




そういや、あの孤児院への行き方の地図って他にも誰かにあげたような…?


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