鍵と秘密
この鍵はいったいどこの鍵なのだろう?
店主は、その辺の詳しいことは分からないと申し訳なさそうに言っていた
「そろそろ戻ろうかなと」
「それはミーサさんの家にですか?レッドドール星にですか?」
「そうだね…」
まだ、3人を連れていきたい所が沢山あるけれど、カメラ小僧も流石に諦めた頃だろうし、一旦、自宅に戻ることにした
鍵の事も調べたかったし…
自宅に戻り、いったいこの鍵はどこの鍵なんだろうと、かなり皆で思案したのだけれど、意外とあっけなく謎は解けてしまった
それは異世界への扉の鍵だったのだ…
「あちらからは鍵が掛けられないけれど、こちらからは、しっかり掛けなさいって事なのかな?」
ガチャキィー
「あれ?閉まったんじゃなくて開いた?」
「おぉ!やっといらっしゃいましたか!賢者様、次期聖女様、次期勇者様!秘密の扉を使われたのですね?」
「???!!!」
「え???」
「!!!!???」
「えー!!!」
この部屋ってニュースとかで見たことあるよ!日の丸の旗があるし、それに、このおじさん見たことあるよ!もしかして、この国の1番偉い人じゃないの?!!!
ど!どういうこと!!!???
えー!!このドアってあの猫型ロボットのポッケから出てくる未来の道具じゃないよね?
ってか勇者様って?情報量多すぎる!!
「驚いたでしょうが、とりあえずお座り下さい」
「…………………」
「長い間お待ちしていたんですよ!本当に本当に喜ばしい事です!しかもお嬢様方は天使族であらせられる」
「ちょちょちょちょっと待って下さい」
やっと我に返った私は声を絞り出した!
最初から、とにかく最初から、分かる所から、分かるように説明をして下さいと懇願した
「という訳で3人のお嬢様方に戸籍を差し上げますので、こちらの世界で思う存分、活躍して頂きたい、」
「という訳でって!?こ、戸籍って? !」
私は、全く話についていけなかった!
「あ~じゃあこちらの世界でも思い切りアイドル活動ができますねって!そんなに簡単に理解できませんよ!」
複雑すぎる気持ちを抱えつつ私達は部屋に戻った
疲れきった私達は、3人がとても気に入っているコンビニのおにぎりを食べて、すぐに眠ってしまった
異世界への扉は、今現在レッドドール星の森の地下へは繋がっていない状態だった
簡単に行ったり来たり出来ると思っていた私は、不安にかられていた
これから、あのお告げを解読し実行しないとレッドドール星へは戻れないのだろうか…




