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水晶に呼ばれて

ダイヤモンド親衛隊長の就任式後、襲名講演の警備体制の確認をおこなった

その後、各隊長に残ってもらい、なかなか進まないグッズ展開の相談をする事にした


「やっぱり、うちわは必須ですよ」

「マーサさん、うちわって何ですか?」

あ!不味いこんなに空調が管理された惑星だと酷く暑い夏はなくて、うちわ文化もないんだったわ!


「え~とですね…こう推しに愛を伝えたい時、文字を書いて見せんるですよ!その時周りに迷惑掛からない大きさって、大体これくらいですよね!その大きさの目安になるものを、うちわと言いますってか、そう言いましょう」


「なるほど〜良いですね!流石マーサさんです!」

「発注は私にさせてください!そういった商品を作れそうな知り合いがいますので」

「ありがとうヨロシクお願いします」


襲名講演の朝…森の地下のダイヤモンドの湖でソフィアさんは沐浴し名実ともに襲名となった今日からは『絵本道 最愛』(エモトジ モア)として活動をしてゆく…


それにしても森の地下の水晶は素晴らしい近年はとにかく美しい光を湛えるようになった…まるで歓喜しているように…


「お爺ちゃん…この地下ってお爺ちゃんと私、それに襲名ステチュしか入れないと言っていたけど、他の人が入ろうとしたらどうなるの?」

「入れんのじゃ物理的にドアが開かんのじゃよ」

「よく不届きものが入ろうとするのじゃが入れた試しがないのじゃ」


「じゃ逆に入れたら襲名ステチュである可能性が高いって事だよね?」

「まぁ…そうじゃけど」

「お爺ちゃん、私1度試したいことがあるんだけど」


私は書庫でいろいろな資料を読むなか、自分の作った襲名の方法が本当に正しかったのか不安に襲われていた


キャロルさんは在学中、髪色が急激にブロンドに変化した時期があったという

しかし、ハーフやクォーターの方々は成長の過程で髪色が変化する事もあるようで、ハーフであるキャロルさんについての変化は、自身も周りもあまり気にしていなかったようだ…


私はこの世界の事がよく分からなかった事もあり、お爺ちゃんから聞いた瞳の話にとらわれすぎていたのかもしれない…


「お爺ちゃん!キャロルさんと一緒に森の地下のドアに来て欲しいの」

「そうか…そうじゃな…わしも…」


「キャロルさん一緒に森の地下に来てくれんかの?」

「え?あの地下ですか?でもなぜ」

「すまんな今は言えんのじゃ…でも、どうしても確かめたい事があるのじゃ」


お爺ちゃんと私はキャロルさんが森の地下のドアを開ける事が出来るのではと考えた

「キャロルさんにこのドアを開けてみて欲しいんです」

「で、でもこのドアは襲名の方々しか…」

「キャロルさん言ってましたよね諦めてないって!やってみて下さい!」


今、このドアの前に立ち、キャロルさんがドアを開けられるとお爺ちゃんも私も確信した!呼んでいる!!


ドアは心地の良い音を鳴らして開いた

震えるキャロルさんと一歩づつ降りていくと水晶が黄色の光を放っていた!

すると、キャロルさんの足元に魔方陣が表れキャロルさんの瞳はシトリン色に変わっていった…


キャロルさんは驚いたように泣き出した

私はキャロルさんを抱き締め…

「ごめんなさいキャロルさん、本当はずっと前から資格があったのに私達が見落としてしまっていました!本当にごめんなさい…」


「いいんですか?本当に私は選ばれたのでしょうか?」

「もちろん、水晶があなたをここへ呼んでくれたのです!あの歌姫の名を継ぐために」

あの鬼気迫るミスサイゴンを演じた…


シトリンとアメジストの襲名がここ何年かなかったのは水晶の一種である事に関係あったのだろうか…瞳の覚醒については、まだ分からないことが沢山あるように思えた…

瞳の変化…髪色の変化…覚醒と襲名…







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