義務と交換条件
私はいつものように、ぼんやりと水晶の前に座っていた…
ふふ…ソフィアが来る
ソフィアの気配はずっと前から…
推しの頃からすぐに分かった
「お母様またここに居たんですね…」
「あぁソフィア、マーサとミーサはもう寝たの?」
「はい!お母様が作ってくれた絵本を9冊ほど読んだところで、やっと!それにしても寝る前の7レンジャーの絵本は興奮するから止めた方が良いですねふふ」
マーサとミーサはソフィアとイーサンさんの双子の娘でもうすぐ3歳になる…
転移前の日本と違って、こちらでは祖母や祖父の名前を付けるのは普通の事らしく、どうしても私の名前を付けたいという2人の毎日の懇願に根負けして名付けられた私の可愛い孫達…
2人とも物凄い強いオーラと魔力を持って産まれた…
これだけの才能が産まれながらにあるというのは、大変な人生を…あまり考えても仕方ないので
とにかく今はたっぷりの愛情を注ごうとだけ思っている
「ピアテンプル星に行くそうですね…決心されたんですか?」
「そうね…いつまでも逃げているわけにもいかないし、きっとステチュにとっての交換条件なんじゃないかって…」
「交換条件ですか?」
"2つの世界を見たもの"
その事でこの世界にもたらす
何かが、私の夢や願いを叶える
対価になっているような気がしていた…




