26.四神
彼らに別れを告げた数秒後に女性は帰ってきた
『ただいま』
「早いですね…」
『さてと、あなたは私になにか聞くことがあるんじゃないのかな?』
女性はキョロキョロとなにかを探す仕草をしながら私に問いかける
「……なんで、私が邪神なんですか?」
『それは言えないけど、四神たちの話をしてあげるよ』
私は倒れた車椅子を立たせその上に座る
女性はまだなにかを探していた
『この世界の神は四人いる、それがあなたたち、私はただの創立者。私はこの世界を作りこの世界を管理する調律者を一人作り、そいつは生き物たちが謝った道へ破滅への道を進まないように、生き物たちが病で短い命を終わらせないようにするために働いてが、ある日三人の生き物が調律者になろうと生き物の道として間違った道へ進もうとした
勿論、調律者は止めにかかった…が
間に合うことはなく、その三人は調律者へと存在を変えた』
「え……三人?」
女性は探すのを諦めたようで崩壊した孤児院の中から椅子を取りだし私の目の前に座る
『えぇ三人、三人は調律者になったと思ったのも束の間、その存在は逆のものだったの
生き物たちを破滅への道へ誘う、死の病を生き物たちに植え付けたりしていた…
人々は三人を邪神と呼んだ』
「!!?」
『まぁ、調律者は三人を止めにはいるけどー
流石に三人相手はキツいよね、二人を殺して調律者も殺されたのよー、その結果残った一人が人々にこういうの「もう、邪神は倒されました!しかしその代償として『一神』と『二神』がこの世から去ってしまいましたが二人は再び戻ってきます、その間この世界は私『三神』が保護します!」って
こうして、調律者はこの世界から『邪神』と古くからずーっと生き物たちに吐かれていました
あと、ついでに邪神のことを生き物たちは死をもたらす神と思い込んでしまって『死神』と言われ、今では『四神』と名で呼ばれるようになりましたとさ』
つまり、私は……邪神じゃない…?
本物はカトゥーさんだったんだ……
『これが本当の四神のお話、あっ魔物たちは元から世界にいた存在よ』
「え、邪神が生きてる限りずっとじゃ…」
そもそも、私は一体なんなんだろう…
その調律者の二代目ということなのか?
それとも……
『ないない、そんなのないからー、迷信よ』
とケラケラ笑いながら話す女性だったが、やはり何かが気になっているらしく話終えたあとも何かを探していた
「なにを…探しているんですか?」
恐る恐る聞いてみると女性はため息1つ吐き
口を開く
『槍よ』
「槍……カトゥーさんのですか?」
『えぇ、神が食べられたらその神の神器が近くに落ちるはずなんだけどなぁ……ないわね、飛んだのかしら?』
あのあと女性は仕事があるらしく帰っていった
女性曰く「暇なときに会いに行く」と申していた
私は崩壊した孤児院から元の世界で着ていた服とカトゥーさんから頂いた洋服と数枚ほど価値がわからない硬貨を拝借し車椅子に乗りながら森から抜け出す
森から出たときにはもう夕日が消えかかっていた
「今までありがとうございました」
たった数ヶ月間だったけど、あの孤児院には、カトゥーさんには本当にお世話になった
森を背にした私の車椅子が動く、私は一切動かしてはいない
「あら、ありがとう…流石…に森から抜けるのは疲れたわ…」
腕がジンジンするの、私が苦笑いを浮かべながら
後ろに話しかける…後ろに誰もいない
私以外の人が今の私をみたら変な人と思うでしょう…だって、一人でお話してるのよ
「え、本当?じゃあ…お言葉に甘えて」
でも、私には見えてるから、聞こえるから
「少し寝させてもらうね」
<うん、たっぷり休んで良いよ、ママ>
「ありがと…ロリエちゃん」
私の影から9の影が車椅子を押していた




