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不純な理由とSAW

「強くなります」

と彼女は最後に言った

SAWに…

認めるも何も出場さえすれば必ず優勝するだろう


そう思う程、ダイヤさんのオーラは『絵本道 最愛』(ソフィア)を凌駕する輝きを放ち始めていた

そんな事をぼんやりと考えていると珍しく慌てたソフィアがノックもせずに書庫に入って来た


「お母様、招待状が届きました!!」

「ん?招待状?何の?」

「SAWです!」

「誰の?何に?」

「マーサとミーサにです!!」

「???!!!」


青天の霹靂とはこの事を言うのかと初めての感情に見舞われていた

SAWの運営からマサミサコンビにSAWの招待出場が決定したと連絡が届いた


10年間のホログラム局での活動が認められたという事のようだった

そこからしばらくジェムストウンホールディングは大騒ぎになった!


ダイヤさんは予選からの挑戦となるのだが

奇しくもダイヤさんとミサマサがSAWに同時にエントリーするという学園始まって以来の前代未聞の状況になってしまった


「一体どうなるんでしょう」

「もしかしたら、ダイヤVSミサマサ対決を見れるかも!」

「どっちを応援したら良いの?」


皆の期待と興奮の中、私一人、地下の扉を再び開く日が現実となる可能性に動揺をしていた

あの日慌てて、あの扉を後にしてから数年いよいよ現実とダイヤさんの気持ちに向き合わないといけないのかも知れない


私は一人、再びあの扉を開けて元いた世界を訪れる決心をした

「ソフィア私行ってくる地球に…」

「はい!とうとう決心が付いたのですね!お気を付けて…」


そして私は森の地下へ降りた

大水晶の尋常ではない輝きが私が今からする事に騒ぎ立てているようにも感じた


しかし私は、あの日よりずっと落ち着いた気持ちで扉を開け懐かしい香りのする自分の部屋に立ってた


「ん?それにしても体が軽いな」

私がふと見た姿見鏡の中に見慣れない、いや見慣れた姿が映っていた!!


しばし鏡の中を覗き込む自分が、こちらの世界にやって来たあの日と同じ姿をしている事に気付くまでしばらくの時間を要してしまった





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