1.お掃除
最近の投稿が遅く申し訳ありません
「今日も可愛いね」
<そんなぁ、あなたこそ、今日もかっこいいわ>
「本当か!?嬉しいよ!」
<もう、ダーリンたらぁ>
「ふふ、なんだい?僕の愛しのハニー」
「なんだ、あれ」
「あはは…………」
校長は目の前でイチャイチャしているタゥロ君とカーリーこと、バカップルを見て深いため息を漏らした。いつもあんな感じです。
あのあと、タゥロ君は校長のお陰(悪い意味)でここに住む形になりました。邪神に誘拐され、次の日にのこのこ帰ってきたら、疑われますしね。それに彼は家族よりカーリーと一緒にいたいらしいです。
しかし、今のカーリーの声は私と校長にしか聞こえないのによくタゥロ君はわかるなー、もしかして通じ合っているのかな?
「はぁ…」
告白から数週間が立ち、新しい生活に慣れてきた私たちは今から新しい住まいのお掃除を始めるところでした。この住まいはとても大きなお屋敷なのですが、かなりの間使われていなかったらしく、所々埃やら、ヒビやら、穴やらがあるので、修復ついでの大掃除を皆でやることになりました。
あ、皆とは、バカップルの二人と双子とコシュリュコア、キロ君に私たち、そして、校長に監禁をされていた男子生徒五人。
本当はお家に帰してあげようと考えていたのですが、意外なことに…
「家は無い」
「暑苦しい騎士団より、可愛い子に綺麗な殿方がいるこの屋敷で働きたい!」
「私の方が美しいですが、まあ貴女は良い容姿ですし、家には忌々しいゴミ虫しか居ませんし、ここで住んであげましょう」
「えぇ、家なんか帰りたくないわよ、あいつらいっつも口煩いんだから!何が男らしくよ!!何が気味が悪いよ!あーもぅ、思い出しただけでイライラしてきたぁぁ!!貴女、しっかり責任取りなさいよ!」
「ひぃ邪神!?…………あ、でも、可愛いなぁ。お家に帰す?えぇやだなー僕の家男しかいないから、可愛いお女の子と一緒にいたいから、帰りたくない」
…………と、最初の方はまぁそれはしょうがない、私ではないが、誘拐してしまった責任として面倒を見なければ思いますが、二人目からは、自分大好きさん、オネェの方、例え邪神だとしても家族より女性をとった人。
「類は友を呼ぶ…か」
「おいまて、それはどういう意味だ!?」
「だって、あなた男の人が好きなんでしょ?」
「いや違う、ただ俺は美しいものが好きだけだ!女は化粧やら香水やらと化けの皮を作り美しくしようとするのが、嫌いなだけであって、決して化けの皮が剥がれた後の顔を見て後悔するのが怖いとかではなくて…!!」
「はいはい、さようですか」
と、そんなこんなで、彼らはここの使用人として働くことになりました。
あの学園の生徒だけあり、テキパキと仕事をこなしています。力仕事も掃除ささっとです。
「しかし…………」
なので、私はすることがなく、暇です。
「暇だぁ」
「暇ならさ…町に出てみないか?」
唐突に校長が話題を出してきました。
「えーダメだよ、何処かの誰かさんのせいで誰かと一緒じゃないと屋敷から出たらだめって言われたじゃん」
あの時、力を使いすぎた私は人間では死んでもおかしくない状態でした。
でも、人間では無い私は無事だったんですが、気が付いたら過保護になっていたあの三人がもうそうならないようにと、あれやこれやと対策をしたり、失った血液は自分で作るしかないけど、魔力だけでもとコシュリュコアが作った魔力補強装着など、色々と手を打ってくれた。
そして、三人は校長を1日くらいこってりと説教をした。勿論鬼の形相で、あれは怖かった。
「…ちっ」
「それに今、町には切り裂き魔がよく出るって噂らしいよ」
「あー、あいつかー」
「うん?あいつ??」
「…………退屈過ぎて死にそうだ」
「う、うん、そだね…」
掃除の邪魔にならないように、私は庭で寝転がっています。
鳥の愛らしい鳴き声、風に吹かれ葉同士、ぶつかり合い様々な音を出す木々。柔らかくふかふかな草と土。
このまま、ぼーっとしてていいのでしょうか?
私はやらなければいけないことがあるはずなのに…
彼を一番強い騎士にしないといけない。
でも、今の私は思う存分に力を使うことが出来ない、じゃあどうしよう…………
うーーーん
「うーーーーーん」
「また、あいつのことかよ…」
「うん…どうすれば彼を強く育てることができるか…やっぱり、私と戦った方が一番良いよね」
「そだな…………あっ!」
「俺良いこと思い付いた!!」
「なんですか?」
「あいつに頼もう」
「あいつ?あいつって、さっきの切り裂き魔ですか?そもそも、その人と知り合いなんですか」
「ああ、知り合いだ」
「物騒な知り合いですね。その知り合いに手紙で彼の相手でもしてもらうようお願いするのですか?」
校長の知り合いなら、強いイメージが出来ますが、何故犯罪者とどういった経路でお友達になったかは聞かないでおきましょう。
しかし、校長先生先ほどからニヤニヤしてて、とても気味が悪いです。なにかとんでもないことでも考えているのでしょうか?
「いや?今から会いに行くぞ」
「は?」
考えていました。




