13.保健室
「コリュ先生ぇ熱出ましたぁ、先生が抱き締めてくれたら治ります!」
「…わかりました」
頬を赤らめた女子生徒が私がいる保健室に訪問して直ぐに私の方に飛び込んでくる、その彼女が「抱き締めると治る」と言ったので、飛び込んできた彼女をそのまま受け止めポンポンと両手で背中を優しく叩いて抱き締める
こんなガリガリの体で治るのかなぁ…?
「あ…あっあっ…」
私の行動に目を真ん丸にし、口をパクパクと魚のように動かす彼女は耳まで赤く染めそのまま奇声を上げて保健室から出ていってしまった
<母さん、ここに入室記録って書かれてる紙があるけど…>
「あ……彼女に入室記録書いてない…」
<ママイケメーン>
<ヒューヒュー>
実は先ほど来た女子生徒の目の前には子どもたちがいたのだが、女子生徒は子どもたちに見向きもしないで私の方へ来た、つまり見えていなかったと言うことだ
よかったぁぁ、もしも見えていたらコシュリュコアの就職先が無くなっちゃうところだったよ
ちゃんと、お仕事しなきゃ
怪我の処置は包帯と消毒液があるから大丈夫かな?
「コアせんせぇ、あそぼー」
「私は」
<ママ、僕だよ…ぼ・く>
「っ…僕は仕事中なのです」
「コーたん、一緒に寝んねしよ」
「め…めんどくさい…」
「シュシュくん、お菓子食べる?」
「興味ない…」
「コッシー、デートしよ?」
「……めんどくさい」
気が付くと学校が終わり、生徒たちは家に帰る生徒と寮に帰る生徒が外にズラズラと歩いていた
窓からその風景を眺めながら、改めて入室記録を確認する
……今日の入室者は20人、怪我、病気は0人…
「なに…これ…」
ただ、皆遊びに来ただけだよね?
ここは保健室だよね!?
ローブのポケットの中に保健室の鍵があったので
保健室の窓、ドアにちゃんと鍵を閉めそのままカバンを肩にかけて廊下を歩く
廊下の窓から外を見上げると外はもう日が半分が沈み、綺麗なオレンジ色の夕焼けとなっていた
夕焼けを眺めながら歩いているとこれからの仕事ともう一つ大変なことに気付く
「あっ」
帰り道わからない
あと、普通に廊下を歩いてるけど、校内全くわからない…ま、まぁこのまま下に下がればいいかな?




