22.お昼休み
俺は先ほどこの未確認教師と戦い、そして破れた
だから俺はこいつの戦い方なんてもう見てしまい
興味なんてなにもなかったがあの三人組のウザさに腹を立てた俺は彼らの練習試合を見学することになった
…どうせ近くにある棒で戦うんだろ
そう思いながら彼らの練習試合を眺めるとそうではなかった
やつは氷魔法で剣を作り、三人向けて剣を構える
次の瞬間やつは三人の麓に現れそのまま一人に斬りかかろうとするが、その一人はギリギリのところで後ろに体を曲げる
他の二人は一人が避けたあと剣と魔法で攻撃を仕掛けるがやつは剣で全てを弾き飛ばした
そこから始まる四人の攻防戦
ただ、俺はそれをここから必死に目を逸らさないようにすることが精一杯だった
…あぁ俺はこの三人よりもずっと弱い
そして俺はやつの動き方、剣の扱い方をみて一つの謎を感じとる
…さっき戦ったやつと全く違う戦い方をしている
その謎に気がついたときにはもう既に試合は終わっていた
中央広場にやってきた私は早速三人と剣と魔法の練習をことになった
彼らの練習相手をしていると剣の持ち方、扱い方、受け身など見よう見まねで学ぶこともできるのでド素人の私にはありがたい練習なのだ
「くそー!」
「負けた…」
「あれ絶対、氷じゃなくて石だよぉぉ」
そんなこんなで今日も彼らに勝ってしまいました
地面に倒れた三人の元へ歩み、彼らと同じ目線になるようにしゃがむ
「お疲れ…この前より強くなってるよ」
「マジ!?」
「ほんと!!」
「わーい!」
うんうん、やっぱり練習のあとは誉めとかないと辛いもんね!
そういえばソウス君は何処かな?私の勝った姿見ててくれたかな??
「ソウスく…」
「コシュせんせぇぇ!!」
「シュシュせんせぇー!」
「今日もかっこよかったですぅー!」
彼の名前を呼ぼうとしたら突然ドミノ倒しのように女子生徒が私に向かって雪崩れ込んだ
「ありがと…」
半年前から他の生徒がいる場所でこうやって練習をしているといつも女子生徒たちが私の元にやってくる黄色い声を上げて
私は彼女たちは嫌いではない、練習の邪魔はしないし三人を罵ったり暴言を吐いたりもしない
それに……
「はい、コシュリー先生よかったら食べて!」
彼女たちが作るお弁当はとっても美味しいからだ
「あ!私も私も!!」
「コリュ先生私が作ったお菓子食べて!」
「今日は先生の大好きなものだから食べて!」
「先生私のもー!」
気がつけば私の手には何十個ものお弁当箱にお菓子の袋が大量に積まれていた
……これで今日も食費が浮く…やった
いつもは子どもたちと一緒にお弁当を食べ、食べたお弁当の感想を書いた手紙を添えて持ち主の女子生徒に返す
こんなに食べられるかなぁ?
「ケッまた女子からウハウハかよ」
「タロウ君…たべる?」
「タゥロだ!!…あ、そうだ」
またも名前を間違えてしまった…ごめんね
タゥロ君は広場に持ってきていた何かを包んだ布を弁当箱とお菓子の上に置く
「これ、ハマーラ先生があんたに」
「ハマーラ??」
…ハマーラって誰かな?
「え、コリュ先生…ハマーラ先生って魔法の先生だよ…ほら、緑色の髪で前髪をぴっしり耳にかけてる男の先生だよ」
「…あ」
あー!あの魔法石の先生かー!そういえばそんな名前だった気がするよ!
「多分中身は木材と石じゃないかな?ゴロゴロ重かったし…」
まじで重かったしな…と愚痴を溢しながらゆっくりと歩き出すタゥロ君に向かって私は礼をする
「ありがと、今度お礼するよ」
するとタゥロ君は頬を赤く染めながら
「ふん、礼なんかいらない!俺が欲しいのは先生の敗北のみだ!!」
「じゃ、せんせーまたな」
「バイバーイ」
捨て台詞を私に吐いたタゥロ君は早歩きで建物の入り口へと入っていく、ほかの二人も私に礼をした後に彼のあとを追っていった
「さてと、ソウス君どう?このあと一緒に…」
三人が建物の中に入っていったことを確認して
後ろにいるソウス君とお昼一緒に食べようと思い後ろを振り向くと、誰もいなかった
…あら?教室に帰ったのかな??
少ししょんぼりしながら私は保健室に戻ろうと一歩前に進んだ時だった
[…おはよう、ございます……おばあちゃん]
私の体の中から若い男性の寝ぼけた声が聴こえた




