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千物語 I  作者: 松田 かおる


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ロングウェイ・ホーム

宇宙関連の技術革新が進んで恒星間航行が可能になった年、それを記念して今までの「西暦」から「星の暦:星暦」へと改暦した。


それから数千年が経った現在も、地球人は宇宙への進出の歩みを止めることはなく、太陽系内の惑星開発は言うまでもなく、別の恒星系へと開拓移民団を送り出し、さらに遠くの別銀河への移住を始めるなど、絶え間なく宇宙開発を進めてきた。

その中にはいわゆる「異星人」との接触もあり、時には不幸な出来ごともあったが、順調に宇宙開拓を進めていた。


「その日」が来るまでは…




ある日、太陽系外から地球に向かってくる、一隻の巨大な宇宙船の姿を捉えた。

いわゆる「異星人」の来訪である。

早速我々が「彼ら」にコンタクトを試みたところ、「彼ら」からの返信があった。

しかも驚いたことに、「彼ら」は地球の言語で返事をしてきたのだ。

とは言っても、どこで得た情報なのか「彼ら」の言葉はあまりに古く、まるで数千年前の古代語のような代物だった。

おかげで今の地球の言葉では、ほぼ解読できないような有様だった。

まるで古代人と会話をしているような感覚だったが、なんとか部分的に「彼ら」の通信内容を解読できた。

だがその内容は単語レベルで、かろうじて

「我々」「地球」「欲しい」「滅ぶ」

くらいが解読できた程度だった。


その断片的な内容をコンピュータに解析させ、相手の意図を判断しようとしたところ、

『敵性異星人が地球を欲していて、我々地球人を滅ぼそうとしている』

という結果を弾き出した。


そんな結果が出て、大人しく相手に滅ぼされるままでいる我々ではない。

「やられる前にやる」

我々は「彼ら」への先制攻撃を決定した。




そして我々は「彼ら」に勝った。

「彼ら」の防御力はあまりに弱く、我々の攻撃の前になすすべもなく、瞬く間に宇宙船は破壊された。

地球を滅ぼそうとしている割にあまりにあっけない最期に、正直拍子抜けした。




その三日後。


「彼ら」の宇宙船の残骸に向かい、内部を調査した。

そして「データレコーダー」を回収することができた。

きっとこれで「彼ら」の正体が解るだろう。

とは言うものの、データは現代の地球の言語ではほとんど解読できず、世界中のコンピュータを総動員して半年の時間をかけ、解読できた。

内容は航海日誌のようで、こう記されていた。


『星暦XXXX年。

 我々の星は滅びた。

 母なる地球に戻るべき時が来たのだ。

 故郷の大地を、どうかこの足で再び踏みしめさせてほしい。』

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