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24.鍵

ーカランッ



大蛇たちが満足そうに舌で口周りを舐めながら影に戻っていくなか、一匹の大蛇が口から何かを吐き出した


「…これ」

手に持ってみるとそれは、子どもたちが入っている石だった


リチェーコちゃんを担ぎ、私の元へやってきた女性に私は質問をした

「ねえ、一ついいかな?」

『なに?』

「器を作れば、この子たちは生きていけるの?」

『えぇ、そうよ』

…そっか、それなら……


『ああ、あとさ

あなたが食べたカルルラスには能力があって、食べたあなたもそれを使うことが出来るんだけど』

女性はリチェーコちゃんを地面に下ろし、じっと彼女を見つめていた

「なんですか?」

『『他人の記憶を思い通りに操作できる』力なんだけどね、どう?試しにこの娘にやってみなよ』


「……」

記憶を思い通りに……か


何かを察したリチェーコちゃんは頭を横に振る


「いやだよ!イオンさん!私にそんな…!」

「リチェーコちゃん…」

泣き叫ぶリチェーコちゃんを落ち着かせようと肩に手を置いた瞬間




「ひっ!!」

彼女は私の手を退けた


「…そっか」


彼女は私に怯えた、恐怖していた

「そうだよね、怖いもんね…血だらけだし、髪の毛と目の色が違うし、何よりもカトゥーさんを食べちゃったもんね」

「ち、ちがっ!!」

「ごめんね、リチェーコちゃん」

怖い思いさせちゃって…



でも、もう大丈夫だよ



「この記憶全部忘れさせてあげるから」










私の隣で落ち着いた寝息をたてるあの子


頭を撫でて上げたかった、でも今の私の手で純粋なこの子を触ることは出来なかった


あの子がこの孤児院に来てからの記憶を全てに鍵を作り、かけた、この力は『思い通りに操作』だけで消すことはできない


だから、私は鍵を絶対にわからない言葉にした

絶対に口にすることはない言葉


私の世界での言葉を鍵にすればいいのに、何故か私は彼女との思いでの中のある言葉を選んだ





おおらかな心を持ったあの子はこれからの人生でたくさんの小さな思い出を作っていくことでしょう…そして長く続く愛、幸福を告げる鐘が鳴るその時が来るまで





私が影から『あなたを守る』から





大丈夫だよ、リチェーコちゃん







「カランコエ」


これがこの子の…

「なんだよ…これ」


あらあら…来ちゃったんだ

遅いなぁ…でも、良いタイミングだね




「やあ、そうすけ君…遅かったね」


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