チビ天使の密航の行方
「な・に・こ・れ?」
ミサマサコンビ密航の報告を受けて私は直ぐに宇宙船に飛び乗った!
2番目の講演先スノークロック星へ向けて…
そして考えもしなかった光景を目の当たりにして驚きを通り越して冷静になってしまっていた…
「この曲は…」
2人のチビ天使が舞台の上に立ち満面の笑顔で歌い踊っていたのは…
レッド・ブラックレディのオリジナル曲だった
「か、カッコ可愛い!!」
♪銀河の2人
作詞・作曲Misa
僕は選べそうにないよ
だって君たち2人は
相克の輝き放つ宝石
いつだって僕を翻弄する
美しすぎて眩しすぎて
僕は目が開けられないよ
僕はいつでも弱くて
情けなくて、自信がないなら
強くて優しい…
純粋で健気…
僕に選べるはずないよ
困らせないで
大切な大切な…
漆黒と深紅の瞳のレディ♪
「お母様!いらしたんですね!」
「ソフィアこれはどういう事?」
「それが…もうこんな事はしないという条件で…1度だけ舞台に上げることにしたんです!我が娘達ながら頑固で…すみません勝手に…」
なんという事なんだろう転移前でいうところの、まだ幼稚園生の2人が…
奇しくもこの星、スノークロック星…
あの2人が初のファッションショーを開催した場所で…
運命なのか必然なのか
天才なのか奇才なのか
「オババ様〜」
「オババちゃま〜」
「コラッ!!マーサ、ミーサ!!」
「ごめんなさい!でも楽しかったの」
「ごめんさい…みんなわらってたの」
私は各関係者に謝罪し2人をレッドドール星に連れ帰った
帰りの宇宙船の中では目をキラキラさせた2人に今すぐにでもステチュになりたいと懇願され続けた…
私がジェムスト局に2人を出演させた時から、こうなる事は予想していなければ、いけなかったのに…
確かに転移前には子役という存在は珍しくは無かったけれど数奇な運命をたどる場合が多かったように思う
もし、こちらの世界でそういった活動を始めれば間違いなく初といえる存在になるだろう
それは、果たしてどうなんだろう…
自分が始めてしまったのに答えは出ないまま心配して待っていた人々のホッとしたり怒ったりした顔をボンヤリと眺めたていた




