騎士団長と水剣
満天の星空の下で私は今日も結界を出来るだけ広範囲に1度で張れるようになるため杖を空に向けていた…
「こんばんわミーサさん」
「あ…ルナさん?…」
「私もお手伝い出来るでしょうか?壊すより作る方が得意なんです」
ルナさんはいつからか私が結界を作る為に毎晩ここに来ている事に気づいていて、
(夜の散歩が好きらしくよく寮を抜け出していたようで…)
その意味を察して手伝いたいと申し出てくれた…
丁寧に大丈夫だからと話したがが、その日からルナさんも毎晩、一緒に空へ杖を向けるようになった…
初めての合同演習が行われる数日前、内密で騎士団長からソフィアと私に会いたいと書状が届いた
「レッドドール軍、騎士団長のモンバールと申します!不躾なお願いに答えて頂き感謝致します」
「数日後には合同演習というのに騎士団長様、直々にどの様なご用件でしょうか?」
「その合同演習についてですが、まさかこのような無茶な事を学生のしかも少女となど…本当に馬鹿馬鹿しいそちらから中止を申し出て頂きたい!」
「はあ…そういう…しかし上からの命令と聞いていますが…」
ああめんどくさい…
と私は思っていた…
でもなんか頭にもきていた
「私共は騎士団などと言われていますが…先の戦争では多くの血の海を渡った軍人です!お遊びではないんです!全く総司令官や皇族方は 何を考えてるのやら…」
「ええそうですね!はははそうだ今ちょうど魔法講義の実技をしてる時間なので見学しませんか?」
私はイライラしたせいかうっかりそんな事を提案してしまった
「賢者様も大変ですねお飾りの魔法戦士なんて作らされて少女達はさぞかし恐がられているでしょう!合同演習なんてしたくないと言ってると私から伝えても良いですよ」
「はぁ…おじ様なに言ってるのですか?
別に恐くないんですけど…」
「あ!不味い」
と思ったが時既に遅しで
リオさんが最近会得した水剣で騎士団長様と手合わせする事になってしまった
結果的にリオさんがあっという間に騎士団長様の剣をすっ飛ばして終わったのだけれど…
多分、騎士団長様のプライド、ズタズタだろうな…
「ソフィア様!ミーサさん勝ちましよ〜」
笑顔が眩しいね…ははっ




