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3.曖昧だったことが確信してしまった

あのあと、私はこれでも17歳でもうそろそろ大人な歳であることを伝え、なにか手伝えることはないか聞くと

心優しい院長さんが私を雇ってくれました


いや、本当に良い人すぎます、だって初対面で見知らぬ訳ありの人を雇う人なんてめったにいませんってば



少年少女たちの家というのは孤児院らしく、少年少女たちが親に捨てられたところを院長さんがこの孤児院に連れてきて、一緒に暮らしているようです


本当に院長さん良い人…



院長さんのお名前はカトゥーさん

少年少女たちのお名前は女の子はメリー、カーリー、ノノ、ロリエ、男の子はジャファー、メトル、カナット、キロ、サガの計九人


九人もいるので、顔と名前を覚えれるかどうかが心配です…



私の元お姫様説は次の日になんとか解消することができました、本当によかった…





孤児院での仕事は洗濯、掃除、子どもたちの散歩、調理など、簡単そうにみえて以外とハードなものばかりでした




ここで雇ってもらい、数ヶ月たったある日



「イオンちゃんはなんで、右足が真っ白なの?」

「え?」


洗濯を干していると8歳くらいの女の子…確かロリエちゃんが心配そうに私の右足を見つめていました


「あー、これは義足だよ」

「ぎしょく?」


ロリエちゃんは慣れない言葉に首をかしげる


「そ、私の右足は無いから、その右足の代わりとして歩けるようにするための作り物の足だよ」

「え、足無いの?」


その言葉を聞いたロリエちゃんは怯えたるように体を震わせた


「そう、私は事故で右足を無くしたの」

「あっ、ごめん、なさい…こんなこときぃて…」


どうやら、右足が無いことを聞かれた私が昔のことを思いだし傷ついたのだと勘違いしたロリエちゃんは涙を浮かべながら私に謝る


「大丈夫だよ、全然気にしてないから」

「本当に?」

「本当だよ、だから泣かないで」

「…うん」


ロリエちゃんの頭を撫でながら言うと、ロリエちゃんはニコッと笑い「もう大丈夫ありがと」と笑顔で何処かへ走り去ってしまった




「いいな…走れて」


ぽつり…と私の心の中で思っていたことが口から出てしまった













それから、数日立ち子どもたちからこの世界のことを少し教えてもらった


今私たちがいるのはイーディン王国の隅にある森らしく、私たちがこうやって生活出来るのはイーディン王国の人達の募金のお陰らしい



それと、この世界では黒髪黒目は普通にいるらしく、銀髪も金髪も色々な髪色があるらしい、ただ共通しているのが髪色と目の色は同じと言うこと、もしどちらかが違うとその者は人ではない、悪魔の子などと言われているらしい



この話を聞いた私は、再度確信してしまった




あぁ、やっぱり異世界なんだ…と






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