チビ天使から成天使
SAW決勝の舞台は激しく大きな光に包まれた!
それは、まさしく覚醒の光だった!!!
チビ天使3人いや、美しい成天使達はその光の中で涙を流しながら抱き合っていた!
ミサマサは優勝者が発表された瞬間、悔しさのあまり膝から崩れ落ちた
しかし、2人の涙が舞台上に落ちた瞬間、美しい魔方陣が2人の足元に現れた!
今まで2人は本当の意味で負けたことが無かった…
ずっとずっとステチュになるために一生懸命に頑張ったことが、しっかりと結果として返ってきていた
時としてその反響は大きすぎて受け止めきれないのではと思うくらいに…
しかし、それさえも2人にとっては些細な事だった
そんな2人の初めての敗北は覚醒のきっかけとなった
「本当に本当に悔しかったんだから!」
「くやしー!!!ってなったんだから」
と真っ赤な顔をした2人が私にその時の気持ちを熱弁してくれた
もちろんミサマサのステージは伝説になってもおかしくない程の素晴らしさだった
しかし、ダイヤさんのピアノ弾き語りは圧巻そのものだった
普通ピアノの弾き語りは歌が主役というのが私の認識だったが、それが全く違ったのだ…異次元とも言える程に
歌も演奏も恐ろしい程のテクニックでそれでいて相反すること無く調和していた…
というか、ダイヤモンドが散りばめられた転移前で言うところの純白のウエディングドレス姿で現れた時、既に皆、我を失い吸い込まれるようにダイヤさんを見つめ虜になっていた
かく言う私も心を奪われ「Myステチュ…」とため息と共に呟いていた
「異世界へ行く」それが理由…
でも、今はそれだけではない何かが、ダイヤさんの美しさを本物のダイヤモンドの輝きにしていた
ジェムストウン学園はお祭り騒ぎとなった!
「まさか、あの場で覚醒するとは!」
「ドラマチック過ぎるよね!」
「ダイヤちゃんも覚醒は終えてる事だし、もしかして、同時襲名になるのかな!!」
「楽しみ~」
「それにしても、ダイヤ様のあの曲凄く良かったよね〜」
「初めて聞いたのに、懐かしいような、何だか心に訴えかけるような…」
「心が震えたよね!」
「やはり賢者様の創られた曲かしら?」
私は、随分前から作詞、作曲をMisa名義でおこなってきた
今では数百曲となっている転移前のテイストを残した旋律はこちらの世界では斬新でとても人気になった
今では一つのカルチャーとして受け入れられている程に…




