18.正体
残酷な表現がありますので苦手な人はバックしてください
とても嫌な予感がした
私はすぐさま隣にいるリチェーコちゃんの腕を引っ張り、近くの部屋、風呂場に投げ入れる
「リチェーコちゃん、ここに隠れていてね
様子みてくるから!」
「え、イオンさん私も……」
私の言うことを聞いてくれないかったので、口調を強く荒げ、彼女の肩を掴みながら言う
「いい?ココに隠れててね?ココだからね、もし出たら.……」
「あ、ここにいます.……」
なんとか、私の最大限の威圧によって、リチェーコちゃんを風呂場に隠すことができた
そして私は急いでリビングへ向かった
リビングには子どもたちがいる、私はみんなのことが心配だった
急いで車椅子を走らせリビングのドアの前につく
「皆大丈ぅ.……!?」
勢い良くリビングのドアを開けた瞬間、異臭が私の鼻を襲う
そして目の前の光景に目を疑った
「……え?」
赤
赤だった
只の赤ではない、赤黒く、吐き気を催す異臭が部屋中に水溜まりを作っていた
テーブル、カーテン、壁には赤い何かが散らばっていた
私はこれを知っている
二年前に、私はこれをみた
右足が柵に刺さったときに右足から流れ、私の頬にボトボトとこぼした血だ
「.……っ」
この赤い液体の正体に気づいた途端、すっと体の血の気が無くなり吐き気がした
逃げたい.…!でも子どもたちが心配だから部屋のなかに入らなきゃと私になんとか言い聞かせ車椅子を少しずつ前に押し、奥へ進んだ
「メトルくーん?ロリエちゃーん?キロくーん?」
小声で子どもたちの名前を呼んでいくが全く返事がない
進んでいくとリビングの奥の部屋で立ち止まった
ここはカトゥーさんの部屋、もしかしたら皆ここにいるかもしれない!!
そう思い私はそっとドアに耳を当てた
『カタカタ』『トントン』と物音がする
きっとここにいる!、そう思い私はそっと皆を驚かさないようにドアを開けた
「やあ、イオンさんいなかったから探したよ」
「あっカトゥーさん.……」
開けるとそこにはいつもニコニコと笑うカトゥーさんが立っていた
子どもたちじゃないけど、よかった……カトゥーがいて.…
「カトゥーさん、大変なんです!リビングが大変なことになってて!」
「あぁ、知っているよ」
「なら、こど.……」
カトゥーさんは驚きもせず、ニコニコしながら返事を返す
そんなとき、不意に気づいた
私は人の笑顔が大好きだ
でも、何故か彼の今の笑顔は大っ嫌いだ
とても気持ちが悪い
彼の顔を見ないようにと下を向いた
床にある『何か』と目があった
「……カ、カトゥーさん?」
「なんだい?」
私は恐る恐る『何か』に指を指す
「それ……なんですか…」
「ああ、これ?これはさっき私が殺したメリーの目玉だよ」
いつもの声のトーン、いつもの話す速さ、いつもの口調で彼は『メリーの目玉』を足で潰しながら口に出す
グチュ……
いやな音が鼓膜に響く
「え……」
そして、彼は部屋中にある『なにか』に指を指しながら
「そこにあるのはキロの腕とロリエの頭にメトルの肉片、そっちはメリーの足とサガの内臓、あそこにはカーリーの下半身にカナットの耳とジャファーの脳ミソにノノの頭蓋骨あとは全部あそこにはあるよ」
恐る恐る彼の部屋を見渡すと赤黒い肉片、真っ白な小さな腕、血塗れの細長いなにかと血塗れのボールくらいの大きさをした白く固そうな何かについたグチュグチュの肉
そして絶望に満ちたロリエちゃんの生首
彼女の空いた口から聞こえないはずの彼女の声が私の耳に入れる
『ママ、たすけて』
「あ.…あ、あぁ!!」
「いやあああああああああああああっ!!!??」
先程まで元気だった子どもたちがこんな姿、しかもこんな、無惨な姿に変えられるなど私には耐えることが出来ず悲鳴を上げた
どうしても許せなかった、あんなに優しい子どもたちを殺した男を……!!
「なんで!なんで!こんなことをするのよ!!」
「なんで?そりゃあ決まってるさ」
男は平然としながら言葉を返す
「子どもの精神がほしかったからさ」
男はそういうと懐から赤黒い石を取り出す
「なにそれ……」
「これはこの子達の精神を集めた石さ、まあまだ子どもたちなこの石のなかで精神だけ生きているけどね」
嬉しそうに語りながら石にキスをする男
「なんで、そんなものをあつめるの…ですか」
「んーまあ、君もこの中に入る運命だから、別にいいかな…これは私のご飯さ」
「私は三神の『カルルラス』、君たち人間は私の食料として食われるためだけに存在しているのだから光栄に思えばいいよ、だって神の飢えを満たすことが出来るのだから」
「な、なにを…………」
突然、腹部に激痛が走る
ゴプッ…と口から血が流れ、腹部に目を呉れると
血のように赤い槍が私の腹部に刺さっていた
「君も光栄に思えばいいよ、イオン私に食べられるのだから」
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19話から午後12時に投稿することになりました
これからもよろしくお願いします




