始まりは大きな花火のように
私はカラット達がシアターの講演を見終えて笑顔で石畳を歩いてくるのを眺めるのが好きだった
その光景は私をとても幸せな気持ちにさせてくれた
「めちゃめちゃ良かったね!楽しかった!」
「歌も良かったけどミュージカル凄く感動したね!」
「あんなハラハラドキドキのストーリー初めてだわ」
「他の星の講演も見に行きたかったね」
「そうだよね!でも全然チケット取れなかったしね」
「キャンアイプロミス騎士の人気が全宇宙に広がるのは嬉しいけど…」
「講演がなかなか見れなくなるのは悲しいね」
「そうだね」
「まぁとにかく限定グッズを買いに行こう」
ティアラシアターでの全宇宙ツアー開幕講演は大きな花火となって始まった!
そして専用機は2人の小さな密航者
を乗せて飛び立った!
ホログラム局の人気は爆発的に広がっていった!
ジェムスト放送局は初の民間放送局なのだからそれはそうだろうと思っていたが…
このところの人気は異常事態となっていた
特にマサミサコンビがレギュラーとなったキラキラキッズ放送局は転移前の世界でいうところの視聴率が80%を越えていた!
は、80%って天気予報じゃないんだから…
調子に乗った私はミサマサコンビをモデルにショートアニメを作ってオープニングに流してしまった!それがいけなかった!
可愛らしいキャラクターとなった天使のような2人が歌って踊っていろんな冒険をするアニメという映像は画期的すぎて全宇宙の親子が熱狂しあちこちで騒動が起きてしまっていた!
確かに転移前の世界でもレコード売り上げ1位は時代が流れても、なおあのお腹かにアンコが詰まった鯛の歌だったし!
やはり子供を巻き込んだ人気は騒動を起こすほどのブームになりやすい
マサミサコンビは身動きが取れない程の人気になってしまった
ステチュでもないオチビ2人の人気が恐ろしい程になってしまった事は大丈夫なやつなのだろうか…
と頭を抱えていると血相を変えてハーパーさんがやってきた
「マサミサが…はぁはぁ」
「どうした?また脱走?」
「密航です密航!!」
「???」
「専用機に潜り込んでしまったようなんです!!」
「なんだってー!!」




