魔方陣に乗って
今更ながら魔方陣とは何と不思議な現象だろう!
覚醒の時に必ず現れるという認識ぐらいしか私は持っていなかった!
学ぶチャンスはあったのに…
本当はもっと知っていなくてはいけなかった!
忙しさにかまけて後回しにしていたことを開戦となり猛烈に後悔していた
高位の魔法使いともなると自由に出し入れ?も出来ると神父様は言っていた…
魔方陣を利用して空を飛ぶ事も可能だとか…
学園の書庫で調べものをしている時に確かに魔方陣を使い浮遊をしている絵を見たことがあったのだが凄く魔力、能力とも高い魔法使いでないと出来ないと聞いていたので夢のような感じで現実味は全く無かった!
しかし、今なら私も7人も出来るのではないかと思い始めていた!
「ソフィアは魔方陣で空を飛べたりするのかな?」
「はい出来ます!」
「え?またそんな簡単に…」
「でもあまり効率も良くないですし出来る人もあまりいないので使わないようにしてますね…」
「な、なんで!そんなワクワクするような魔法を使わないなんて!」
「騒ぎになるのも面倒で…」
「そっか、でも戦場に行く前に出来ることは増やしておきたいな!何があるか分からないし」
「分かりました7人を呼んで一緒に訓練をしましょう!」
訓練で、私は少しだけ手こずったけれど7人はあっという間に魔方陣を現す事も乗りこなす事も出来てしまった!
やはり襲名レディステチュは並の人間とは違うと改めて感じていた
数日後、最後の合同演習で試した結果これはもしもの時に役立つどころではないと実感した!
それはモンバール騎士団長の反応からも確かだった
「賢者ミーサ様、これではもはや私共がどうこう出来るレベルではなくなりました!足手まといになる可能性まであります!」
もしかしたら…私達だけで出撃した方が良いのかなと奢りではなく冷静に考えて思っていた
星関係者の上の方からもそういった声が上がり始めた事で私とソフィアは決断した!
出兵の朝…敵方に悟られる事の無いよう秘密裏に宇宙船に乗り込む事になっていたが…
船港に親衛隊長数名が待っていた!
カラットの情報網とは侮れない!
「すみませんご迷惑とは分かっていたのですがどうしてもこれをお渡ししたくて!」
「袋の中にには色とりどりの大量のリリアンが入っていた」
「カラットの皆が無事を祈って一生懸命作りました!本当は見送りに皆も来たがっていたのですが大きな動きをするのは危険なので私達が代表で見送りに来ました」
「そうだったんですね!有難うございます」
「絶対に無事に戻ってきてください!今日はリリアンは1つづつしか渡しません!無事帰って来て全てを受け取って下さいね!」
「分かりました必ず戻ります」
「待っていてください」
「必ず戻って素晴らしい襲名講演をしてみせますから!」
絶対にこれが永遠の別れではないとそこにいた誰もが強く思っていた
本当の日常にあの幸せなあの場所へ必ず戻ると誓った!




