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千物語 I  作者: 松田 かおる


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予告編ビデオ

ふらりと立ち寄ったリサイクル・ショップで、掘り出し物のハンディ・ビデオカメラを買った。

型落ちモデルだけど国産メーカーのものだったし、見た感じの程度も悪くなかった。

あまりの安さに「動けばラッキー」くらいの感覚で、つい衝動買いしてしまった。


家に帰って動作確認を兼ねて電源を入れてみると、すでに動画ファイルが内蔵メモリに記録されていた。

ファイルには、「予告編」と名前がついていた。

…前の人が消し忘れた?

何の気なしにその動画を再生してみると、無音の画像が映し出されて…



 この動画には、あなたにこれから起こることに関係した画像が記録されています。

 引き続きご覧になりますか?


      [はい] [いいえ]



そこで動画が一時停止状態になった。


ジョークにしては手が込んでるなぁ…

少し感心しながら液晶画面の[はい]をタッチすると、動画が再生され始めた。

とは言っても中身は静止画の寄せ集めで、

 ・ロトくじの番号

 ・おそらく馬券だろうか、数字が三つ並んでいる券

 ・あとはピンボケでよく判らないものが何枚か

そんな画像を映しながら、一分くらいで動画は終了した。

その時は「何だかよく解らなかったなぁ…」と思って動画を消去したけど、これがあとから現実になった。


まず、買ったまま忘れていたロトくじが当たっていたことが分かった。

さすがに一等ではなかったけど、そこそこの金額が当たった。

次に、その当せん金を軍資金にして競馬に行ったら、きれいに全額スってしまった。

金額的にはほぼプラスマイナスゼロだったけど、「予告編」にあった画像と妙に一致していたのが少し怖かった。

ピンボケで中身が判らなかった画像のことは、考えないようにした。


まさかと思って家に帰ってもう一度ビデオカメラを取り出して見てみると、消去したはずの「予告編」の動画が記録されていた。

…もしかしたら、また未来のことが記録されているんだろうか…

そう考えたら薄気味悪くなってしまい、動画を見ずに消去して最初に買ったリサイクル・ショップに、二束三文で売り飛ばしてきた。

こんな訳のわからない物、とてもじゃないけど手元に置いてなんかいられない…




「あれ?お姉ちゃん、このビデオカメラ買ったの?」

「そうなの、なんかすごい安く売られてたから、つい買ってきちゃった」

「前から欲しがってたもんね…って、早速何か撮ったんだ」

「え?まだ何も撮ってないけど?」

「だってほら、動画が一つあるよ?」

「えー、どれどれ…『予告編』?」

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