生まれながらのステチュ
「エマさんは魔方陣を見たことない?」
「ま、魔方陣ですか?ファンタジーか何かですか?」
「そうだよね…ないよね…」
エマさんの襲名…
間違いではないと自分に言い聞かせていた…
「お爺ちゃん…ずっと不思議だったんだけど、森の地下の湖…ルビーの湖って何で赤じゃないの?」
私は、密着ドキュメント第2弾
が保存されたホログラムをなんとなく眺めながら
素朴な疑問を投げ掛けた…
「何年前だったかな〜急にチェリーピンクに変化したしたんじゃよ」
その時ホログラムの中に小さな光が見えた…
「あっはははは!!ワッハッハ!!ワッハッハ!」
「ん?どうしたんじゃ急に」
「お爺ちゃん見て!」
ホログラムの中にはエマさんのお家から提供された赤ちゃんの頃の映像が映し出されていた
キャッキャッと笑うエマさんの
小さな可愛い足元に、これまた小さな魔方陣が光っていた…
前は見えなかったのに…
ピアテンプルに行ったことで
何か変わったのだろうか…
私は嬉しさと…いろいろ悩んでいたことがバカバカしくなって笑ってしまった…
「お爺ちゃん!もしかして森の地下の湖がチェリーピンクに変わったのは17年前のエマさんが生まれた日なんじゃない?」
瞳の色は初めての目を開けたときに変化したのかもしれない
家族に愛されていることを感じた瞬間に
そしてホログラムの最後に窓から学園の大きな桃の木が映っていた…
エマさんは文字通り生まれながらのステチュ…なのかもしれない…
少女達が憧れてやまない絶対的センター
ルビーの襲名ステチュ
『清之 琴鳥』セイノ コトリ
は17年前に誕生していた…
より身近な宝石であるチェリーピンクの
瞳を宿して…
"cherryP!nkの瞳だから"
作者・作曲 Misa
僕は君だけが好きなのに
君はこの世界ぜーんぶ
大好きって言うんだね!
僕は君の歌だけが好きなのに
君はあなたも歌ってと
言うんだね
僕は君を必死に追い
かけてたつもりが
君は隣で笑ってた!
届きそうで届かない
届くけど届かない
君のそのcherryP!nkの瞳で
見てる世界はいったいどんな世界なの
きっと愛で満ちてるんだろうね
君の側にいれば僕もこの世界を
好きになれるかな
僕は君と君が愛する全ての物を
僕も愛す努力をしようと思ったよ
そしたら君はずっと笑っていて
くれるかな




